7月20日妥当レンジ 8,750円~10,000円
目先のコンセンサス予想悪化は織り込まれたか?

2012/07/24

 【IFIS/TIWコンセンサス225】

スペイン国債の利回りが過去最高の7.59%にまで跳ね上がった(23日現在)。先週、スペインのバレンシア州が中央政府に支援を求める方針を明らかにしたことを受けて、同国への全面的な財政支援が必要になるとの見方が広がっていることが影響している。また、昨日(23日)はスペイン中銀が4-6月のGDP推計値が前期比0.4%の減少であったことを公表した(1-3月は前期比0.3%の減少)。
また、24日からトロイカ(債権者であるEU・ECB・IMF)の調査がギリシャに入る模様であるが、追加融資には慎重との見方があり、再び同国の無秩序なデフォルトとユーロ離脱の可能性が指摘されている。その結果、今月上旬からのユーロ安の流れがさらに加速し、(このレポートを執筆している23日17:00現在)ユーロドルは一時的に1.20ドル台に突入している。ドル円も瞬間的に78円を割れる状況にあり、欧州懸念の再来とともに円高が急加速している。

今週から国内3月期決算企業の1Q発表に突入する。事前にアナリスト予想が引き下げられているので大きなネガティブサプライズは少ないと考えられるが、好材料が出たとしても市場全体に波及することもないだろう。淡々と決算内容を眺めつつ、海外情勢の好転を待つ展開が続きそうである。

7月20日時点の「IFIS/TIWコンセンサス225」の予想EPSは、今期(1期)691.61円(前週比-1.51円)、来期(2期)790.51円(前週比-0.38円)、再来期(3期)865.68円(前週比+0.79円)と1期、2期はマイナスであったが、3期はプラスとなった。内訳として、前週比プラスになった企業数とマイナスになった企業数は、今期(1期)がプラス40社に対してマイナス55社、来期(2期)がプラス38社に対してマイナス49社、再来期(3期)がプラス41社に対してマイナス42社。全体的には決算を前にして変化なしが多かったが、マイナス企業数が減少した。

前週比マイナスとなった企業は、セコム(9735)、コナミ(9766)、ホンダ(7267)、住友金属鉱山(5713)、京セラ(6971)、信越化学工業(4063)、など。いずれもマイナス幅は特に目立つほどではない。一方、プラスになった企業では、ソフトバンク(9984)、KDDI(9433)、コマツ(6301)など少数であるが、プラス幅は比較的大きかった。

結果から見れば、前週までに多くの企業が織り込まれたのであろう。そういう意味では、1Q決算発表でコンセンサス予想EPSが大きく減少する可能性はやや後退した。
日経平均の妥当レンジは、今回は8,750円~10,000円に小幅調整する。

マーケットが不透明感を増していることによって、それまで物色されていた好業績な内需関連や中小型銘柄も利食い売りによって大きく下落しつつある。しかしながら、主力の輸出関連は円高圧力と米国や新興国の景気減速が引き続き重石になることから、物色の方向性は好業績中小型銘柄中心で変らないだろう。足下の株価下落は押し目買いの好機と捉えたい。 

◇日経平均妥当水準(レンジ)

8,750円~10,000円 (前回 8,800円~10,050円)

  *「IFIS/TIWコンセンサス225」(7月20日)来期予想ベースEPSをもとに算出

 

◇IFIS/TIWコンセンサス225(7月20日)

今期予想EPS 691.61 (前週 693.12円)
来期予想EPS 790.51 (前週 790.89円)
再来期予想EPS 865.68 (前週 864.89円)
今期予想PER 12.54 (前週 12.59倍)
来期予想PER 10.97 (前週 11.03倍)
再来期予想PER 10.02 (前週 10.09倍)
来期予想PBR 0.87 (前週0.88倍)
来期予想ROE 7.97% 前週8.01%)
来期予想
インプライド・リスク・プレミアム
 
7.57% (前週7.55%)

*7月20日 日経平均終値より、PER、PBR、ROE等を算出

 

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