今週の注目レポート (6月13日)
【F’sセレクション】
チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近1週間に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップします。
●日精エー・エス・ビー機械(6284)【 2+→2+】
「飲料市場向けに国内中心に展開するPF36をこれから世界にも本格拡大」
25/9期上期(10-3月)は、受注・売上・利益ともに上期として過去最高を更新。前期受注した飲料向け大型機PF36の国内向け出荷があり、大幅収益増に寄与した。上期の受注では金型や部品が大きく伸び、高水準だった前年上期を更に1割強上回る229億円の受注を記録した。全体的に上期は良好な進捗とTIWでは捉えている。会社側は通期業績計画を据え置いた。2Q(1-3月)の受注も104億円と2四半期連続の100億円超で、受注残も高水準に積み上がっており、通期業績に更なる上乗せ余地が出てきた。米国関税政策に関しては、関税分は価格転嫁で対応する予定で、同社への直接的な影響は限定的と考える。上期までの進捗を踏まえ、今回通期TIW予想を再度見直した。
予想ROE:12.7% PBR:1.7倍、来期予想PER:11.8倍、来期予想EPS成長率:14%
株価(6/13 終値):5,930円 Fモデルによる理論株価:8712円(6月9日by服部隆生)
●ニフコ(7988)【 2+→2+】
「26/3期は営業利益過去最高益更新と営業利益率14%を同社は目指す」
TIWでは投資評価は「2+」を維持する。理由は、25/3期は国内自動車生産が減少し、海外では中国で中華系以外が苦戦する厳しい事業環境下で事業ポートファリオ変革(ドイツ事業売却)や限界利益の改善等により高水準の利益確保の好決算となった、26/3期同社計画では米国関税影響を織り込んでいないとはいえ、営業利益過去最高更新と営業利益率14%、更には、外部環境に不透明感が強い中で増配を同社が見込んだ点がポジティブである、仮に関税影響等により26/3期初計画の下振れがあったとしても、顧客の生産効率向上と車両軽量化に寄与する同社製品の拡販、1台当たり搭載金額の成長継続により中期的に高水準の利益確保を維持できるとのTIWの見方に変化がないこと、更には、26/3期TIW予想PER11.0倍などの株価指標面、ROEとPBRの相関関係などから株価には割安感があるとTIWはみること、などによる。
予想ROE:10.5% PBR:1.2倍、来期予想PER:10.1倍、来期予想EPS成長率:9%
株価(6/13 終値):3,247円 Fモデルによる理論株価:5399円(6月12日by高田悟)
TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。
算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

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