日本株ようやく上昇を開始し一時28,000円を回復…週明けさらに上昇の可能性は?~2022年6月10日版~

2022/06/10

 

日経平均株価が、一時28,000円を回復し、今週はほぼ下落することなく小幅上昇を続けているので、「日本株は、ここからもっと上昇だ!」と期待している人はいますか?

反対に、小幅上昇を繰り返しているので、「そこまで上昇しているとは気が付かなかった…」と、軟調な推移に慣れてしまい「むしろ、再び下落するのでは?」を悲観的に見ている人はいますか?

これまで軟調に推移してきた日本株市場ですが、先週から日経平均株価の上昇が続き、一時28,000円を回復するところまできました。そして、ここから勢いよく上昇する可能性も出てきています。

そのような日本株ですが、ここからどうなるでしょうか?そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に独自開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきましょう。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは5/27~6/9の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、日経平均株価と市場全体の動きが、ほぼ一致する週でした。

そのようなこともあり、日経平均株価を基準にトレンドを判断する私たち以外の投資家にとっても、比較的トレンドが捉えやすかったかもしれません。

ただし、あえて挙げると、私たちと違って日経平均株価を基準にトレンドを把握する投資家は、現状を上昇トレンドの分岐点と捉えることは難しいでしょう。

日経平均株価の上昇幅は、大きくても日々1%程度にとどまっています。28,000円超えの実感はあっても、小幅上昇を繰り返しているので、株式市場全体が上昇していると捉えるは難しいかもしれません。

そのような中、先週から蓄積した上昇へのパワーが今週に入り、徐々に大きくなりつつあります。下落方向に動く話ではないので、影響は小さいかもしれませんが、前兆の捉え方に差がでる週だったでしょう。

なお、私たちは株トレンド指数を使って、ここから上昇トレンドの可能性があると把握しつつ、そのときに備えて準備できますが、反対に彼らのように分からないことが功を奏する部分もあるかもしれません。

上昇トレンドの発生確率は40%程度とされています。60%の確率でダマシにあう可能性が高いので、彼らは把握できないことで、そのダマシを回避することができるでしょう。

しかし、その半面、もし短期的な上昇トレンドが発生した場合は、私たちのように上昇への準備ができておらず、上昇トレンドに飛び乗ることができないかもしれません。

もし、そこで強引に乗ってしまうと、タイミングを間違え「高値づかみ」をすることもあります。それを考慮すると、一概に把握できていないことが良いとは考えられないでしょう。

さらに現状を詳しく理解するために、直近2ヶ月の状況を見ると、今週の株式市場は、株トレンド指数が、この2ヶ月間の中で、最も活発に動きていることが分かります。

また、日経平均株価も先週からの上昇で、直近2ヶ月の水準を上抜けしています。ただし、これはあくまでも直近2ヶ月の話で、去年から続くボックス圏は上抜けしていません。

直近2ヶ月間を含め、それ以前から軟調に推移してきた株式市場ですので、先週と今週の動きで錯覚して、ボックス圏を抜けたと判断するのは危ないでしょう。

よって、ここからの上昇は、去年から続くボックス圏を上抜けできるかがポイントになります。週明けにさらに上昇しても、ボックス圏を上抜けすることなく、跳ね返される可能性もありますし、そのまま抜ける可能性もあります。

もちろん、ここから週明けにさらに上昇し上抜けするのを期待したいところですが、あくまでも期待にとどめ、株トレンド指数で実態を捉えながら、株式市場の動向を把握するのが良いでしょう。

 

週明けのポイント


上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数「OVER指数」と、大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数「RISK指数」をふまえると、このようなポイントが読み取れました。

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

【上昇の可能性は?】
OVER指数の直近の動向を見る限り、週明け上昇するか、上昇トレンドが発生する可能性は、先週に続き分からない状況である。

OVER指数は通常30程度をピークに、そこから失速して短期的な上昇トレンドが終焉する。しかし、今週は先週半ばからの水準を維持し、6/9のみ15まで下がっている。

この動きは、過去のデータを見ると、このまま失速するか、ここから急上昇するかの分岐点にあたる。その判断は、今週ではできないので、週明けのOVER指数の動向を見ていく必要がある。

なお、もし週明けに大きな上昇ある場合は、間髪入れずに一気に上昇する傾向がある。その半面、傾向から外れ、数日間OVER指数が低水準になり、再び上昇することもある。

いずれにしても、現時点では、まだ上昇トレンドが発生することだけを考えず、ここで失速することを想定しながら動くのが良いであろう。

日経平均株価を基準に見ると、まだ去年からのボックス圏を抜けていない。それも考慮すると、いきなり上昇が跳ね返られることも想定されるので、決して楽観視することなく、中立に株式市場を見ていくのが良いだろう。

(※引き続き、OVER指数の監視が必須)

 

【下落の可能性は?】
RISK指数の直近の動向を見る限り、ようやく手放しに暴落や大幅下落のリスクが限りなく小さくなったと考えて良いだろう。

これまでは、RISK指数がマイナス圏に入るものの、いつプラス圏に入ってもおかしくない水準を推移していた。それが、今週に入り、大きくマイナス圏を推移するようになった。

この状況を見る限り、よほどの材料が発生しなければ、ここから急に暴落や大幅下落が起きるリスクは小さいだろう。

なお、RISK指数が大きくマイナス圏を推移することで、株式市場を下落方向に引張るパワーが、とても小さくなったと考えられる。

それを考慮すると、もしここから株式市場が下落する場合は、OVER指数に見られる上昇方向に引張るパワーが失速したときであろう。

そうなると、再び株式市場全体の方向感がなくなり、膠着状態のボッス圏に突入するかもしれない。

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2022/6/9時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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