ベガコーポレーション<3542> 20年3 月期も営業損失が残る会社計画だが、収益性回復の兆候も見られる
「LOWYA(ロウヤ)」を主力ブランドに家具・インテリア分野のECを展開する企業
20年3 月期も営業損失が残る会社計画だが、収益性回復の兆候も見られる
業種: 小売業
アナリスト: 藤野敬太
◆ 会社概要
・ベガコーポレーション(以下、同社)は、家具・インテリア分野でECを展開している。自社企画の商品を海外の協力工場で製造し、日本に輸入してユーザーに供給するビジネスモデルが特徴である。主力の店舗ブランドは「LOWYA(ロウヤ)」である。また、越境ECプラットフォームの運営も手掛けている。
◆ 19年3月期決算
・19/3期決算は、売上高13,322百万円(前期比2.7%増)、営業損失296百万円(前期は561百万円の利益)であった。売上高の期初の会社計画に対する達成率は84.3%に留まり、730百万円だった営業利益の期初計画から赤字に転落した。戦略通り、「LOWYA」旗艦店(直営サイト)経由の販売が増えたものの、物流関連コストの上昇が各方面に想定以上の負の影響を及ぼし、想定していた戦略の効果を打ち消してしまった。
◆ 20年3月期業績予想
・20/3期業績について、同社は売上高13,700百万円(前期比2.8%増)、営業損失170百万円(前期は296百万円の損失)を予想している。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)では、20/3期業績を、売上高13,770百万円(前期比3.4%増)、営業損失115百万円(前期は296百万円の損失)と予想した。サプライチェーンの改善による効果で営業損失額は減少するが、緩やかな増収により営業損失が残ろう。
◆ 今後の注目点
・当センターでは、21/3期以降、年9%~14%台の増収が続き、21/3期に営業黒字に転換した後、22/3期に売上高営業利益率は4.9%まで回復すると予想している。注目点は、サプライチェーン改善の効果の進捗のほか、収益体質になった後に利益貢献につながる可能性がある売上増加の施策の動向である。