日本株…どこまで下がる?~2022年3月4日版~

2022/03/04

 

先週の日経平均株価26,000円割れは、序章に過ぎず「もう一度…大きな下落があるのではないか?」と不安になっている人はいますか?

反対に、ここぞとばかりに継続する地政学リスクを想定して「底値で買い付けよう」と考えている人はいますか?

地政学リスクが継続する中、先週の日経平均株価26,000円割れから、少しずつ上昇してきている日本株市場ですが、依然として状況が分からない状態が続いています。

3/4(金)の前場では、日経平均株価は一時800円を超える下落があり、場中では年初来安値を更新するなどの状況です。

このような状況を見て「どこまで下がるのか?」と悲観的になる個人投資家いる一方で、ここをチャンスを捉えている個人投資家もいるでしょう。

地政学リスクが続く中ですので、なかなかトレンドが捉えられず、何とも難しい状態が続いていることもあり、私たち個人投資家にとっては、頭を悩ませるタイミングかもしれません。

そこで、私たちが日本株市場のトレンドを捉えることを目的に、独自に開発した「株トレンド指数」をもとに、今週の株式市場の動向と、今後の展開について考えていきます。

 

今週の株式市場動向


こちらをご覧ください。こちらは2/17~3/3の日経平均株価と、株トレンド指数の状況です。

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

株トレンド指数は、以下のような6つの指数で構成されています。

  • 天井指数…「170」付近で、相場全体の上昇トレンドが終焉する傾向
  • 底値指数…「220~420」付近で、相場全体が底値に近づき適正株価まで回復傾向
  • 押し目買い指数…30に近い水準になると押し目買い戦略が機能しやすい傾向
  • 空売り指数…「50」付近で、相場全体の上昇にブレーキが掛かる傾向
  • OVER指数…上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数
  • RISK指数…大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

これらの指数をふまえると、今週の株式市場は、先週と違って、市場全体と日経平均株価の動向に”ややズレが生じた”週であったと読み取れます。

前半は日経平均株価と市場全体が連動し、どちらも上昇していました。しかし、後半は、日経平均株価は下落と小幅上昇であったものの、市場全体は上昇傾向でした。

日経平均株価を基準にトレンドを捉えている個人投資家にとっては、前半は連動性があったものの、後半は連動性が薄くなったことで、トレンドの把握が難しかったと考えられるでしょう。

それに加えて、株式市場の上昇をブレーキする役割の空売り指数が今週前半は、10程度であったのが、後半は、20を超える水準に到達しました。

これをふまえると、株式市場全体は、もっと上昇したいが、空売り指数がブレーキを掛けるタイミングであったことが読み取れます。

つまり今週は、天井指数よりも空売り指数が上回る状態が続いていたこともあり、「上がりきれない」という表現が適切な週だったと考えられます。

また、その影響が関連しているかは不明ですが、今週の「上がりきれない」という状況が表すように、上に向こうとはしているものの、市場を牽引するようなトレンドが発生していない状況でもあります。

なお、この地政学リスクよる下落を心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、2/24の下落のように、突発的に起き、すぐに反発するというのが、こういったときの傾向です。

それをふまえると、仮にもう一度大きな下落や暴落が起きるとしても、悲観的な暴落ではなく、同じような動きが想定されるでしょう。

そのようなこともあり、安易に考えるのは危険ですが、あくまでも今は、地政学リスクに株式市場を握られているだけで、過度に悲観的なシナリオを考えてしまうほうがリスクになるとも考えられます。

直近は、日本株市場自体の内部要因で動かされているのではなく、地政学リスクの外部要因で動かさせている状態ですので、冷静に株式市場と向き合うのが本当の意味でのリスク回避になるのではないでしょうか。

 

週明けのポイント


上昇の前兆や天井の前兆が読み取れる指数「OVER指数」と、大幅下落や暴落の前兆を読み取れる指数「RISK指数」をふまえると、このようなポイントが読み取れました。

※OVER指数・RISK指数は上記グラフには表記されていませんのでご注意ください

【上昇の可能性は?】
OVER指数の直近の動向を見る限り、先週に続きマイナス圏に突入している。これをふまえると、市場全体が上昇に向かうパワーを失っているようにも見られる。しかし、OVER指数に連動する、天井指数と空売り指数が上昇していることを考慮すると、これから上昇する初動のような動きにも読み取れる。

ただし、ここをピークに超短期的な上昇トレンドのピークとも考えられるので、楽観的に上昇を期待するのではなく、まだ分からないことを前提に市場の動きを追いかけると良いであろう。

※ここから上昇トレンドが発生するかは、OVER指数の今後の動向の監視が必要

 

【下落の可能性は?】
RISK指数の直近の動向を見る限り、今週から完全にマイナス圏に入っているので、ここから暴落や大幅下落あることは想定しにくい状態だと考えられる。空売り指数も、今週から20を超える水準を維持しているので、市場全体のリスクは先週よりも、更に低下したと考えられる。

しかし、いまだ地政学リスクが消えない中なので、誰もが予想できないタイミングで急な暴落リスクはあるであろう。ただし、もし暴落するとしても、垂直落下から急反発などの展開が予測される。(過去の暴落で言うと、チャイナ・ショック、EU離脱ショック、トランプ・ショックなどの動きが想定される)

 

※1.こちらの分析結果はあくまでも日本株市場全体の傾向をもとにした内容です。個別株の動向と必ずしも一致するわけではありません。あくまでも市場全体の動向として、ご参考くださいませ。

※2.本記事は2022/3/4 12:00時点の株式市場の状況をもとに執筆しました。データや分析内容については、誤差が生じる場合がございます。予めご了承くださいませ。

 

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この記事を書いている人

高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ) 高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック

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