8月24日妥当レンジ 8,600円~9,850円
コンセンサス予想EPSは再び減少トレンドか?

2012/08/28

 【IFIS/TIWコンセンサス225】

8月22日(水)に米FOMC議事録(7/31~8/1)が公表され、FRBは追加緩和に前向きであると捉えられたことから、ドル安・円高、米長期金利(10年債利回り)の上昇が先週末にかけて生じた。米長期金利は8/16時点の1.836%から先週末には1.678%に低下。ドル円は、8/17時点の79.548円から先週末には78.678円に(ドルが)下落した。8月3日の米雇用統計の改善を受けてリスク回避の巻き返しと楽観論の広がりから上昇していた日本株も調整を余儀なくされた。

9月には先週も述べたが、9月6日:ECB理事会、7日:米雇用統計、12日:ドイツ憲法裁判所によるESM(欧州金融安定メカニズム)に対する合憲判断、12~13日:FOMC、と重要な会議や指標の発表が相次ぐ。夏枯れの薄商いの中で小康状態を保っていたマーケットも再び緊迫した時間に入りそうである。
米国の追加緩和期待からドル円ではドル安となったが、ユーロドルでは1.25ドル台から(ドル安に)殆ど反応しなかった。欧州情勢については依然として慎重な態度が求められるのであろう。

8月24日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の予想EPSは、今期(1期)660.33円(前週比-4.82円)、来期(2期)767.55円(前週比-5.62円)、再来期(3期)841.35円(前週比-4.95円)と、前週のようなトレンドの改善は見られずに、企業業績に対する懸念が継続的であることを示すような内容であった。
前週比でプラスあるいはマイナスとなった企業数で見ると、今期(1期)プラス38社・マイナス91社、来期(2期)プラス39社・マイナス91社、再来期(3期)プラス38社・マイナス88社となっており、マイナス企業数が拡大している。前週比マイナスとなった企業では、昭和シェル石油(5002)、ファナック(6954)、日立建機(6305)、コマツ(6301)、キヤノン(7751)、ジェイテクト(6473)、NTN(6472)、東京エレクトロン(8035)などが目立った。建機や軸受企業の予想EPSがマイナスとなっていることからも伺えるように中国の設備投資が後退している可能性が高い。上海総合指数(SSEC)がリーマンショック時の安値に近づいている面からも警戒感を持っておく必要がありそうである。日経平均の妥当レンジは、8,600円~9,850円へと引き下げる。

前週末時点のインプライド・リスク・プレミアム(ERP)は7.10%と、前々週の7.16%からさらに低下している。決して、過去4年以上の経験則から見れば決して低い値ではないが(=株価は割高というほどの水準ではないが)、魅力的な水準とは言えない。
もし仮に、足下の海外等の経済指標が、市場コンセンサスを上回ったとしても株価上昇に対して、深追いは禁物である。 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

8,600円~9,850円 (前回 8,750円~10,000円)

  *「IFIS/TIWコンセンサス225」(8月24日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(8月17日)

今期予想EPS 660.33 (前週 665.15円)
来期予想EPS 767.55 (前週773.17円)
再来期予想EPS 841.35 (前週 846.30円)
今期予想PER 13.74 (前週 13.78倍)
来期予想PER 11.82 (前週 11.85倍)
再来期予想PER 10.78 (前週 10.83倍)
来期予想PBR 0.91 (前週0.92倍)
来期予想ROE 7.67% 前週7.80%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
 
7.11% (前週7.16%)

*8月24日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

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