10月12日妥当レンジ 8,150円~9,350円
下落の反動もあり、方向感のない展開

2012/10/16

 【IFIS/TIWコンセンサス225】

先週は、IMFや世銀の経済見通しの引き下げや、年次総会での厳しい情勢の確認が行われたことにより、東京株式市場は大きく値を下げる展開となった。特に、ソフトバンク(9984)が米スプリント買収に伴うリスク懸念から、ファーストリテイリング(9983)が市場見通しを下回る新年度予想から大きく売り込まれたことが日経平均株価には強く影響した。S&Pによるスペイン国債の2段階格下げや、中国対日輸入の2ヵ月連続の大幅減など悪材料も見られるが、今週は(先週大きく下げた反動で)方向感のない状態に置かれそうである。しかしながら、第2四半期決算発表により(見通しの下方修正が織り込まれ)悪抜けを待たない限りは積極的な買い手も不在と考えられ、11月上旬頃までは上値の思い展開が続くと考える。

10月12日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の予想EPSは、今期(1期)637.69円(前週比-2.90円)、来期(2期)743.49円(前週比-3.63円)、再来期(3期)821.67円(前週比-2.04円)と、引き続きいずれの期においてもマイナスであった。8月決算であるファーストリテイリング(9983)の対象決算期変更による影響(プラス面)がそれぞれ、今期+2.01円、来期+2.85円、再来期+2.91円発生しており、これを考慮すると予想EPSのマイナス幅は実質的にはさらに大きかったと言える。なお、今回から225銘柄を対象として計算を行っている。
前週比で予想EPSがマイナスとなる企業数が高止まりしており、半導体、電子部品、自動車に加えて機械関係もマイナス上位に顔を出してきた。マイナスが目立った企業としては、東京エレクトロン(8035)、KDDI(9433)、パイオニア(6773)、イオン(8267)、ホンダ(7267)、TDK(6762)、オリンパス(7733)、大日本スクリーン製造(7735)、日立建機(6305)、ファナック(6954)など。プラス面では特に目立った企業は無かった。
日経平均の妥当レンジは、8,150円~9,350円へと今週も引き下げる。

ユーロドル、ドル円など為替水準は比較的安定的に推移しており、南欧諸国の国債利回りも落ち着いており、ユーロ問題についても一旦はマーケットが織り込み済みのようにも見られる。中国の貿易額も(対日輸入は減少しているが)、9月の輸出は9.9%増、輸入(全体)では2.4%増と回復しており、中国経済の減速懸念がやや薄らいでいるようにも感じられる。
前述したように2Q決算動向の見極めが終わる11月上旬頃までは動き難い状況が続くと考える。しかし、悪抜けによって昨年と同じように高騰局面が出現する可能性も留意する必要があるだろう。上昇局面を期待して、売り込まれた優良銘柄など銘柄選択・発掘に努めるタイミングと思われる。 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

8,150円~9,350円 (前回 8,300円~9,500円)

  *「IFIS/TIWコンセンサス225」(10月12日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(10月12日)

今期予想EPS 637.69 (前週640.59円)
来期予想EPS 743.49 (前週747.12円)
再来期予想EPS 821.67 (前週823.71円)
今期予想PER 13.38 (前週 13.84倍)
来期予想PER 11.48 (前週 11.86倍)
再来期予想PER 10.39 (前週 10.76倍)
来期予想PBR 0.87 (前週0.89倍)
来期予想ROE 7.57% 前週7.49%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
 
7.15% (前週7.00%)

*10月12日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

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