今週の注目レポート (1月6日)

2012/01/06

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目3銘柄をピックアップします。

ワコム(6727)
下期からスマホ向けビジネスが加速する可能性がある。サムスン電子のスマートフォンGalaxy Note向け供給が本格的に立ち上がる。同社のコンポーネントビジネスがこれまでのウィンドウズPC向けから、成長ポテンシャルの大きいスマートフォンへ広がる。
同社製品全体の販売は現状陰りはない模様。10~11月はセルイン(チャネルへの出荷)が順調に推移しており、12月商戦のセルスルー(最終的な実売)を確認する必要はあるものの、3Q(10-12月)は概ね計画線で進捗したとTIWでは推測。通期業績も会社計画線を確保できそう。
中期的に収益成長の確度が高まっている。新興国でのデジタル画像処理需要の高まりから、同社が高い競争力を有するタブレット製品への需要の拡大が期待できる。
ROE 11.91%、PBR 2.84倍、来期予想PER 17.0倍、来期予想EPS成長率20%。〔1月5日、担当:服部 隆生、Analyst Impression 2+ → 2+ 〕

エイベックス・グループ・ホールディングス(7860)
TIWでは12/3期の売上高は前期比8%増の1,200億円、営業利益は同8%増の122億円を予想。12/3期は「倖田來未」「安室奈美恵」「浜崎あゆみ」等主力アーティストの大型作品が4Q(1-3月)に集中。業績は4Q次第である。
BeeTV(ビデオストアを含む)の会員数はスマートフォンの新機種発売時に増加している。今期は償却負担、宣伝広告費増加で映像配信事業は営業赤字を見込むがNTTドコモ(9437)や放送局等が出資した「NOT TV」が2012年にサービス開始予定。スマートフォン向け有料放送で、サービス内容によっては、会員数に影響が出てくる可能性がある。東アジアを中心に事業を進めるBASE ENTERTAINMENTとの業務資本提携が発表された。
今後BASEが保有する資産やノウハウ等を活用して行く方針。
ROE 16.26%、PBR 1.26倍、来期予想PER 6.8倍、来期予想EPS成長率7%。〔1月5日、担当:岡 敬、Analyst Impression 2+ → 2+ 〕

クラレ(3405)
12月27日の日本経済新聞に4-12月の営業利益は前年同期比11%増の 440億円程度となり、同期間の最高益を更新する公算が大きいとの観測記事が掲載された。実情も観測報道に沿った進捗と考えられる。主力製品の光学用ポバール(PVA)フィルムは横ばいだが、ガソリンタンクや食品包装用途の「エバール」 (EVOH樹脂)が堅調で樹脂部門が牽引している、との内容である。
主力製品の光学用ポバール(PVA)フィルムはテレビ以外にも裾野が広く、世界シェア約80%、「エバール」も同65%程度とともに高シェアで、競争力があるため堅調に推移しているのだろう。13/3期以降は11年11月に稼働した「クラリティ」(アクリル系熱可塑性エラストマー)や米国での「エバール」、ポバール樹脂設備投資による中期的な業績拡大余地を考えると割安感がある。
ROE 9.30%、PBR 1.05倍、来期予想PER 9.9倍、来期予想EPS成長率12%。〔12月27日、担当:高橋 俊郎、Analyst Impression 2+ → 2+ 〕

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期 予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出 しております。

こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、 さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。 ※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、 レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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