今週の注目レポート (10月21日)

2011/10/21

【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目3銘柄をピックアップします。

旭化成(3407)
洪水被害は軽微に止まり、業績は堅調に推移している。タイの洪水被害については、18日時点では1拠点操業停止に止まり大きな被害は出ていない。(1)タイ売上高比率は全社売上の数%と推測される、(2)販売先の製造拠点が停止した場合や洪水被害が長引いた場合でも他地域での製造に移管する可能性が高い、などから12/3期業績に対する影響は軽微であると考える。それ以上に注視すべき点は、同社主力製品の繊維や樹脂原料となるアクリロニトリルの市況軟化である。 7月の下落から横ばい傾向となっている。しかし、現時点では、住宅受注は1Q(4-6月)同様に堅調であり、TIW予想を据え置く。今後中期的なM&Aによる事業拡大可能性が高い点なども考慮すると、指標面には割安感があるとの見方には変化はない。
ROE10.66%、PBR 0.99倍、来期予想PER 8.6倍、来期予想EPS成長率 2%。
〔10月18日、担当:高橋俊郎、Analyst Impression 1 → 1 〕

サイゼリア(7581)
11/8期決算は売上高は前期比0.4%増の998億円(会社予想1,000億円)、営業利益は同19.6%減の115億円(同125億円)。総利益は前期並みだったが、社員数増強により販管費が28億円増加した。国内既存店売上高は前年比93.0%であったが、12/8期は、新商圏の九州エリア等への積極出店が寄与してくるため、利益面では会社計画を確保すると見ている。国内新規出店は67店舗、退店27店舗、期末国内店舗数は882店舗。中国に設立中の食品加工・流通工場は2012年5月頃から稼働予定。日本でのビジネスモデル(工場生産による原価低減・合理化)が現地で確立できれば、利益拡大が期待される。東北地方被災地での雇用創出を目的とし、7月より3店舗出店したが、来客数が多く、想定外に利益貢献している。12/8期TIW予想PER9.8倍など、指標面からも割安感がある。
ROE10.59%、PBR 1.14倍、来期予想PER 9.1倍、来期予想EPS成長率 7%。
〔10月17日、担当:岡敬、Analyst Impression 2+ → 2+ 〕

ディー・エヌ・エー(2432)
「横浜ベイスターズ」の保有が実現化されれば、同社の業績へ悪影響を及ぼすと考えられ、ネガティブな判断材料となる。同社の公表は「交渉中」であり投資判断を現時点では変更しないが、短期的に株価が弱含みの推移となることは否定できないと考えられる。仮に球団を保有すると、年間20億円前後の赤字が加算されるとみられる。12/3期3Q(10-12月)の業績が前四半期比で減益となる可能性も考えられる。収益貢献するケースとして、球場へ足を運ぶ人、TVで観戦する人に対してプレミアムを付与し課金コンテンツの拡大を促して相殺する道筋も考えられるだろうが、その可能性に対してTIWは否定的である。球団保有よりも海外展開が注目されており、両点について個別に開示されることを期待したい。
ROE34.96%、PBR 6.14倍、来期予想PER 12.3倍、来期予想EPS成長率 8%。
〔10月19日、担当:鈴木崇生、Analyst Impression 1 → 1 〕

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。
※「アナリスト・インプレッション」に関する説明はこちらをご覧下さい。

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
TIWマガジン「投資の眼」   株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
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