ヒトトヒトホールディングス(549A)プロスポーツの観戦者増加や商業施設拡大の需要を取り込み成長目指す
スポーツ現場や商業施設での案内、警備、清掃や人材派遣の人財サービスを提供
プロスポーツの観戦者増加や商業施設拡大の需要を取り込み成長目指す
業種:サービス業
アナリスト:鎌田良彦
◆ スポーツ現場や商業施設での警備、清掃等の人財サービスを提供
ヒトトヒトホールディングス(以下、同社)グループは、持株会社の同社と事業子会社5社からなり、プロ野球を始めとするスポーツ現場での場内外案内、整理誘導、警備、商業施設やオフィスビルでの警備、清掃、及び人材派遣や店舗運営代行等の人財サービス事業を行っている。
同社は人財サービス事業の単一セグメントであるが、スポーツ現場の運営を中心とするイベントマネジメント事業、商業施設やオフィスビルの警備・清掃等を行うビルマネジメント事業、人材派遣等の人財サポート事業の3つの事業を主に行っている、25/3期の売上収益構成比は、イベントマネジメント事業が26.7%、ビルマネジメント事業が55.8%、人財サポート事業が15.7%、その他事業が1.9%であった(図表1)。
◆ イベントマネジメント事業
イベントマネジメント事業では、野球やゴルフ、サッカーのJリーグ、バスケットボールのBリーグ等のプロスポーツの試合を円滑・安全に行うための場内外案内、整理誘導、警備、グラウンド整備やグッズショップ運営等のスポーツ現場の運営支援中心に、花火大会や音楽コンサート等、その他のイベント運営支援を行っている。業務は子会社のヒトトヒトが担当している。
プロ野球では12球団中8球団の本拠地球場で業務を行っている(図表2)。プロゴルフでは、25/3期は、国内女子JLPGAツアー37大会中15大会の運営支援を中心に、男子、シニア等を合わせ25大会の運営支援を行っている。16年から開始されたBリーグでは、19-20年シーズンから関与し、現在は40チーム中8チームに対して警備や整理案内等の業務を提供している。サッカーのJリーグでは94年から関与し、現在は60チーム中7チームに対して警備や整理案内等の業務を提供している。イベントマネジメント事業の売上収益構成比は、プロ野球関連が約50%、プロゴルフ関連が約15%となっている。
スポーツ現場での業務は、学生を中心とするアルバイトスタッフが主に行う。プロ野球の試合では1試合当たり400~500名のアルバイトスタッフが業務を行い、同社の社員10名程度がスタッフのマネジメント業務を行う体制となっている。契約は球団等との直接契約で、同社が直接雇用しているアルバイトスタッフが主体であるため、粗利益率は主要3事業の中で一番高い。
◆ ビルマネジメント事業
ビルマネジメント事業では、商業施設やオフィスビルで従業者や来場者の安全確保を行う施設警備と、施設の駐車場等で交通整理を行う交通誘導警備、及びオフィスビルやスタジアム、アリーナ等の清掃業務を主に行っている。業務は子会社のヒトトヒト、及び23年5月に買収した、関西地域で事業を展開するエース警備保障、エースガードが担当している。
商業施設では、三井不動産(8801 東証プライム)グループが運営する三井ショッピングパークららぽーとや三井アウトレットパーク等の商業施設26施設で警備等の業務を提供している。25/3期の三井不動産及びそのグループ会社向け売上収益は2,174百万円で、全社売上収益の12.9%、ビルマネジメント事業売上収益の23.2%を占めた(図表2)。
ビルマネジメント事業の業務は、直接契約もあるが、セコム(9735 東証プライム)やALSOK(2331 東証プライム)等の警備会社や、ファシリティマネジメント会社等の元請企業経由の契約が多い。
◆ 人財サポート事業
人財サポート事業では、移動体通信関連企業等での顧客サポート窓口や契約事務等の一般事務での人材派遣と、移動体通信事業者からの業務委託を受けてスマートフォン等のモバイル機器の販売を行うセールスプロモーションを行っている。業務は21年11月に買収した子会社のヒトトヒトキャリアライズが担当している。
セールスプロモーションでは、楽天グループ(4755 東証プライム)傘下の楽天モバイルからの業務委託により、26年1月時点で楽天モバイル単独店舗や家電量販店の楽天モバイル販売コーナーの183店舗での販売業務を行っている。21年に業務を開始し、同社のアルバイトスタッフを中心とした人財プールの活用により、楽天モバイルの急速な店舗拡大や店舗移設に対応してきた。
◆ その他事業
その他事業では、グループ各社のサービスに付随する資機材の調達や工事、野球やサッカーなどの練習に使用可能な屋内多目的練習施設「ヒトスタ!」の運営を行っている。業務は子会社のノティオが担当している。

