FM 今週のポイント(5月18日)

2015/05/18 <>

*先週末の日経平均株価は一時180 円高の19750 円まで上昇し、25 日移動平均線の19778 円に接近しました。週末事情もあり、一気に上抜くことはできませんでしたが、4月末からの世界的なアンワインドの動きが収束しつつあり、今週は25 日移動平均線を超えての堅調推移が期待できます。ECB のドラギ総裁が資産買い入れプログラムを完全実施すると明言したことで長期金利の上昇懸念が後退し、英独仏とも株価が上昇しています。さらに米国では、4月卸売物価指数が前月比0.4%低下(前月は0.2%上昇)しました→4月小売売上高に続いてさえない指標が出たことで利上げ時期の後ずれ観測が浮上。NYダウは191 ドル高、S&P500 は終値ベースで過去最高値を更新しています。

*国内企業の決算発表はピークを越えています→終わった期は10%の経常増益で今期は電力を除くベースで約8%の経常増益です(電力のリカバリーが大きく電力を入れると10%超)。8%の増益率は期初の段階としてはまずまずの水準です→従来通り慎重な見通しであり、今後暫時、上方修正されて行くものと思われます(現段階でトップダウンで判断すると今期は15%以上の経常増益が見込まれる)。ただし、アナリストの見通しが極めて強気で、現段階でアナリストのカバー銘柄を集計すると23%以上の増益予想です→足元の8%とのギャップが業績発表を受けて株価が上昇しない一因になっています。

*世界的なアンワインドと同期するように話題になっていたのがMSCI 最小分散指数です→言わずと知れたスマートベーター指数の代表格です→この指数の入れ替えが迫っています(今週、19日の予定)。当然ながらMSCI 最小分散指数の業種構成比はTOPIX と比較して大きな相違があります→TOPIX の構成比よりも大きい業種が、医薬品、食料品、運輸、情報通信、小売等です。世界的に過剰流動性拡大をベースに債券代替投資として買い進まれてきた業種と同様でもあり、年金資金を中心にスマートベーターの認知度が高まるとともに当該セクターの上昇率が大きくなりました。今週の銘柄入れ替えにおいては上昇率が高かった銘柄(ベーター値上昇)の構成比が大幅に低下することは避けられず、事前にマーケットに認知されています。医薬品、食料品、電鉄株の一部がこの数週間、大きく下落した背景です。ところが先週末は当該銘柄が軒並み大きく反発しています。スマートベーターバブルのアンワインドも収束しつつあります。やっとマーケットはノーマルな状況に戻ってきたようです。水準もほぼ25 日移動平均線の20000 円手前です。エントリーには最適な状況です。今期上方修正の確度が高い銘柄を中心にボトムアップリサーチの精度を高め、マーケットタイミングを計って行きます。

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