クレステック<7812> 為替や株価が安定すれば、17 年6 月期以降の業績は回復に向かうと見られる

2016/09/30

“トリセツ”業界のグローバルニッチプレーヤー
為替や株価が安定すれば、17 年6 月期以降の業績は回復に向かうと見られる

業種:その他製品
アナリスト:大間知 淳

◆取扱説明書や梱包材の印刷・製造を手掛けるその他製品メーカー
・クレステック(以下、同社)は、各種製品に添付する取扱説明書や技術者向け修理マニュアルなどの作成から、世界90言語以上への翻訳、海外での梱包材の印刷・製造まで、顧客の海外展開を総合的にサポートするユニークな「その他製品」メーカーである。

◆16年6月期決算は6%増収、54%経常減益
・16/6期決算は、5.8%増収、17.9%営業減益、53.8%経常減益であった。日本や東南アジアを中心に売上高は好調に拡大したものの、中国での生産減少や、日本や東南アジアでのコスト増加、為替差損の計上などにより、大幅な経常減益となった。

◆17年6月期の会社計画は11%減収、63%経常増益
・17/6期について同社は、10.6%減収、22.3%営業増益、63.0%経常増益を予想している。中国東莞工場の生産回復や米国子会社のコスト削減、及び為替差損の一巡を前提に、大幅な経常増益を見込んでいる。
・証券リサーチセンター(以下、当センター)は、円高による売上高の目減りや各子会社の業容の変化を受けて17/6期の業績予想を見直し、売上高は16,843百万円→14,038百万円(前期比9.9%減)に、営業利益は855百万円→672百万円(同26.0%増)に減額した。

◆ 17年6月期から業績は回復に向かうと見られる
・当センターでは、リストラによる米国子会社の黒字化が期待できることに加え、従来想定よりも遅れているとは言え、東莞工場の稼働率の改善が見込まれることから、為替相場や株式市場が安定していれば、17/6期以降の業績は回復に向かうと予想している。

 

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一般社団法人 証券リサーチセンター
資本市場のエンジンである新興市場の企業情報の拡充を目的に、アナリスト・カバーが少なく、適正に評価されていない上場企業に対して、中立的な視点での調査・分析を通じ、作成されたレポートです。