日清食品ホールディングス<2897>5/11本決算発表。3月下旬に年初来高値更新で好調。自粛要請延期中の決算発表で株価どうなる?

2020/05/08

 

5/11に本決算を迎える日清食品ホールディングス<2897>。3月下旬に年初来高値を更新し、コロナ・ショック前の8,000円台前半のボックス圏内から株価が上昇しつつあります。しばらく8,000円台前半をボックス圏で推移していましたが、コロナの深刻化が始まる2月初旬には大きく9,000円を上抜けしました。

その後は、7,150円まで下落し年初来安値をつけたものの、すぐに回復し、現在は9,000円を前後して高値圏内を推移しています。自粛要請が延期される中、本決算を迎える同社の株価は、これからどのような動向を見せるのでしょうか?

 

日清食品ホールディングス<2897>の本決算前後の株価動向は?


同社は、昨年4月から6月にかけて7,000円台後半から6,000円台中ほどまで下げましたが、それ以降は上向きとなり、徐々に上昇してきました。8,000円台を上抜けしたところで、しばらく横這いの状態が続いていましたが、今回コロナ・ショックのタイミングで大きく変動しています。

同社は、5月11日に本決算発表を迎えますが、この決算発表の内容によって、今後株価が変動する可能性はあるのでしょうか。そこで、過去に決算発表前後にどのような株価変動の傾向があったのか、2000年から2019年の期間で、決算発表前後1ヶ月間(4月下旬~5月下旬)に、どのような傾向があるのかデータ分析しました。その結果がこちらです。

シナジスタ:日清食品<2897>決算前後期間の株価の推移(%)
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

過去20年間のうち、上昇したのが11回。下落したのが9回です。年ごとにばらつきがあり、上がりやすい下がりやすいとは判断が難しいと読み取れます。ただし、上昇の場合はも下落の場合も、5%以上変動することが多いことが分かります。5%となると、それほど大きな変動ではありませんが、2019年などは10%を越えて下落しており、大きな値動きが起こる可能性があることには注意が必要でしょう。

このデータ分析を見る限り、株価が大きく変動する可能性は低いものの、発表内容によっては、10%近い変化が起こる可能性もあります。また、「こういった傾向がある」と言い切れないことが特長的かもしれません。そういった意味では、あらゆる可能性を考えなければならないのが、同社の特長とも言えるでしょう。

 

日清食品ホールディングス<2897>の目標株価は?


では、同社の本決算前後の目標株価はどれくらいでしょうか?日清食品ホールディングス<2897>は、コロナ・ショックにより一時的に下落しました。しかし、すぐに回復し、9,000円台を越えて高値水準を推移しています。そこで、過去の決算前後の値幅を分析し、決算発表後どのような範囲で推移する可能性があるかをデータ分析しました。

目標株価: 【8,575円~9,590円】
※2020年4/23終値9,100円を基準に計算しています

データ分析によると、この本決算を挟んだ1ヶ月間は、株価が株価が上下5%前後で推移する可能性が考えられます。同社の4/23時点での終値が9,100円ですので、上値の目安として「9,590円」、下落する場合は「8,574円」まで下がることが想定されます。ただし、この上値と下値は、同社の傾向が見られないことから、どちらになるか半分半分の状況です。

これをふまえると、やはり上下5%前後とは考えながら、株価がどちらの方向に動くか分からないと、両面のスタンスでいるのが良いのではないでしょうか。「きっと上昇だ!」「きっと下落だ!」と片方の可能性を考えるのではなく、「同社は傾向がないから、どちらになるか分からない」と考えるのが良いでしょう。もちろん、これはチャートを見て気がつくことができるかもしれません。ですが、こういったデータ分析の結果で考えるのと、チャートを見続けて考えるのでは、その結論や、判断の精度が変わるではないでしょうか。

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