4月27日妥当レンジ 9,600円~11,050円
4月末までの決算発表企業は特に悪くはない・・・・マーケットはリバウンドの可能性

2012/05/07

 【IFIS/TIWコンセンサス225】

スペインに端を発した欧州情勢のへの不安の広がりからマーケットは大きく下落した。スペインの1-3月の実質GDPがマイナスであったことに加えて、S&Pがスペイン国債を二段階(A→BBB+)格下げたことが影響を及ぼしている。さらに、米FOMC後の記者会見でバーナンキ議長が「景気浮揚が必要であれば、追加の行動をとる準備がなお整っている」と緩和姿勢を強調したこととは対照的に、日銀の政策決定会合(27日)では、差し引き5兆円の資産買入等基金の増額に留まったことによって、円高が加速している。NY時間の29日から30日にかけては80円/ドルを割れる状況にあった(その後、4月のISM製造業指数が良好であったことからややドル高に戻している)。このレポートが発行される時点では、米雇用統計(4日)、仏大統領選決戦投票(5日)、ギリシャ総選挙(5日)などの結果が明らかになっていると思われるが、予断の許さない展開が続いている(追補:米雇用統計は市場予想を大きく下回り、仏大統領選はオランド氏が勝利した。ギリシャ総選挙は急進左派連合が2位に躍進)。

さて、本レポートを急遽発行した趣旨であるが、4月最終週の決算発表について逸早く検証しておく必要があると考えたことにある。定期的にウォッチしているN225の採用銘柄の内、60銘柄が決算発表を行い新年度入りした。決算期が12月に変更される花王(4452)を除く59銘柄について、アナリストの13/3期予想、14/3期予想の4月27日時点が、前週と比べてどのように変化したかを計算・集計した。もちろん、アナリスト予想がこれから修正される企業も数多くあると考えられる。あくまでも27日時点の途中集計と捉えていただきたい。
まずは13/3期予想であるが、59社の内、前週と比べてプラスになった会社数は24社、変化無し9社、マイナスになった企業数26社。14/3期予想はプラス18社、変化無し12社、マイナス29社であった。傾向的にはややマイナス方向への変化が強いようである。しかしながら、この59社のN225のEPSへの影響額を計算すると13/3期は+0.52円、14/3期は-0.76円であり、大きなインパクトを与えるほどではないようである。

4月27日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の予想EPSは、対象決算期変更の影響が色濃く表われた。変化幅(円)は、(1期)+93.02円、(2期)+42.00円、(3期)+30.06円であった。この内、対象決算期が変更となった60社の影響額は、(1期)+98.68円、(2期)+39.91円、(3期)+28.81円であり、プラス変化のほぼ全てが決算期変更によるものと言える。
今週は日経平均の妥当レンジを9,600円~11,050円へと大きく上方に変更する。当レポートは、来期のコンセンサス予想EPSをベースにインプライド・リスク・プレミアムを算出し、そのレンジ幅から妥当な株価レンジを推定する方法を取っている。マーケットは短期的(決算発表が行われた直後)には、今期予想ベースを基準として動く可能性があるが、期の半ば頃から来期ベースを次第に意識すると考えている。現株価水準は、欧州の危機等の外部要因や今期(新年度)の業績予想への懸念、円高リスクに対して、強く意識された水準であり、ファンダメンタルの企業業績からは下方に乖離しているものと考える。あくまでも外部環境次第と前置きをするものの、マーケットは大きくリバウンドする可能性があることを指摘したい。

 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

9,600円~11,050円 (前回 9,150円~10,500円)

  *「IFIS/TIWコンセンサス225」(4月27日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(4月27日)

今期予想EPS 541.13 (前週 448.10円)
来期予想EPS 761.79 (前週 719.79円)
再来期予想EPS 846.77 (前週 816.71円)
今期予想PER 17.59 (前週 21.34倍)
来期予想PER 12.50 (前週 13.28倍)
再来期予想PER 11.24 (前週 11.71倍)
来期予想PBR 0.99 (前週1.01倍)
来期予想ROE 7.94% 前週7.62%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
 
7.07% (前週6.66%)

*4月27日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

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