1月20日妥当レンジ 8,300円~9,500円
今期予想EPSはまだダウントレンドか

2012/01/24

【IFIS/TIWコンセンサス225】

先週は、スタンダード&プアーズによるユーロ9カ国の国債格下げ(13日)ならびにEFSF(欧州金融安定基金)の格下げ(16日)から波乱のスタートとなったが、市場は既に格下げをかなりの部分織り込んでおり、結果的には悪抜けとなって世界的に株価が上昇した。格下げ後の欧州各国の国債入札が注目されたが、スペイン、フランスなど入札利回りが低下した。他には、ブラジルの政策金利引き下げ(11.0%→10.5%)、中国の第4四半期(10-12月)GDP発表(前年同期比8.9%増)も金融緩和が進むという点でポジティブに受け止められた。米国の中古住宅販売件数(12月)もプラスで着地した。

1月20日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の予想EPSは、前週との比較で今期予想ベース(1期)は引き続きマイナスとなったものの、来期予想ベース(2期)、再来期予想ベース(3期)はほんの僅かであるが前週比プラスとなった。
しかし、中身を見てみると必ずしもポジティブな内容ではない。リバイス(改定)の行われなかった企業数は決算前で増加しており、前週比プラス企業とマイナス企業の数は依然としてマイナスが上回っている。東京エレクトロン(8035)、ファーストリテイリング(9983)、住友商事(8053)、ホンダ(7267)、ブリヂストン(5108)など全体のEPSへの影響度の高い銘柄のプラスの影響が来期、再来期に強く反映されたことによる。

来週から3月決算企業の第3四半期決算が本格化するが、比較的好調な企業も(上方修正には)慎重に対応すると考えられるだけに今期予想EPSはまだ減少傾向が続く可能性が考えられる。来期、再来期の予想EPSは大きく引き下がることはないと推察するが、まだ慎重なスタンスで見ておきたい。
日経平均の妥当レンジを8,300円~9,500円に今週は引き上げる。これは、テクニカル的に今期予想EPSが引き下がったことによって来期の成長率が高くなったことが影響している。

ギリシャと民間投資家との国債の債務カットの難航が不安要素であるが、IMFによるG20諸国への資金拠出要請など世界的に支援の枠組みが広がっており、市場に安堵感が広がる展開が続きそうである。前回のレポートで高止まりを続けるインプライド・リスク・プレミアムに対して、必要以上に神経質になってしまったことは反省点である。
目先的には主力株の戻しが期待できそうだが、投資家心理が好転する中では、中長期的には収益性、成長性を基軸にした銘柄選択が王道になると考える。パッシブ運用からアクティブ運用への見直し機運が静かに広がっていることにも注目している。

◇日経平均妥当水準(レンジ)

8,300円~9,500円 (前回 8,100円~9,300円)

*「IFIS/TIWコンセンサス225」(1月20日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(1月20日)

今期予想EPS 527.44 (前週 532.14円)
来期予想EPS 698.45 (前週 698.44円)
今期予想PER 16.62 (前週 15.97倍)
来期予想PER 12.55 (前週 12.17倍)
来期予想PBR 0.93 (前週0.91倍)
来期予想ROE 7.44% 前週7.44%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
6.62% (前週6.72%)

*1月20日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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