(7191)株式会社イントラスト 増収増益、計画通りの着地

2021/12/16

 

桑原 豊 社長

株式会社イントラスト(7191)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

その他金融業(金融・保険業)

代表者

桑原 豊

所在地

東京都千代田区麹町1-4

決算月

3月

HP

https://www.entrust-inc.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

793円

22,357,522株

17,729百万円

20.8%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

12.00円

1.5%

37.35円

21.2倍

175.94円

4.5倍

*株価は11/25終値。発行済株式数、DPS、EPSは22年3月期第2四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2018年3月(実)

2,951

772

752

508

23.02

7.00

2019年3月(実)

3,136

842

840

564

25.44

7.00

2020年3月(実)

3,626

1,021

1,026

687

30.93

9.00

2021年3月(実)

4,203

1,149

1,153

760

34.07

11.00

2022年3月(予)

5,000

1,270

1,275

835

37.35

12.00

* 予想は会社予想。単位:百万円、円。2018年3月、1株を2株に分割(EPSを遡及修正。DPSは配当実額)。

 

 

(株)イントラストの2022年3月期第2四半期決算概要などについてお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2022年3月期第2四半期決算概要
3.2022年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考1:中期経営計画(2022年-2024年) ~Road to the higher~>
<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 22年3月期第2四半期の売上高は前年同期比16.8%増の23億56百万円。家賃債務保証の成長により2ケタの増収。売上総利益も同17.9%増加し11億98百万円。粗利率は0.5ポイント上昇。営業利益は同3.1%増の5億85百万円。家賃債務保証の増収に連動した業務委託手数料の増加(1億21百万円増)、代位弁済や一部高額物件の滞納発生による貸倒及び保証履行引当金の増加(1億4百万円増)、人員増強に伴う人件費増加(57百万円増加)など、販管費が同36.5%増加したことから1ケタの増益。売上、利益ともほぼ計画通りの着地となった。

     

  • 業績予想に変更は無い。22年3月期の売上高は前期比18.9%増の50億円、営業利益は同10.4%増の12億70百万円の予想。売上については前期の増収トレンドを上回る成長を目指す。また、長期的な成長に向けた投資を積極的に行うため、営業利益率は低下するものの、一定の営業利益を確保する考えだ。新型コロナウイルスの影響は上期中に影響を与え、その後緩やかに回復していくと想定している。投資によるコスト増は、新基幹システム関連(減価償却費)39百万円、コールセンター拡張54百万円、養育費保証の広告等先行投資(増額分)19百万円など。配当は、中間、期末それぞれ6.00円/株の年間合計12.00円/株(前期比1.00円/株増)を予定。予想配当性向は32.1%。

     

  • 上期進捗率は売上高で47.1%、営業利益で46.1%。過去数期と比較すると、やや低水準となっている。主力の家賃債務保証が着実に成長する中、コロナ禍による影響が減少するに伴い、注力中の医療費用保証、介護費用保証が第3四半期以降どれだけ積み上がっていくかを注目していきたい。また、中期経営計画で述べている新たな保証分野・商品がどのようなものかも大いに注目される。

     

     

1.会社概要

総合保証サービス会社として、賃貸住宅における家賃債務保証を中心に、病院における医療費用保証、介護施設における介護費用保証等、連帯保証人に置き換わる各種保証商品を幅広く展開。保証から派生したサービス商品の提供(ソリューション事業)にも力を入れており、保証を通じた社会への貢献を目指している。本社を東京に置き、仙台、秋田、富山、浜松、名古屋、大阪、福岡および横浜に拠点を有する。社名のイントラストは「責任・任務を信頼して任せる、金銭を預ける、仕事等を人に委ねる」という意味を持つ英語の“Entrust”に由来する。「総合保証サービス会社として、あらゆる分野においてお客様から全面的な信頼を得て業務をお預かりすることで、ご満足いただけるサービスを提供できる企業を目指す」という思いが込められている。

 

尚、2021年3月31日現在、東証1部に上場する(株)プレステージ・インターナショナル(4290)のグループ会社であるPrestige International(S) Pte Ltd.(シンガポール)が発行済株式数の56.84%を保有している。

 

 

【1-1 経営理念】

クライアント企業に三つの価値(喜び、安心、信頼)を提供する事を経営姿勢として掲げ、五原則(感動、挑戦、自覚、品格、活躍)に従って会社運営を行っている。また、会社の成長と社員の幸せがリンクしている会社を目指しており「社員全員がそれを実感できるのであれば、会社は必ず成長する」という考えの下、日々の仕事において、三つのモットー(明るく、楽しく、真剣に)を尊重している。

 

【1-2 事業概要】

総合保証サービスの単一セグメントの下、事業は、保証事業とソリューション事業に分かれる。保証事業では、同社が連帯保証人として契約に係る各種費用の滞納リスクをカバーすると共に、不動産管理会社等に対して、申込審査、督促回収、法対応支援、債権管理等、関連するサービスを提供する。
一方、ソリューション事業では、連帯保証はせず、関連サービスのみを提供する。このため、保証事業は賃借人からの保証料と不動産管理会社等からの手数料が主な収入となり、ソリューション事業では不動産管理会社等からの手数料が主な収入となる。両サービス共に売上は新規契約に伴う新規売上と既存契約の更新・ランニング売上(ストック売上)に分かれ、年々、ストック売上の比率が上昇している(利益成長と共に収益基盤の強化も進んでいる)。

 

保証事業
主力の家賃債務保証と医療費用保証・介護費用保証・養育費保証を提供している。賃貸住宅分野の家賃債務保証の付帯率は80%程度で、まだ市場の成長は続く。家賃債務保証では、賃貸不動産の賃貸借契約において、同社が賃借人の連帯保証人となり、賃料等の滞納リスクを引き受ける。一方、医療費用保証では、医療機関の入院手続きにおいて、同社が連帯保証人となり、入院費用自己負担分等の支払いに係る滞納リスクを引き受ける。また、介護費用保証では介護施設の入居契約において同社が連帯保証人となり、介護施設の利用料等の滞納リスクを引き受ける。養育費保証では養育費を支払う方の連帯保証人となり、養育費の未払いリスクを引き受ける。

 

家賃債務保証及び介護費用保証では保証委託契約時及び保証委託契約更新時に対価を受け取り、対価は保証期間内の月数に応じて按分され売上計上される。医療費用保証では主に対象月ごとに売上計上される。また、家賃債務保証及び養育費保証では、引き受け前の審査と滞納発生時の回収(コンプライアンス重視)によりリスクを最小限に抑え、収益の安定化を実現している。一方、医療費用保証及び介護費用保証においては、基本的に損害保険会社と保険契約を締結し、滞納リスクをヘッジしている。

(同社資料より)

 

ソリューション事業
C&O(コンサル&オペレーション)サービス、保険デスクサービス及びDoc-onサービスに分かれる。C&Oサービスは、家賃債務保証で培ったノウハウを受託サービスとして提供するもので、審査業務、滞納管理、未入金案内など賃貸不動産の入居者等を対象としたサービスをフルラインもしくは個別に不動産管理会社等に提供。スコアリングモデルに基づく独自の審査システムや自社コールセンター等、各種関連業務を柔軟に提供できる体制が整備されている。

 

保険デスクサービスは、損害保険会社や少額短期保険業者と連携し、賃貸住宅の入居者向け火災保険の募集や付保促進等、不動産管理会社の業務を総合的に支援する。具体的には、火災保険の案内、コールセンターによる問合せ対応、契約締結及び契約後の異動等に係る事務を代行し、不動産管理会社へ報告する。2016年5月施行の保険業法の改正をきっかけに、不動産管理会社が抱える諸問題(①保険募集の厳格化による業務負荷の増大②保険付保率の向上③コンプライアンス上の善管注意義務への対応)を解決するサービスとして評価を得ている。サービス提供には、専門的な知識・ノウハウ、専用システム、そしてオペレーション体制を整備する必要がある。

 

Doc-onサービスは、SMS(ショートメッセージサービス)、クレジットカード決済サービス、コールセンターサービス(SMSリスト管理、メッセージ作成、配信量管理、受電対応、入金確認、レポート管理等のコールセンターサポートといった各種のサービスをトータルで提供)をパッケージにしたサービス。強みとして、①国内大手SMS通信事業者の通信網を利用した「高い安全性」、②紙媒体の郵送案内と比較した場合のコンタクトに要するコスト削減及び③葉書やEメールなどの従来の連絡手段と比較した場合の開封率の高さ、の3点を挙げる事ができる。

(同社資料より)

 

【1-3 ROE分析】

 

18/3期

19/3期

20/3期

21/3期

ROE (%)

22.6

21.2

22.0

20.8

 売上高当期純利益率(%)

17.24

17.99

18.96

18.10

 総資産回転率(回)

0.89

0.14

0.16

0.82

 レバレッジ(倍)

1.48

1.42

1.40

1.41

 

収益性の高いビジネスモデルにより高水準のROEを実現している。

 

2.2022年3月期第2四半期決算概要

【2-1 非連結業績】

 

21/3期2Q 

構成比

22/3期2Q 

構成比

前年同期比

期初予想比

売上高

2,017

100.0%

2,356

100.0%

+16.8%

+0.7%

売上総利益

1,017

50.4%

1,198

50.9%

+17.9%

販管費

449

22.3%

613

26.0%

+36.5%

営業利益

567

28.1%

585

24.9%

+3.1%

-0.7%

経常利益

569

28.2%

587

24.9%

+3.2%

-0.7%

四半期純利益

386

19.1%

378

16.1%

-1.9%

-2.8%

* 単位:百万円

 

増収増益、ほぼ計画通りの着地
売上高は前年同期比16.8%増の23億56百万円。家賃債務保証の成長により2ケタの増収。売上総利益も同17.9%増加し11億98百万円。粗利率は0.5ポイント上昇。
営業利益は同3.1%増の5億85百万円。家賃債務保証の増収に連動した業務委託手数料の増加(1億21百万円増)、代位弁済の増加や一部高額物件の滞納発生による貸倒及び保証履行引当金の増加(1億4百万円増)、人員増強に伴う人件費増加(57百万円増加)など、販管費が同36.5%増加したことから1ケタの増益。
売上、利益ともほぼ計画通りの着地となった。

 

 

四半期ベースでも前期比、前年同期比とも増収増益。

 

【2-2 事業別動向】

 

21/3期2Q 

構成比

22/3期2Q 

構成比

前年同期比

売上高

2,017

100.0%

2,356

100.0%

+16.8%

保証事業

1,093

54.2%

1,408

59.8%

+28.8%

ソリューション事業

924

45.8%

948

40.2%

+2.6%

家賃分野保有件数

370,522

100.0%

398,016

100.0%

+7.4%

保証事業

104,677

28.3%

126,271

31.7%

+20.6%

ソリューション事業

265,845

71.7%

271,745

68.3%

+2.2%

*単位:百万円、件 ※概算

 

(1)保証事業
家賃債務保証の新規契約が大幅に増加。保有件数も着実に積み上がっている。
また、医療/介護費用保証はコロナ禍の影響で、病院や介護施設への訪問に制限がかかり影響を受けていたが、収束傾向の中で、病院からの見積依頼の件数は急回復している。

 

提携先データ

連帯保証人代行制度スマホス

60医療機関(前期末比+4)、病床数16,098

医療費用保証付き入院セット及びその他商品

170医療機関(同+12)、病床数34,053

介護費用保証

203介護事業者(同+4)

 

(2)ソリューション事業
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により新規顧客開拓に遅れが生じたものの、既存顧客の取扱い件数の増加により増収。

 

【2-3 財政状態及びキャッシュ・フロー】

◎財政状態

 

21年3月

21年9月

増減

 

21年3月

21年9月

増減

流動資産

4,677

4,991

+313

流動負債

1,551

1,661

+110

現預金

3,075

3,191

+115

前受収益

946

1,118

+171

立替金

1,537

1,742

+205

保証履行引当金

102

117

+15

固定資産

866

943

+76

固定負債

59

73

+13

有形固定資産

51

50

-0

負債合計

1,611

1,735

+124

無形固定資産

239

262

+22

純資産

3,933

4,199

+266

投資その他の資産

575

630

+55

利益剰余金

2,060

2,316

+255

資産合計

5,544

5,935

+390

負債純資産合計

5,544

5,935

+390

* 単位:百万円

 

事前立替型の商品拡販に連動して立替金が増加したことなどから資産合計は前期末比3億90百万円増加の59億35百万円。家賃債務保証の新規契約獲得が進んだことで前受収益が増加したことなどから負債合計は同1億24百万円増加。利益剰余金増加により純資産は同2億66百万円増加。この結果、自己資本比率は前期末から0.3pt低下し70.6%となった。

◎キャッシュ・フロー

 

21/3期2Q 

22/3期2Q 

増減

営業キャッシュ・フロー

243

311

+68

投資キャッシュ・フロー

-240

-73

+167

フリー・キャッシュ・フロー

2

238

+235

財務キャッシュ・フロー

-102

-122

-20

現金及び現金同等物残高

2,917

3,191

+273

* 単位:百万円

 

有形及び無形固定資産の取得による支出及び投資有価証券の取得による支出の減少などで投資CFのマイナスが縮小しフリーCFは拡大。キャッシュポジションは上昇した。

 

3.2022年3月期業績予想

【3-1 業績予想】

 

21/3期 

構成比

22/3期(予) 

構成比

前期比

進捗率

売上高

4,203

100.0%

5,000

100.0%

+18.9%

47.1%

営業利益

1,149

27.4%

1,270

25.4%

+10.4%

46.1%

経常利益

1,153

27.4%

1,275

25.5%

+10.5%

46.1%

当期純利益

760

18.1%

835

16.7%

+9.8%

45.4%

* 単位:百万円

 

業績予想に変更無し。増収増益を予想。
業績予想に変更は無い。売上高は前期比18.9%増の50億円、営業利益は同10.4%増の12億70百万円の予想。
売上については前期の増収トレンドを上回る成長を目指す。また、長期的な成長に向けた投資を積極的に行うため、営業利益率は低下するものの、一定の営業利益を確保し、着実な利益成長を目指す。新型コロナウイルスの影響は上期中に影響を与え、その後緩やかに回復していくと想定している。

 

投資によるコスト増は、新基幹システム関連(減価償却費)39百万円、コールセンター拡張54百万円、養育費保証の広告等先行投資(増額分)19百万円など。

 

配当は、中間、期末それぞれ6.00円/株の年間合計12.00円/株(前期比1.00円/株増)を予定。予想配当性向は32.1%。

 

【3-2 事業別見通し】

 

21/3期

22/3期(予)

前期比

進捗率

保証事業

2,294

2,995

+30.5%

47.0%

ソリューション事業

1,909

2,005

+5.0%

47.3%

売上高合計

4,203

5,000

+18.9%

47.1%

* 単位:百万円

 

◎保証事業
家賃債務保証については大手管理会社をターゲットに大幅成長を見込んでいる。
医療費用保証では、コロナ禍による新規顧客開拓の鈍化と、既契約の滞納の適正化による保証料の低下を見込んだうえで、病院向けセミナーへの参加など、拡販に向けた取り組みを本格化する。
介護費用保証では、コロナ収束傾向に合わせ、拡販に向けた取り組みを活発化させる。
養育費保証では、投資を確実に実行し、商品内容を改良し、事業基盤を確立する。

 

売上高

21/3期

22/3期(予)

前期比

家賃債務保証

1,906

2,555

+34.1%

保証新分野など

387

440

+13.7%

保証事業合計

2,294

2,995

+30.5%

 

◎ソリューション事業
Doc-onサービスについては、引き続き拡販を進める。
保険デスクサービスでは、少額短期保険を中心に成長を加速させる。
C&Oサービスでは、連帯保証人不要スキームなどを中心に引き続き成長させる。

 

売上高

21/3期

22/3期(予)

前期比

C&Oサービス

1,771

1,831

+3.4%

保険デスクサービス

87

124

+42.5%

Doc-onサービス

49

50

+2.0%

ソリューション事業合計

1,909

2,005

+5.0%

* 単位:百万円

 

4.今後の注目点

上期進捗率は売上高で47.1%、営業利益で46.1%。過去数期と比較すると、やや低水準となっている。
主力の家賃債務保証が着実に成長する中、コロナ禍による影響が減少するに伴い、注力中の医療費用保証、介護費用保証が第3四半期以降どれだけ積み上がっていくかを注目していきたい。
また、中期経営計画で述べている新たな保証分野・商品がどのようなものかも大いに注目される。

 

 

 

<参考1:中期経営計画(2022年-2024年) ~Road to the higher~>

今期を初年度とする中期経営計画を公表した。

 

【4-1 目標値】

2024年3月期「売上高80億円、営業利益20億円」を目指す。

 

2021年3月期

(実績)

2024年3月期

(目標)

伸び率

売上高

4,203

8,000

1.90倍、CAGR 23.9%

営業利益

1,149

2,000

1.74倍、CAGR 20.3%

営業利益率

27.4%

25.0%

配当性向

32.3%

30-40%

ROE

20.8%

20.0%超

*単位:百万円。CAGRは(株)インベストメントブリッジが計算。

 

【4-2 第2次中期経営計画で実現すること】

第2次中期経営計画は、「第1次中期計(2019~2021/3)  Zero to One 常に『ゼロからイチ』を実現します」を、三段跳びのホップとすれば、ステップにあたるもの。
副題を「Road to the higher Let’s Go! 100億」としているように、2024年3月期の売上高目標を80億円と置いているが、更に高みを目指し、ジャンプにあたる第3次中期経営計画において売上100億円を達成するための準備の3年間との位置づけである。

 

具体的には以下のような施策に取り組む。

従来/新規の両軸成長

従来マーケット(賃貸不動産分野)

成長へのギア・チェンジ、更なる拡大

新規マーケット(医療・介護分野)

加速成長へのフル・アクセル

ゼロ⇒イチの精神

新規事業の挑戦・育成

事業育成(養育費分野など)

BtoCの顧客と直接つながる事業を育成する

新規創造

新たな新保証の創造に挑む

 

従来マーケットでは、賃貸不動産分野の更なる拡大のために家賃債務保証において新たな商品を導入する。
新規マーケットでは成長に向けたビジネスモデルが確立できた医療分野に注力する。
新規事業については、これまでのBtoBビジネスのみではなく、BtoCビジネスの可能性を追求する。また、これまでに培ってきたノウハウを横展開することで、「保証」の仕組み・商材を拡大し総合保証サービス会社としての成長を目指す。

 

【4-3 成長を支える投資方針&財務戦略】

3年間で15-20億円を目安に以下のような成長投資を計画している。

 

将来の成長をサポートするDX投資においては新ソリューションセンター(コールセンター)の構築、審査におけるAIの導入、省人化・BtoC事業のシステム投資など。
新事業育成については、総合保証サービス会社としての認知を広めるため、新たな保証商品を開発する。
また、アライアンスやM&Aも積極的に展開するほか、事業拡大や新卒採用増のためにはコーポレートブランディング向上が重要と考え、プロジェクトチームを設けてウェブサイトのリニューアルを始めとした取り組みを進める。

 

(同社資料より)

 

今回の中計期間3年間で生み出す営業CF25億円を「15-20億円の成長投資」と「30-40%の配当性向による株主還元」に配分する。
前期末で約30億円のキャッシュを有しているが、状況によっては銀行借入なども検討する。
また、ROEに関しては、成長により得られるCFを再投資に振り向けて成長スピードを高め、20%以上を維持する。

 

【4-4 市場再編について】

現状では流通時価総額が未達だが、早期にクリアしプライム市場を目指す。

 

 

 

<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

9名、うち社外3名

監査役

3名、うち社外2名

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2021年6月22日)
基本的な考え方
当社は「お客様にどれだけ喜んでいただけるか。」「お客様にどれだけ安心していただけるか。」「お客様にどれだけ信頼していただけるか。」を経営姿勢とし、事業拡大を図っていく中で「コンプライアンスの維持と株主の利益を最大化すること」を重視し、コーポレート・ガバナンスの強化に努めてまいります。
<実施しない主な原則とその理由>
【原則4-11. 取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】
当社の取締役会は、当社の各業務の分野に精通した社内取締役、親会社の代表取締役としてプレステージ・インターナショナルグループの経営全般に関与している取締役及び他の会社の取締役として豊富な経験と知識を有する社外取締役により構成されております。
取締役会における活発な審議と迅速な意思決定に資するとの判断から、定款において取締役の員数は10名までと定めております。
なお、外国人の取締役はおりませんが、当社は事業範囲が国内に限られており、現在の人数及びバランスは確保されていると判断しております。
監査役については、財務・経理に関する専門的な知見を有していないものの、監査役監査に必要な知見については、外部のセミナーや会計監査人との情報共有等により確保されております。

 

<開示している主な原則>
【原則1-4.政策保有株式】
当社は、事業上の連携強化など、企業価値の向上に資すると判断される場合には、政策保有株式の保有を検討いたします。
保有する株式については、取引の状況や資本コスト等を踏まえた採算性を精査し、継続保有の可否について評価の結果を勘案し、保有目的に合致しない株式については、縮減を進めます。なお、現在保有している株式については、保有により想定される利益額に基づき採算性を算出し、資本コスト等との比較を実施した結果、保有を継続いたしております。
また、議決権の行使にあたっては、議案の内容を精査した上で、株式の保有目的の達成状況及び保有先の経営状況等を勘案し、賛否を決定いたします。

 

【原則3-1.情報開示の充実】
(1)経営理念について、コーポレート・ガバナンス報告書、有価証券報告書のほか、当社ホームページにおいて開示しております。具体的な経営戦略、経営計画につきましては、2021年5月14日付けで開示しております「中期経営計画」をご参照下さい。
(2)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方については、コードの各原則を踏まえ、コーポレート・ガバナンス報告書、有価証券報告書のほか、当社ホームページにおいて開示しております。
(3)取締役の報酬は、株主総会において承認された範囲内において、取締役会において代表取締役に一任されておりましたが、2021年5月に当該
決定方針について以下の通り変更いたしております。
取締役の報酬については、社外取締役が過半数を占める任意の指名・報酬委員会において審議した後、取締役会において決議いたします。また、業務執行取締役については、決定された報酬のうち、3か月分を上限として、株式報酬型ストックオプションに配分することができます。また、営業利益を指標とし、予想営業利益を10%以上超過した場合に、固定報酬額の1か月相当を上限に、一定の係数を乗じた額を賞与として支給する業績連動報酬を合わせて導入いたしております。
(4)執行役員の選解任並びに取締役・監査役の候補者の指名及び解任決議案の起案にあたっては、候補者等の経験、知見、能力、人格、実績等を総合的に検討した上で、執行役員の選解任については取締役会において検討を行い、取締役候補者の指名及び解任決議案の起案については、指名・報酬委員会にて審議の後、取締役会において決議を行い、監査役については、監査役会の協議及び同意を得た上で、取締役会の承認を受けて決定しております。
(5)執行役員の選解任並びに取締役・監査役の候補者の指名及び解任決議案の起案にあたっては、取締役会において、その理由を説明いたします。また、取締役及び監査役の指名にあたっては各候補者の経歴等及び社外取締役候補者及び社外監査役候補者の選任理由並びに取締役及び監査役の解任についての理由等につきましては、株主総会招集通知に記載することとしております。

 

【原則5-1.株主との建設的な対話に関する方針】
IR活動については、代表取締役及び取締役経営管理部長の指示のもと、株主との対話の補助を社長室が行っております。
株主との対話については、その重要性に鑑み、求めに応じて代表取締役が臨むことを基本方針としております。
また、決算説明会を原則として年2回、個人投資家向け説明会を随時開催する方針であります。

 

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