12月7日妥当レンジ 8,400円~9,650円
期待リターンはさらに低下し、7.31%→7.29%に

2012/12/11

【「IFIS/TIWコンセンサス225」によるマーケットの妥当レンジの推計】

<総選挙後を睨みつつ、動き難い展開>

■7日時点のコンセンサスEPSは、小幅なマイナスが全ての期間にわたって見られたものの、再来期予想ベースにおいては前週比プラスとなった社数がマイナスとなった社数を28週ぶりに上回った。

■期待リターン(来期ベース)は、7.29%と今年になってから最低水準であった前週(7.31%)よりも更に低下している。期待リターンは2010年4月以前は6%台で推移していたが、この時期はリーマンショック後の影響をまだ強く受けており、比較対象にはなり難い。マーケットがこれまでとは異なった動きを始めたと考えるのは尚早であるが、予想EPSの減少トレンドが続く中で、株価が高止まりしていること(=期待リターンの低下が続いている)は、この2年間は見られなかった状態である。

■妥当レンジの下限は8,400円であるが、第3四半期決算頃から来期・再来期の利益水準を見据えていたマーケット展開に向うことから、高止まりした状態を維持し続ける可能性が次第に強まっている。

■参考までに再来期予想EPSをベースにした妥当レンジは9,100円~10,500円となる。

■イタリア情勢が緊迫化しており、ユーロ安方向に足下では動いている。16日の総選挙で材料出尽くしとなるのか、金融緩和期待が更に高まるのか。いずれにしても今週は動き難い展開が予想される。

◇日経平均妥当水準(レンジ)

8,400円~9,650円 (前回 8,350円~9,600円)

  *「IFIS/TIWコンセンサス225」(12月7日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(12月7日)

今期予想EPS 572.85 (前週577.51円)
来期予想EPS 713.27 (前週715.07円)
再来期予想EPS 797.30 (前週797.74円)
今期予想PER 16.63 (前週 16.36倍)
来期予想PER 13.36 (前週 13.21倍)
再来期予想PER 11.95 (前週 11.84倍)
来期予想PBR 0.96 (前週0.95倍)
来期予想ROE 7.20% 前週7.21%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
 
6.58% (前週6.61%)

*12月7日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

 

「IFIS/TIWコンセンサス225」について
IFIS/TIWコンセンサス225」は、株式会社アイフィスジャパンが集計しているアナリストコンセンサス・データ等を原データとして、2009年4月より株式会社ティー・アイ・ダヴリュが東証株価指数(日経225)に対応するように構成銘柄のEPSを算出・集計したものである。今期予想EPS、来期予想EPSの変化を追うことによって、マーケット全体の業績見通しを確認する。
理論上では株価は、自己資本配当率(ROEと配当性向の積)、EPS成長率、無リスク証券の利回り(国債利回り)、リスクプレミアムの4要素で決定される。株価をこれら構成要素に分解することによって、株価変動の要因について考察するとともにファンダメンタルからの妥当な株価(マーケット)水準を思量する。なお、リスクプレミアムを正確に計測することは、一定期間を経た後でないと困難なことであることから、当レポートではインプライド・リスクプレミアム(株価と他の構成要素からの逆算値)を使用している。
4つの構成要素の内、株価の短期的な変動に最も影響を与えるのがリスクプレミアムである。リスクプレミアムは、無リスク証券の金利に対して投資家が要求する上乗せ金利と定義されるが、投資家心理(マーケットセンチメント)、他の投資対象(金融商品)との利回り格差の変動などによって変化する。長期的な見通しの変化が無い中では、インプライド・リスクプレミアムは一定のレンジ内で推移する傾向にある。日経平均株価の妥当水準を算出には、インプライド・リスクプレミアムの一定レンジからの逆算によって行っている。
〔今期予想ベースEPS、来期ベースEPSにおける“今期”、“来期”の取扱い〕
会計上の業績計測期間ではなく、本決算発表を基準とする。例えば、2011年4月30日現在では、2011年3月期は決算発表前であれば今期、決算発表が行われていれば前期、となる。
〔予想EPS増減社数〕
今期ベースならびに来期ベースを示している。週間(週末値)のデータを基に、前週末に比べてEPSが増加・変化無し・減少した企業の数。
〔予想PBR(今期末)〕
前期末BPS(1株純資産)に今期予想EPSを加えて、予想DPS(1株配当)を控除した値(=予想BPS)で株価を除した数値。中間配当は考慮していない。
〔予想ROE(来期ベース)〕
前述の予想BPSで来期予想EPSを除した値。
〔リスクプレミアム〕
特に断りの無い限りインプライド・リスクプレミアムを表す。計算式は、{ 1-予想配当性向×(1-予想B/Pレシオ)}×予想ROE-無リスク証券利回り

株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
TIWマガジン「投資の眼」   株式会社ティー・アイ・ダヴリュ
独立系証券リサーチ会社TIWのアナリスト陣が、株式市場における時事・トピックスや業界動向など、取材に基づいたファンダメンタル調査・分析を提供するともに、幅広い視野で捉えた新鮮な情報をお届けします。

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