なぜ「損切り」と「利益確定」のタイミングは個人投資家にとって難しいのか?~8月の株価動向~
多くの個人投資家が株式投資の中で、難しいと感じているのが「損切り」と「利益確定」のタイミングでしょう。実際、私たち独自の調査で約350名の個人投資家に「投資で最も難しいと感じること」を調査したところ、このようなものがTOP3に出てきました。
個人投資家が「投資で最も難しい」と感じることTOP3
第1位:損切り・利益確定のタイミング
第2位:買いのタイミング
第3位:株価動向の予測
大まかに言うと、これは「株価がどのように動くか分からない」ということが根底にあるかもしれません。特に、1位の損切りや利益確定のタイミングは、その後の利益を左右するので緊張感があり、最も難しく感じるのでしょう。そこで、ここでは8月の株価動向を見ながら、「なぜ難しく感じるのか?」を解説します。
8月の株価動向は?
このグラフは、8月の月初に日本株全てを買い付け、月末に売却したときの結果を表したものです。これを見ると、その月は上昇傾向なのか、下落傾向なのかを把握することができます。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
8月上昇と下落を繰り返していることが分かります。ただし、過去に上昇傾向は15回、下落傾向は11回なので、この時点では、やや上昇傾向が強いと考えられるでしょう。しかし、勝率を見ると「約41%」と、先月の44%よりも悪化しています。
まさに、ここが8月の株式市場を難しくする原因の一つと考えられるでしょう。仮に2007年以降の10年間を見た場合は、上昇傾向のほうが強いと考えられます。しかし、それ以前の期間は、反対に下落傾向が強いことが読み取れるでしょう。
このように8月の株式市場は、見るポイントによって、動向がどうなるか分からないのが非常に難しいところでしょう。また、勝率が「約41%」と7月より悪化する部分も、この8月の株式市場を難しくしているところでしょう。
よって、この8月は「直近10年は上昇傾向だが、それ以前は下落傾向が強いので、利益を上げることよりも、損失をできるだけ抑えるようにする」のが売買のポイントだと、私は読み取りました。
なぜ「損切り」と「利益確定」のタイミングは難しいのか?
難しいのは、このような株価動向を把握しているか、していないかの違いとも考えられます。また、これは「買いのタイミング」や「株価の予測」が難しいと感じる要因の一つでもあります。
もし、このような株価動向を把握していれば、カンの良いあなたは「今は売らないほうが良い」「今は買わないほうが良い」など戦略的な判断ができるでしょう。だから、私は株価の予測はしていません。しているのは、このような株価の動向分析のみです。
このような分析をすることで、個人投資家が難しいと感じる「売り(損切り・利益確定)のタイミング」や「買いのタイミング」を具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、こちらのeBook(電子書籍)『日本株再入門』を今すぐお読みください。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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