なぜ、7月の株式市場は「2割」の業種しか上昇しないのか?
「この銘柄は下がるから、今が利益確定のチャンスだ!」と思って売却したのに、そのあと株価が上昇するという経験をしたことはありますか?
反対に、「この銘柄は上がる!」と思って買ったのに、買った直後に下落し「いつ損切りすれば良いのだろう」という経験をしたことはありますか?
この7月はそのようなことが起きやすい月でもあります。なぜ、そのようなことが起きてしまうのでしょうか?今回は、「なぜ、7月の株式市場は2割の業種しか上昇しないのか?」を考えながら、その理由を解説します。
なぜ、7月は「2割」の業種しか上昇しないのか?
このグラフは、7月の月初に各業種の全てを買い付け、月末に売却したときの結果を表したものです。もし、月初に買い付けた株式が、月末に上昇していれば、それは利益になります。反対に、下落していれば、それは損失になります。
これを見ることで、今月「上昇しやすい業種」と「下落しやすい業種」を把握することができます。その結果が、このグラフです。
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です
このグラフを見ると一目瞭然ですが、7月は、約8割の業種が下がりやい傾向にあります。ただし、そのような中でも、上がりやすい傾向のある業種は「約2割」あります。
つまり、この7月に上がりやすい銘柄を探すのは至難の業でしょう。
しかし、そのような悲観的なデータ分析の中で見逃してはいけないのは「2割は上昇傾向」だという分析結果です。違った視点で見ると、その「2割に該当する業種」を把握していれば、決して悲観的な市場ではないと言えるでしょう。
通常、こういった情報はファンダメンタルなどから把握することが多いかもしれません。ただし、よほどの専門家でない限り、それは非常に難しいと考えられます。
だから「なぜ、この業種が上昇傾向にあるのか?」と考えるよりも、私たち個人投資家は、このようなデータ分析を使って「株価の傾向を把握」するほうが、利益を狙いやすいでしょう。
7月に上昇しやすい業種~TOP5~
では、その「上昇傾向のある2割の業種」は、具体的にどのような業種なのでしょうか。以下は、上昇しやすい業種のトップ5です。
1位:小売
2位:その他製造
3位:サービス
4位:ゴム
5位:ガス
ただし、注意点があります。それは上昇幅がそれほど大きくないことです。1位の小売業でも7%前後の上昇にとどまっています。2位以下は、3~4%の上昇にとどまっています。
つまり、上昇しやすいといっても大きく上昇するわけではないことが分かります。これをふまえると、小さな利益を狙いにいく戦略が有効かもしれません。
例えば、「3~4%上昇したら利益確定し、次の銘柄を買い付ける」など、何らかの投資基準に沿って、売買するのが良いでしょう。
このような分析をすることで、個人投資家が難しいと感じる「売り(損切り・利益確定)のタイミング」や「買いのタイミング」を具体的に知ることができます。もし、あなたも実際に有効な「売買のタイミング」を習得したいなら、こちらのeBook(電子書籍)『日本株再入門』を今すぐお読みください。
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この記事を書いている人
高橋 佑輔(たかはし ゆうすけ)
トレード歴12年以上の現役ベテラントレーダー。2008年より開始し、過去12年間で11年利益を上げる。相場の値動きの「法則」を発見し、その法則を戦略化したシステムトレードで自己資金を運用中。12年間でたった一度負けがあっただけで、11年間安定的な成績を上げ、堅実に利益を積み上げる。高橋佑輔執筆【eBook(電子書籍)『日本株再入門』】の無料配布はこちらをクリック。
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