ライオン<4912>5/8第1四半期決算発表。コロナ・ショック後に年初来高値更新で好調。決算発表で株価どうなる?

2020/05/08

 

 

5/8に第1四半期決算発表を迎えるライオン<4912>。長期的にボックス圏で推移していた中、コロナ・ショックの影響を受け下落しました。しかし、その後に下落前の水準を越え大きく反発中です。直近にも年初来高値を更新し、「コロナウイルスの長期化による衛生面の意識の高まりは、さらなる上昇への追い風となるのでは?」と考える個人投資家も多いのではないでしょうか?そこで、間もなく迎える第1四半期決算を迎える同社の株価は、これからどのような動向を見せるのか分析してみたいと思います。

 

ライオン<4912>の第1四半期決算前後の株価動向は?


ライオンは、コロナ・ショック後にすぐに反発し、好調を維持しています。同社の株価は「2,000~2,400円」の値幅を推移してきました。それが、直近では「2,200~2,400円」付近に推移しています。これを見る限り、値動きが落ち着いてきているとも考えられるでしょう。または、今後の株価動向は、間もなく迎える決算発表の内容が影響する可能性もあるでしょう。

第1四半期決算は、一年を占ううえでも注目の内容です。そこで2000年から2019年の期間で、第1四半期決算発表前後1ヶ月間(4月下旬~5月下旬)に、株価がどのような動きをしているのかデータ分析しました。その結果がこちらです。

シナジスタ:ライオン<4912>の第1四半期決算前後の株価推移
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

直近の2018年と2019年は、5%の下落傾向が見られます。その反面、2013年、2016年、2017年は、10%以上の上昇が見られます。全体を見ると、10回が上昇傾向、10回が下落傾向なので、上昇と下落の確率は半分半分と考えられるでしょう。なお、2012年より以前は、上下ともに5%程度の変動にとどまっています。これらを考慮すると、今回も少なくとも5%前後の変動はあると考えられるでしょう。

 

「化学業」全体の動向は?


ただし、ここで注意したいのは、化学業全体の株価の動きです。もし、業種全体に下落傾向があるのであれば、ややリスクを意識した投資判断が必要なるかもしれません。特に、今はコロナウイルスの影響で一時的に株価が異例の動きをしている可能性も否めません。反対に、業種全体に上昇傾向があれば、同社に上昇傾向があると考えても良いかもしれません。同社の株価の傾向が独自の動きであるのか、また、業種全体を通して同様の動きであるのか関連性を見てみましょう。

シナジスタ:化学の月別傾向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

化学業全体を見ると、5月は1年のうちで一番大きな上昇傾向が見られます。反対に9月には20%を越える大きな下落傾向が見られます。また、大きな区切りとしては、12月~5月までは好調ですが、6月~11月は不調であることも考えられます。現在高値圏を推移している同社は、化学業全体も上がりやすい傾向があることもふまえると、さらなる上昇する可能性もあるでしょう。しかしながら、6月には一転して下落傾向に転換します。この点を考慮すると、タイミングを間違えると、下落傾向の始まりに買い付けてしまうリスクもあるかもしれません。

 

ライオン<4912>の目標株価は?


ライオン<4912>は、直近4/22に年初来高値を更新し、その後も高値圏を推移しています。しかしながら、直近の推移を見る限り、一時よりは株価の動きが落ち着いてきているようにも見れます。そうなると、さらなる上昇の期待もあるものの、もみ合いになる可能性も考慮しなければならないでしょう。では、具体的に、どれくらいの目標株価が想定されるのでしょうか?そのデータ分析の結果がこちらです。

【2,289円~2,543円】
※2020年4/23終値2,384円を基準に計算しています

データ分析によると、この第1四半期決算発表を挟んだ1ヶ月間は、おおよそ-4%~6.5%前後で推移する可能性が考えられます。同社の2020年4/23時点での終値2,384円ですので、上値の目安として「2,543円」、下落する場合は「2,289円」まで下がることが想定されます。なお、上値ですが、もしこれを達成すると、年初来高値を更新することになります。その場合、データ分析で見る限り、さらに上昇する可能性があるでしょう。反対に、下落の場合は上昇幅に比べると、小さいので、小幅の結果になる可能性があるでしょう。

特に同社は、目標株価の上値に進んだ場合、年初来高値更新になるので、さらに上昇という可能性がありつつ、株価の変動が落ち着いてきているという直近の動きもあります。どちらつかずの話に聞こえるかもしれませんが、「きっと上昇だ!」「きっと下落だ!」と片方の可能性を考えるのではなく、「おおよそこれくらいの範囲で動くが、より大きく動く可能性もある」というスタンスでいると良いのではないでしょうか。もちろん、これはチャートを見て気がつくことができるかもしれません。しかし、こういったデータ分析の結果で考えるのと、チャートを見続けて考えるのでは、その結論や、判断の精度が変わるではないでしょうか。

 

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傾向を知っている投資家と、知らない投資家の違い


このように、データ分析から見える傾向を知っているだけで、情報の精度は変わります。おそらく、このような傾向を知らない投資家は、最近の調子の良さや、決算発表がどうなるかを予測して投資判断をするでしょう。しかし、私たちのようにデータ分析による傾向を把握していると、このような精度の高い情報から、投資戦略やスタンスを決め、投資判断することができるでしょう。

これがまさに、どのような株式市場の状況でも「底値付近で買って、天井付近で売り抜ける投資家」と「天井付近で買って、底値付近で売る投資家」の違いだと、私は考えています。ぜひ、このようなデータ分析の情報をもとに、あなたの投資戦略を考えてみてはいかがでしょうか。

 

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