(8275)株式会社フォーバル 減収減益も徐々に回復

2021/04/01

 

 

中島 將典 社長

株式会社 フォーバル(8275)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

卸売業(商業)

代表取締役社長

中島 將典

所在地

東京都渋谷区神宮前 5-52-2 青山オーバルビル 14F

決算月

3月

HP

https://www.forval.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

855円

25,575,427株

21,867百万円

10.0%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

26.00円

3.0%

430.48円

2.0倍

*株価は3/9終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは20/3期実績。
*DPSは21/3期予想。EPSの21/3期予想は未定。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2017年3月(実)

50,262

2,545

2,615

1,588

62.32

19.00

2018年3月(実)

51,351

2,854

2,960

1,743

68.67

21.00

2019年3月(実)

57,520

3,221

3,308

2,064

82.30

25.00

2020年3月(実)

49,731

3,229

3,324

1,067

42.48

26.00

2021年3月(予)

26.00

*予想は会社予想。
*単位は百万円。
*21/3期の業績予想は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が不透明であり、現段階では業績予想の合理的な算定が困難であることから未定。

 

 

フォーバルの2021年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.成長戦略
3.2021年3月期第3四半期決算
4.2021年3月期業績予想
5.今後の成長戦略
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 21/3期第3四半期は、前年同期比2.4%の減収、同31.8%の経常減益。売上面は、新型コロナウイルス感染症拡大による営業自粛の拡大や、同社グループの一部の従業員において休業を実施した結果、フォーバルビジネスグループと総合環境コンサルティングビジネスグループで減収となった。利益面は、売上高の減少に対応し経費を中心とする販管費の削減に取り組んだものの各段階利益で同減益となった。

     

  • 21/3期の会社計画は、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が不透明であり、現段階では業績予想の合理的な算定が困難であるとの判断により第3四半期決算の公表時点でも未定とされた。同社では、今後、合理的な予想の算定が可能となった段階で速やかに公表する方針。配当は、前期と同額の1株当たり年間26円の期初予想を据え置き。

     

  • 同社は中小企業の働き方改革をサポートするツールの投入を加速している。2020年10月には業務フローの見直し・マニュアル化で効率性を高めるコンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」をリリースした。また、2020年11月には中小企業の営業戦略の策定を支援する「ビジネスセールスマネジメント」を投入した。加えて、2020年12月には同社の子会社である株式会社エム・アイが、紙とハンコで行っていた契約業務をすべて電子化し、紙の契約書管理の手間とコストをなくして業務を効率化する電子契約サービス「シムワーク」の提供を開始した。第3四半期に立て続けに投入したこれら働き方改革をサポートするツールの採用状況が注目される。

     

1.会社概要

中小・中堅企業を対象に「情報通信」・「海外」・「環境」・「人材・教育」・「起業・事業承継」の5分野に特化した次世代経営コンサルティングカンパニーを目指している。また、ITを活用し経営を高度化・効率化する手段として、オフィス向けの光ファイバー対応IP電話サービスやFMCサービス(固定通信と移動体通信を融合したサービス)、ならびにそれらとネットワークセキュリティを融合したIP統合ソリューションなどの通信・インターネット関連サービスを提供するほか、OA・ネットワーク機器の販売・工事、Web構築、太陽光システムやオール電化製品の販売・工事などのサービスを提供している。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし、「社会価値創出企業を目指す」という経営理念が込められている。

 

事業は、(株)フォーバルを中心に、中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、コンサルティングサービス等を手掛けるフォーバルビジネスグループ、(株)フォーバルテレコムを中心に、VoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷、及び保険サービス等を手掛けるフォーバルテレコムビジネスグループ、(株)リンクアップがモバイルショップにおいて携帯端末の取次等を手掛けるモバイルショップビジネスグループ、14/3期に新たに子会社化した(株)アップルツリーがオール電化・エコ住宅設備の卸・工事請負業を営む総合環境コンサルティングビジネスグループの4セグメントに分かれる。 加えて、報告セグメントに含まれないその他の事業セグメントにはIT教育サービス、IT分野のエンジニア及び管理者の育成や、東南アジアにおける現地幹部候補・留学生の人材紹介を手掛ける(株)アイテックが含まれている。なお、株式譲渡により(株)リンクアップが連結から除外されることから、20/3期より「フォーバルビジネスグループ」、「フォーバルテレコムビジネスグループ」、「総合環境コンサルティングビジネスグループ」の3セグメントへ変更となった。

 

 

近年のハード販売における付加価値の低下を踏まえ、現在、差別化が可能で付加価値も高いコンサルティングサービスへのシフトを進めており、08年4月にサービスを開始したITコンサルティングサービス「アイコン」がその中核となっている。また、コンサルティングサービスの一環として、中小企業の情報化の支援やASEAN展開の支援にも取り組んでおり、前者ではIP統合ソリューションを展開。後者では、10年5月にFORVAL(CAMBODIA)CO.LTD.(カンボジア・プノンペン)を設立し、以後、11年7月のPT FORVAL INDONESIA(インドネシア・ジャカルタ)及び同年8月のFORVAL VIETNAM CO.LTD.(ベトナム・ホーチミン)の設立、更には12年3月のミャンマー駐在員事務所(ミャンマー・ヤンゴン)を開設後、翌13年2月に現地法人化(FORVAL MYANMAR CO.LTD.を設立)するなど、ASEANにおいてネットワークの拡充を進めている。
また、平成26年1月24日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)から市場第二部へ市場変更となった後、平成26年10月2日に市場第一部に指定された。

 

フォーバルグループの業績推移

 

IT領域における教育と資格の奨励を通じて従業員のスキルを高め、ハードの卸売りからアイコンサービスによるコンサル業態へ事業転換させた効果が確認できる。

 

2.成長戦略

同社は、グループの中期ビジョンとして、日本を支えている中小企業の永続的な発展と次世代への承継を支援する『次世代経営コンサルティング』の確立を掲げている。既存の事業領域である情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルと強みである独自の海外進出ノウハウを活用した経営コンサルに加え、2013年にM&Aを行った株式会社アップルツリーの活用により、重要度が高まっている環境問題にいかに配慮し、事業を展開、環境に貢献していくかの経営コンサルが可能となる。加えて、情報通信分野、海外分野、環境分野において顧客企業の社員教育がワンストップで実施できる体制が整備された。また、同様に2013年にM&Aを行った株式会社アイテックがグループに加わったことで、顧客企業の人材・教育分野でのサービスのラインナップも強化された。更に、今後起業・事業承継分野の強化を図り、これら5分野において、売上拡大と業務効率改善とリスク回避のためのコンサルティングを実施し、中小・中堅企業の利益に貢献する。

 

フォーバルグループの次世代経営コンサルティングの特色

 

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

 

(1) 情報通信分野の拡大-アイコンサービスの拡大

 

アイコンサービスの推移
OEMによるアイコンサービス導入件数の推移
同社では、アイコン事業の更なる拡大・強化のためアイコンのOEMによるネットワーク作りに注力している。同社の差別化された新しいビジネスモデルのノウハウの提供を通じて、パートナー数とアイコンユーザー数の拡大を目指す。21/3期上期のアイコンサービス導入件数は、35,440件と前年同期比7.1%増加した。中でも、21/3期上期のOEMによるアイコン導入件数は、17,822件となり同18.2%の大幅な増加とアイコンサービス導入件数全体の伸びの原動力となっている。同社自らのアイコン件数が伸び悩んでいるのは、より付加価値の高いコンサルティングが必要とされるサービスを優先して受注しているため。

 

アイコンサービスの売上高推移
21/3期上期のアイコンサービスの売上高は、前年同期比6.0%の増加と堅調に推移した。「アイコンサービス」開始以降、利用する顧客数の増加や追加的なコンサルティングの増加による1顧客当たりの平均単価の上昇が牽引し、アイコン関連の売上高が順調に拡大している。今後も新サービスのリリースやOEMの積極的な展開などにより高収益事業であるアイコンサービスの売上拡大を目指す方針。

 

よろず経営相談件数の推移
よろず経営相談は、定期的に顧客のもとへ訪問するコンサルタントが、企業経営にまつわる「困った」を解消するサポートを行う。売上拡大や販路拡大、新規開拓、ビジネスマッチング、人材募集、資金繰り、事業承継など、幅広い分野を支援。同社だけではなくグループ全体やパートナー企業の協力も活用しながら解決方法のアドバイスを行う事業。
21/3期上期のよろず経営相談件数は7,710件(前期は8,851件)となり、前年同期比12.9%減少した。同社は17/3期より相談件数の増加から、相談の質の追求へ戦略を変更しており、今後はより利益に直結する相談が増加するものと期待される。

 

よろず経営相談の相談内容と顧客満足度(21/3期上期)

(同社2021/3期 第2四半期 決算参考資料より)

 

同社が顧客に対して実施したヒアリング調査(21/3期上期)によると、95%の顧客がよろず経営相談に対して参考になったと答えている。今後も質の高いよろず経営相談の増加が期待される。また、これまで売上高の拡大と情報通信に関するものが相談の中心であったが、今上期はその他と売上拡大の相談が増加した。コロナ禍で売上拡大のため各種の戦略変更に頭を悩ます顧客が増えていそうである。今後、同社のコンサルティング能力の高さが、各種のビジネスチャンスを生むものと期待される。

 

 

(2)海外分野の拡大-海外進出支援事業の拡大

同社の大久保会長は、十分な教育の機会が無いカンボジアにおいて、自らが設立し理事長を務める公益財団法人CIESF(シーセフ)を通して、教育インフラの構築から人材教育に至る広範な支援活動に取り組んできた。
ASEAN進出支援事業は、このCIESFの活動を通じて培った経験や人脈が活きている。「同社グループ及び顧客である中堅・中小企業の事業の成長を考える上で、アジア地域の成長を取り込む事が重要」と言う考えの下、既に、カンボジア(10年5月)、インドネシア(11年7月)、及びベトナム(11年8月)に現地法人を設立しており、12年3月にはミャンマーに駐在員事務所を開設した。
更に、現地での支援体制の更なる充実・強化を図るために13年2月に現地法人の認可を取得し準備を進めてきたミャンマーでは、14年4月より事業活動が本格化した。20年9月末現在で、海外7拠点(現地法人及び海外関連会社)の現地従業員数は169名となっている。

 

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

同社のASEAN進出支援事業である「グローバルアイコンサービス」は、海外進出前と進出後の様々な問題や障害を、ワンストップでサポートするビジネスモデルである。現在はカンボジアとベトナム、インドネシア、ミャンマーの4ヶ国で展開。情報提供から始まり、FS支援、現地法人の設立代行、人材採用・人材教育支援、バックオフィス整備支援、ネットワーク環境支援、現地パートナー開拓支援等をトータルサポートすることで、同社が最も得意とする情報通信技術を活用した日本と変わらない快適なオフィス空間を提供するビジネスヘつなげていく。日本と現地の両国で、トータルサポートを実施。
また、同社は、国内の行政機関、地域金融機関や海外の中央政府・行政機関、各国工業団地などとのアライアンスを積極的に拡大することで、「グローバルアイコンサービス」の潜在顧客を発掘・育成している。

 

グローバルアイコンサービスのメニュー

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

グローバルアイコンは、進出前の総合準備支援、事業計画の策定とカウンターパートとの交渉、総合調査支援や、生産委託先開拓、販売パートナー開拓、JICA等公的機関による海外展開支援の公募参加を目的とした事業可能性調査など6つのメニューでサポートが可能。

 

自治体・官公庁との連携(継続受託)

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

自治体・官公庁との連携により、今期も5自治体より東南アジアへの進出支援の継続事業を複数獲得した。

 

自治体・官公庁との連携(新規受託)

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

また今期も複数の自治体より新規事業を獲得しており、ベトナム以外のアジア圏への進出支援が増加してきている。

 

特徴的な海外進出支援事業の例 - ベトナムのレンタル工場
同社は現在、従来の海外進出支援コンサルから一歩踏み込んだ支援事業の一環としてベトナムのレンタル工場の運営に携わっている。これは、ベトナム南部のニョンチャックⅢ工業団地内に日系中小企業専用のレンタル工場を建設するものである。18haの敷地内に100社程度が入居できるスペースが作られ、日系中小企業の一大集積地となることが期待されている。また、開発にあたっては多額の資金を必要とすることから独立行政法人国際協力機構(JICA)の海外投融資制度を活用し、今後日系進出企業にとっていかなる支援とサービスが必要であるかの継続的なモニタリング調査が実施されることとなる。将来的に他の国や地域に進出する際の強力なノウハウを手に入れることができるのかといった期待が膨らむ。
また、アライアンス先である国内42金融機関と4大手税理士法人等より紹介された顧客の進出も増加する予定。ベトナムレンタル工場への関心は高く、アライアンス先だけで既に100区画の予約枠が設けられている模様。
建設予定10棟の内、8.5棟が完成し、未開発エリアが1.5棟となった。第10工場では全棟一括借り上げが決まり、また、賃貸可能面積に対する契約面積が84.9%と、利用者が順調に拡大している。

 

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より

 

 

CIESFと提携した人材開発支援

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

同社は、これまでカンボジア、ベトナム、インドネシア、ミャンマーの4ヶ国において延べ1,936社、延べ16,772名の日系企業の社員研修を受託した実績を誇る。また、同社は海外高度人材を国内企業へ紹介しているが、21/3期上期は内定者数が10名と20/3期上期の19名から若干減少した。これは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて内定数が伸び悩んだもの。

 

セキュリティサービスの状況

(同社2021/3期第2四半期 決算参考資料より)

 

同社は、カンボジア内務省国家警察本部と10年間のMOU(基本合意書)を締結し、カンボジアでセキュリティサービスを提供している。21/3期上期の課金ベースの契約数は595件と前年同期比5.1%増と順調に拡大している。

 

海外事業の売上高推移
持分法対象として連結売上高に含まれないベースの数値ではあるが、海外拠点の拡充により、海外事業の売上高は拡大傾向にある。しかし、21/3期上期の海外事業の売上高は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け2億48百万円(20/3期上期は2億85百万円)と前年同期比13.2%の減少にとどまった。

*海外関連の売上で連結売上高には取り込んでいない数値も含む

 

 

 

3.2021年3月期第3四半期決算

(1)2021年3月期第3四半期連結業績

 

 

20/3期

第3四半期

構成比

21/3期

第3四半期

構成比

前年同期比

売上高

36,906

100.0%

36,024

100.0%

-2.4%

売上総利益

14,123

38.3%

13,005

36.1%

-7.9%

販管費

11,890

32.2%

11,271

31.3%

-5.2%

営業利益

2,233

6.1%

1,733

4.8%

-22.4%

経常利益

2,305

6.2%

1,571

4.4%

-31.8%

親会社株主に帰属する

四半期純利益

1,644

4.5%

822

2.3%

-50.0%

*単位:百万円

 

前年同期比2.4%の減収、同31.8%の経常減益
同社グループの事業領域である情報通信分野では、クラウドやビッグデータ、IoT、AIなどを活用したサービスが拡大している。
こうした環境下、同社グループは「次世代経営コンサルタント」として企業経営を支援する集団となり、中小・中堅企業の利益に貢献することを目指し、「情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルティングサービス(情報通信)」、「海外マーケットを独自ノウハウで取り込む経営コンサルティングサービス(海外)」、「環境に配慮した最先端の経営コンサルティングサービス(環境)」、「次世代経営に必要な人材を育てる経営コンサルティングサービス(人材・教育)」、「企業のライフサイクルに対応した経営コンサルティングサービス(起業・事業承継)」の5分野において他社との差別化を図り、質の高いサービスを提供するためにM&Aも活用しながら事業の拡大に取り組んでいる。
売上高は前年同期比2.4%減の360億24百万円。売上高の減少は、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、感染拡大防止策を講じたうえで顧客の経営支援体制に万全を期したものの、新型コロナウイルス感染症の拡大による営業自粛の拡大や、従業員の健康・安全および稼働状況を考慮し、一部の従業員において休業を実施したことなどが影響した。ISPが減少したものの、新電力サービスや保険サービスが増加したフォーバルテレコムビジネスグループが前年同期比1.8%の増収となった他、子会社化したカエルネットワークス(株)が寄与したその他事業グループで前年同期比12.2%の増収となった。一方、アイコンサービスが堅調に推移したもののサーバー等の機器販売が減少したフォーバルビジネスグループで同1.3%の減収となった他、太陽光発電システムなどが減少した総合環境コンサルティングビジネスグループで同25.0%の減収となった。
営業利益は前年同期比22.4%減の17億33百万円。売上高の減少に対応し経費などの削減に取り組み販管費を前年同期比5.2%削減したものの、全ての事業グループで前年同期比減益となった。フォーバルビジネスグループが同29.4%の減益、フォーバルテレコムビジネスグループが同4.2%の減益、総合環境コンサルティングビジネスグループが同97.5%の減益、その他事業グループが同5.9%の減益となった。売上総利益率は36.1%と同2.2ポイント低下、販売促進費や前払費用の償却など経費の削減を行い売上高対販管費率が同0.9ポイント低下したものの、営業利益率は4.8%と同1.3ポイント低下した。その他、営業外費用で貸倒引当金繰入額を1億95百万円(前年同期は33百万円)計上したことなどにより経常利益は同31.8%の減益と営業利益の減益率を上回った。また、前年同期に特別利益で㈱リンクアップの株式譲渡に伴う関係会社株式売却益を3億49百万円計上したものの、今第3四半期は特別利益の大きな計上がなかったことなどから親会社株主に帰属する四半期純利益は同50.0%の大幅な減益となった。

 

*額は切捨て、率・ポイントは四捨五入

 

 

セグメント別売上・利益

 

20/3期

第3四半期

構成比

21/3期

第3四半期

構成比

前年同期比

フォーバルビジネスグループ

16,272

44.1%

16,061

44.6%

-1.3%

フォーバルテレコムビジネスグループ

15,361

41.6%

15,645

43.4%

+1.8%

総合環境コンサルティングビジネスグループ

4,300

11.7%

3,226

9.0%

-25.0%

その他事業グループ

972

2.6%

1,091

3.0%

+12.2%

連結売上高

36,906

100.0%

36,024

100.0%

-2.4%

フォーバルビジネスグループ

1,293

57.6%

913

52.3%

-29.4%

フォーバルテレコムビジネスグループ

805

35.9%

771

44.1%

-4.2%

総合環境コンサルティングビジネスグループ

80

3.6%

1

0.1%

-97.5%

その他事業グループ

64

2.9%

60

3.5%

-5.9%

連結調整等

-10

-15

連結営業利益

2,233

1,733

-22.4%

*単位:百万円
*売上高は外部顧客への売上高。

 

フォーバルビジネスグループ (単位:百万円)

フォーバルビジネスグループの21/3期第3四半期累計期間の業績は、アイコンサービスが順調に拡大したものの、サーバー等の機器販売が減少したことにより、前年同期比で減収減益となった。一方、第3四半期(10-12月)のみでは、前四半期比及び前年同期比で増収増益となった。

 

フォーバルテレコムビジネスグループ (単位:百万円)

フォーバルテレコムビジネスグループの21/3期第3四半期累計期間の業績は、ISPが減少したものの新電力サービスや保険サービスが増加したことにより、前年同期比で増収減益となった。一方、第3四半期(10-12月)のみでは、前四半期比及び前年同期比で減収減益となった。

 

総合環境コンサルティングビジネスグループ (単位:百万円)

総合環境コンサルティングビジネスグループの21/3期第3四半期累計期間の業績は、太陽光システム等が減少したことにより、前年同期比で減収減益となった。第3四半期(10-12月)のみでは、前四半期比で増収増益となったものの、前年同期比では減収増益となった。

 

その他事業グループ (単位:百万円)

その他事業グループの21/3期第3四半期累計期間の業績は、子会社化したカエルネットワークス(株)が寄与したことにより前年同期比で増収となったものの、子会社取得関連の一時的な費用が発生したことにより前年同期比で減益となった。第3四半期(10-12月)のみでは、前四半期比で減収増益となったものの、前年同期比では増収増益となった。

 

 

第3四半期(10-12月)の業績推移

第3四半期(10-12月)は、(株)リンクアップが連結の範囲から除外された影響を除くと、概ね増収増益基調にある。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた今期決算ではあるものの、21/3期第3四半期(10-12月)は、前年同期比と比較し増収増益となった。

 

(2)財政状態

財政状態

 

20年3月

20年12月

 

20年3月

20年12月

現預金

9,742

10,131

仕入債務

5,215

4,783

売上債権

6,529

5,843

短期有利子負債

3,956

3,980

たな卸資産

646

882

未払金

2,683

2,664

流動資産

20,842

20,514

長期有利子負債

90

150

有形固定資産

785

926

負債

17,703

17,111

無形固定資産

1,117

1,818

純資産

11,400

12,280

投資その他

6,358

6,132

負債・純資産合計

29,103

29,392

固定資産

8,261

8,877

有利子負債合計

4,046

4,224

*単位:百万円

 

2020年12月末の総資産は前期末比2億88百万円増の293億92百万円。資産は、売上債権、投資その他資産が減少したものの、現預金、有形固定資産、のれん等が増加したことが主な変動要因。負債純資産は、仕入債務、未払法人税等が減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上による利益剰余金、その他有価証券評価差額金などが増加したことが主な変動要因。自己資本比率は39.7%と前期末比2.5ポイント上昇した。また、有利子負債は42億24百万円と前期末から178百万円増加した。

 

(3)最近のトピックス

新しいアイコンサービス「ビジネスセールスマネジメント」をリリース
同社は、営業計画の立案から実行後の効果測定ならびに改善策の提示まで、中小企業の営業戦略の策定を支援する新しいアイコンサービス「ビジネスセールスマネジメント」の提供を開始した。新しいアイコンサービス「ビジネスセールスマネジメント」は、現状を把握して売上拡大にはどのような施策が有効かを検討し、AIを用いて見込み客をインターネット上から的確に抽出しアプローチする。更に、進捗管理方法などの営業計画を立案し、実施後には効果測定を行い、それを踏まえて改善策を提示することで、中小企業の売上拡大を支援するものである。

 

業務フローの見直し・マニュアル化で効率性を高めるコンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」をリリース
同社の連結子会社である株式会社プロセス・マネジメントは、業務フローの見直し・マニュアル化を行い、ペーパレス化・
標準化で業務の効率性を高めるコンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」の提供を開始した。新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、中小企業においてもテレワークを導入する企業が増えている。テレワークの導入にあたっては、紙書類をもとに行う業務が障害となってくるほか、ペーパレス化するには業務フローの変更が必要である。また、オフィスのスリム化など適正化を図るうえでは、書類の保管場所等の活用が有効となる。コンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」の採用により、顧客は、業務フローの再構築・ペーパレス化による無駄の排除、マニュアル作成による標準化により、生産性の向上とクオリティの均一化が図れる。加えて、過去に作成された紙書類がオフィスに大量に保管され、大きなスペースを使っている現状を、紙書類を分類整理し、電子化して保管・共有することで、必要な書類をすぐに引き出せ、保管スペースも不要となる環境へ転換することが可能となる。

 

株式会社ダイナミックプライシングテクノロジーと業務提携
同社は、株式会社ダイナミックプライシングテクノロジーと、流通・小売業界にダイナミックプライシングを搭載した電子棚札を販売するため10月1日に業務提携を行った。今回の業務提携により、同社は既存サービスである電子棚札と掛け合わせ、これまで人力だけではできなかったリアル店舗でのダイナミックプライシングを実現可能にするだけではなく、オンラインとオフラインの垣根をなくした本当の意味でのOMO(Online Merges with Offline)を実現し、流通・小売業界の新しいあたりまえを創造していく。今後はさらに、リアル店舗の在庫数や賞味期限を考慮した廃棄ロス低減の環境型AIダイナミックプライシングの実現のため、POSやRFIDと連携を図りながら、店舗への導入を図っていくほか、食品だけでなくアパレルなどの衣服ロス削減や、ドラッグストア、家電量販店など小売業者全般に対して電子棚札の普及を図り、店舗のDX促進をサポートしていく方針である。

 

株式会社ナルネットコミュニケーションズと業務提携
同社は、自動車メンテナンス受託管理のリーディング・プレイヤーである株式会社ナルネットコミュニケーションズと、全国の自動車整備工場の事業承継支援をはじめとする課題解決に取り組むため11月24日に業務提携を行った。ナルネットコミュニケーションズは、カーリースの車両管理を行い、全国約9400ヵ所の提携整備工場とのネットワークを有する企業。本業務提携を通じて全国の整備工場の事業承継を推進するとともに、整備工場が抱える様々な課題解決に取り組むべく双方の連携を強化していく予定である。当初は、ナルネットコミュニケーションズの提携整備工場のうち、事業承継の課題を抱える整備工場を抽出し支援。将来的には、事業承継だけでなく同社が得意とする中小企業の経営支援ノウハウを、すべての提携整備工場に提供できる仕組みを構築していく方針である。

 

電子契約サービス「シムワーク」をリリース
同社の子会社である株式会社エム・アイは、従来、紙とハンコで行っていた契約業務をすべて電子化し、紙の契約書管理の手間とコストをなくして業務を効率化する電子契約サービス「シムワーク」の提供を開始した。電子契約サービス「シムワーク」は、電子ファイル化した契約書に第三者発行の電子証明書を付与して、本人証明・非改ざん証明を持つ電子契約書を作成し、オンライン上で契約を締結することができる。また、電子契約を活用することで紙の契約書管理の手間とコストがなくなる他、契約締結までにかかる日数・手順が削減され業務の効率化が図れる。加えて、相手側が「シムワーク」を導入していなくても電子署名が可能なうえ、中小企業でも導入しやすい低コストとなっている。

 

BSサミット事業協同組合と業務提携
同社は、自動車の事故修理工場の全国ネットワークを有するBSサミット事業協同組合と、全国の自動車整備工場の事業承継支援をはじめとする課題解決に取り組むために業務提携をスタートした。BSサミットは、日本全国の各都道府県に自動車修理の拠点を持つ、自動車の事故修理のプロショップネットワーク。今回の業務提携は、同社がBSサミットに加盟する全国の整備工場のなかで事業承継・事業拡大についての問題を抱えている整備工場に対して、無料の個別相談を行うというものである。

 

4.2021年3月期業績予想

通期連結業績

 

20/3期 実績

構成比

21/3期 予想

構成比

前期比

売上高

49,731

100.0%

営業利益

3,229

6.5%

経常利益

3,324

6.7%

親会社株主に帰属する当期純利益

1,067

2.1%

*単位:百万円

 

21/3期の業績予想は未定
同社は、次世代経営コンサルタントとして企業経営を支援する集団となり、中小・中堅企業の利益に貢献することで顧客とのリレーションを強化し、ビジネスパートナーとしての確固たる地位を確立するとともに、ストック型の収益構造へとビジネスモデルの転換を図っている。特に、「情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルティングサービス(情報通信)」、「海外マーケットを独自ノウハウで取り込む経営コンサルティングサービス(海外)」、「環境に配慮した最先端の経営コンサルティングサービス(環境)」、「次世代経営に必要な人材を育てる経営コンサルティングサービス(人材・教育)」、「企業のライフサイクルに対応した経営コンサルティングサービス(起業・事業承継)」の5分野において他社との差別化を図り、主に「売上拡大」「業務効率改善」「リスク回避」の視点から中小・中堅企業の利益に貢献することを目指している。
21/3期の会社計画については、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響が不透明であり、現段階では業績予想の合理的な算定が困難であるとの判断により、第3四半期決算発表時点においても未定とされた。今後、合理的な予想の算定が可能となった段階で速やかに公表する方針である。
配当については、前期と同額の1株当たり年間26円の期初予想が据え置きとなった。

5.今後の成長戦略

中小企業の新しい働き方に対応したサービスの強化

2019年4月に施行された「働き方改革関連法」により、企業は有給の確実な取得、労働時間の状況の把握の実効性確保、フレックスタイム制の拡充、勤務間インターバル制度の努力義務、高度プロフェッショナル制度導入、時間外労働の上限など、働き方改革に対応する必要性が生じており、今後労働時間の厳格化に対応した時間効率の向上が求められることとなった。そのためには、従業員の時間を正確に把握し、その時間の使い方を分析し改善していくことが必要であるが、中小企業においてはその対応が遅れているのが現状である。こうした中、同社は、中小企業の働き方改革に対応した新たなアイコンサービスであるクラウド型勤怠管理システム「IEYASU Powered by FORVAL」を2019年6月にリリースした。「IEYASU Powered by FORVAL」を導入し働き方改革に適切に対応することで、従業員の過度な労働が改善されプライベートな時間が増えることで肉体面・精神面での健康増進が期待される。また、限られた勤務時間の中でメリハリをつけて働くことによる生産性の向上のほか、働きやすい環境を整備することで離職率の低下や新たな人材の確保の面でも効果が期待される。

 

「IEYASU Powered by FORVAL」の基本機能

日次勤怠

リアルタイムに従業員の勤務状況を確認

毎日の打刻データと勤務データは別々に管理可能

承認・申請

残業や休日出勤の申請・承認機能を装備

日単位もしくは月単位での申請・承認が可能

CSVデータ出力

日次勤怠データや月次の集計データを従業員別に自由にCSV形式で出力可能

別途提供しているExcelツールを利用することで給与計算ソフトへの連動が可能

各種設定

時間の端数処理ルールの設定や、勤務時間・所定時間・みなし時間などの設定が可能

会社の就業規則に合った運用が可能

ICカード打刻

交通系ICカードや社員証など、ICカードをかざすだけで本人を識別しスムーズに打刻

日報機能

勤務時間の管理から実際の業務内容に落とし込んで業務を効率化、労働生産性を向上

レポート機能

従業員の勤怠状況をグラフや表でわかりやすく可視化

残業アラート

従業員の残業時間をリアルタイムで把握することが可能

「対象勤怠」「対象期間」「アラート基準」「通知方法」の設定で会社に合った運用が可能

どこでも勤怠入力

直行直帰で働く従業員でもスマホ・タブレットさえあれば、いつでもどこでも出退勤が登録可能

位置情報取得

管理者はGPSで取得した従業員の位置情報を管理者画面で閲覧可能

どの場所で出退勤を登録したかの把握が可能

 

(同社2020/3期 決算参考資料より)

 

また、2020年10月には業務フローの見直し・マニュアル化で効率性を高めるコンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」をリリースした。PPLSの導入により、顧客は業務フローの見直し・マニュアル化を行い、ペーパレス化・標準化で業務の効率性を高めることが可能となる。更に、2020年11月には中小企業の営業戦略の策定を支援する新しいアイコンサービス「ビジネスセールスマネジメント」をリリースした。今後も同社は中小企業の新しい働き方に対応したサービスを強化していく方針である。

 

アイコンサービス強化による成長のスパイラル

アイコンサービスの売上高と同社の営業利益は相関性が高い。アイコン売上高が1増えると連結営業利益が約1.5増える傾向がある。今後の利益成長の為には、アイコンサービスの売上高拡大が不可避と言えよう。
同社は、今後もアイコンサービスの拡大により増加した利益を人員増強や新サービス開発やM&Aへ積極的に投入する予定である。新たな投資がアイコンサービスの件数増加や1顧客当たりの課金単価の増加に繋がり、アイコンサービスの売上高と同社全体の営業利益の拡大に結び付く成長のスパイラルが期待される。

 

 

6.今後の注目点

21/3期第3四半期決算は、新型コロナ感染症拡大などの影響を受け前年同期比2.4%の減収、同22.4%の営業減益の厳しい内容となった。しかし、主力フォーバルビジネスグループにおいては、アイコンサービスが好調に推移したことから第3四半期(10-12月)のみでは、前第2四半期(21/3期7-9月)及び前年同期(20/3期10-12月)との比較においていずれも増収増益となった。同社の稼ぎ時である第4四半期に期待が持てる内容と言えよう。加えて、もう一つの業績寄与が大きな事業であるフォーバルテレコムビジネスグループでも、第3四半期(10-12月)には現在急拡大中の新電力サービスにおいて電力取引価格の高騰による仕入原価の増加の影響を受けたが、2021年1月下旬以降は取引価格の高騰が収束に向かっており、第4四半期の再拡大が期待される。来期の本格的な業績回復には、フォーバルビジネスグループとフォーバルテレコムビジネスグループの拡大が不可欠である。来期の成長加速へ向けどこまで回復力が強まってくるのか第4四半期の主力2事業の業績動向が注目される。
また、同社は中小企業の働き方改革をサポートするツールを積極的に投入している。2020年10月には業務フローの見直し・マニュアル化で効率性を高めるコンサルティングサービス「PPLS(ププルス)」をリリースした。「PPLS(ププルス)」の採用は、顧客の業務フローの再構築・ペーパレス化による無駄の排除、マニュアル作成による標準化などに役立つ他、紙書類の電子化による保管スペースの削減などをもたらす。更に、2020年11月には中小企業の営業戦略の策定を支援する「ビジネスセールスマネジメント」を投入した。「ビジネスセールスマネジメント」の導入は、顧客へ売上拡大のための有効な施策やAIを用いた見込み客の抽出や、進捗管理方法などの営業計画の立案と実施後の改善策の提示などを通じた売上高の拡大をもたらすと期待される。加えて、2020年12月には同社の子会社である株式会社エム・アイが、紙とハンコで行っていた契約業務をすべて電子化し、紙の契約書管理の手間とコストをなくして業務を効率化する電子契約サービス「シムワーク」の提供を開始した。今第3四半期に立て続けに投入したこれら働き方改革をサポートするツールの採用状況が注目される。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態および取締役・監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役(監査等委員除く)

5名、うち社外0名

監査等委員

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
コーポレート・ガバナンス・コード適用以降のコーポレート・ガバナンス報告書提出日:2020年8月6日
<基本的な考え方>
当社は、変化の激しい経営環境の中にあって利益ある成長を達成するため、コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化が重要であると認識しており、
1. 経営の透明性と健全性の確保、
2. スピードある意思決定と事業遂行の実現、
3. アカウンタビリティ(説明責任)の明確化、
4. 迅速かつ適切で公平な情報開示、
を基本方針として、その実現に努めています。
今後も、社会環境・法制度等の変化に応じて、当社にふさわしい仕組みを随時検討し、コーポレート・ガバナンスの更なる強化に向け、必要な見直しを行なっていく方針。

 

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
実施をしないコード:そのおもな原則と理由

原則

実施しない理由

【原則1-2.株主総会における権利行使】

【補充原則1-2-4】

当社は、英文による情報提供等、海外投資家が議決権を行使しやすい環境整備の有用性を認識しており、英訳等の対応につきましては、適切なコストや時期等を総合的に勘案して検討してまいります。

【原則3-1.情報開示の充実】

(1)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画会社の目指すところ(経営理念等)は、当社ホームページ企業情報の「社是」に記載の通りとなります。「社員・家族・顧客・株主・取引先と共に歩み社会価値創出を通してそれぞれに幸せを分配することを目指す」を基本理念に経営戦略、経営計画を策定しております。しかし当社の事業環境における経営状況の変化は激しく、具体的な数値目標に縛られ柔軟な対応が阻害されないよう、現在経営戦略・経営計画に係る具体的な数値等は公表をしておりません。

【補充原則3-1-2】

当社は、海外投資家に向けた英語での情報開示・提供の有用性を認識しており、今後の株主構成等を勘案し検討してまいります。

【原則4-1.取締役会の役割・責務(1)】

【補充原則4-1-2】

会社の目指すところ(経営理念等)は、当社ホームページ企業情報の「社是」に記載の通りとなります。「社員・家族・顧客・株主・取引先と共に歩み社会価値創出を通してそれぞれに幸せを分配することを目指す」を基本理念に経営戦略、経営計画を策定しております。しかし当社の事業環境における経営状況の変化は激しく、具体的な数値目標に縛られ柔軟な対応が阻害されないよう、現在経営戦略・経営計画に係る具体的な数値等は公表をしておりません。なお、公表はしておりませんが中期経営計画の目標に対する実績分析は毎回実施し次期計画に反映しております。

【原則4-2.取締役会の役割・責務(2)】【補充原則4-2-1】

当社は、株主の皆様との一層の価値共有を進めることを目的として、第36回定時株主総会において譲渡制限付株式の付与による役員報酬制度導入のための新たな報酬枠をご承認いただき、取締役の内4名に対して譲渡制限付株式の付与による役員報酬を実施しております。

【原則4-10.任意の仕組みの活用】 【補充原則4-10-1】

当社の取締役会は独立社外取締役2名を含む総勢8名と少人数で構成されており、指名・報酬等に係る重要事項の審議についても、現行の仕組みで独立社外取締役の適切な関与・助言を得ることができると考えております。

【原則5-2.経営戦略や経営計画の策定・公表】

当社は、中期経営計画を策定しておりますが、当社の事業環境における経営状況の変化は激しく、具体的な数値目標に縛られ柔軟な対応が阻害されないよう、現在経営戦略・経営計画に係る具体的な数値等は公表をしておりません。

 

<開示している主な原則>

原則

開示をしている主な原則

【原則1-4.政策保有株式】

当社では政策保有株式として上場株式を現在保有しておりません。また政策保有株式の保有予定はありませんが、今後、取引先との事業上の関係などを勘案し保有意義が認められると判断した場合には取締役会にて保有を検討してまいります。なお、株式を保有した場合、株式に係る議決権の行使につきましては、議案の内容を個別に検討し当社、投資先企業双方の企業価値の向上に資するか否かを判断して行います。

【原則2-6.企業年金のアセットオーナーとして機能発揮】

当社には、企業年金基金制度はありません。

【原則4-11.取締役会・監査等委員会の実効性確保のための前提条件】【補充原則4-11-1】

当社は、取締役会は多様な知識、経験、能力を備えた構成員により構成されることが必要であると考えております。すなわち、業務執行の監督と重要事項に係る意思決定をするためにはこのような構成員により取締役会の多様性が確保されることが不可欠であると考えております。また、取締役会における十分な議論及び検討並びに迅速な意思決定の確保の観点からは、取締役会の構成員の人数は取締役(監査等委員である取締役を除く)10名以内、監査等委員である取締役5名以内、計15名以内であることが適切であると考えております。手続については、上記方針に基づき内容を検討し、取締役会が決議しております。

【補充原則4-11-2】

当社は、事業報告および株主総会参考書類において、取締役・社外取締役の他の上場会社を含む重要な兼職を開示しております。

【補充原則4-11-3】

当社は、取締役会の実効性を評価するため、すべての取締役に対し、「取締役会評価のための自己評価アンケート」を実施し、その回答を分析・評価しました。その結果、当社の取締役会は議事運営が適切に行われ、また知識・経験・能力のバランスが確保され、各議案について十分な審議が実施されていることを確認いたしました。今後も評価結果を次年度に活かしつつ引き続き取締役会の実効性の向上に努めてまいります。

【原則5-1.株主との建設的な対話に関する方針】

当社は、代表取締役が中心となって、株主・投資家との主体的かつ効果的な対話を行っております。株主総会後の株主向け説明会の開催のほか、公平性の観点から主にアナリスト・機関投資家向けに半期に1度実施している決算説明会の資料や動画を適宜、当社ウェブサイトに掲載しております。そして必要に応じてIR担当取締役、IR担当部署が補佐し、株主・投資家との円滑な対話を実践するために、IR担当部署が中心となって関連部門間の連携を図っており、株主・投資家との対話で得られた意見は必要に応じて取締役会が共有し、企業価値の向上に努めております。なお、株主・投資家との対話に関しては、内部情報管理規程に基づきインサイダー情報の漏洩防止に努めております。株主との建設的な対話を促進するための体制整備・取組みに関する方針は以下のとおりです。

1)株主・投資家との対話に関しては、IR担当取締役が統括し、主体的かつ建設的な対話に努めております。

2)IR担当部署が中心となって、株主・投資家との円滑な対話を実践するために、資料の作成に必要な情報を共有するなど、関連部門間の連携を図っております。

3)IR担当部署が窓口となり、株主・投資家の要望に応じて代表取締役、IR担当取締役、IR担当部署が個別面談に積極的に対応するほか、代表取締役による決算説明会や株主総会後の株主向け説明会を実施しております。

4)株主・投資家との対話で得られた意見は、必要に応じて経営陣にフィードバックし、情報の共有および活用を図っております。

5)株主・投資家との対話に関しては、内部情報管理規程に基づきインサイダー情報の漏洩防止に努めております。

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