JT<2914>4/30第1四半期決算発表。コロナ・ショックで3/23に年初来安値更新。決算発表で株価どうなる?

2020/04/29

 

 

4/30に第1四半期決算を迎えるJT<2914>。長期の下落トレンドが続いていましたが、2019年秋から年末にかけて持ち直したかのようにな動きがありました。しかし、依然として下落以前の株価水準までは戻らず、年明けからは再度下落しています。さらに、コロナ・ショックの影響もあり3月23日に年初来安値「1,862円」をつけ、現在は2,000円を目前に横這いで推移しています。これから第1四半期決算を迎える同社の株価は、どのような動向を見せるのでしょうか?

 

JT<2914>の第1四半期決算前後の株価動向は?


JTは、4/30に第1四半期決算を予定しています。本決算ではありませんが、第1四半期決算は、その企業の一年を占ううえでも注目の内容です。そこで2000年から2019年の期間で、第1四半期決算発表前後1ヶ月間(4月中旬~5月中旬)に、株価がどのような動きをしているのかデータ分析しました。その結果がこちらです。

シナジスタ:JT<2914>の第1四半期決算前後の株価推移

※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

2000年から2019年の期間で、決算発表前後の株価が上昇傾向にあったのは13回ありました。反対に、下落傾向は7回でした。より詳しく見ると、2009年の-8.7%の下落が一番大きいものでることが分かります。他に下落した年は、-5%前後にとどまっています。このグラフを見る限り、決算発表前後で上昇傾向が見られますが、下落幅が小幅でないことは気になります。それを考慮すると、この分析結果だけで株価動向を判断するのは難しいかもしれません。そこで、次は業種全体の動向を見てみましょう。

 

「食品業」全体の動向は?


同社は、食品関連に分類されます。もし、業種全体に下落傾向があるのであれば、ややリスクを意識した投資判断が必要なるかもしれません。反対に、業種全体に上昇傾向があれば、同社に上昇傾向があると考えても良いかもしれません。同社の4月、5月の傾向が独自の動きであるのか、もしくは、業種全体を通して同様の動きであるのか関連性を見てみましょう。

シナジスタ:食品業の月別傾向
※上記グラフは「シナジスタ」の独自システムによるデータ分析による結果です

業種全体は、4月、5月は若干の上昇傾向が見られます。明らかに上昇傾向が見られるのは3月、12月です。また下落傾向が見られるのは8月、10月です。このデータと比較すると、同社には業界全体と連動した動きは見られませんでした。つまり、同社の株価は、個別の決算内容や、事前の期待によって変動する可能性が高いでしょう。

 

JT<2914>の目標株価は?


では、同社の目標株価はどれくらいでしょうか?同社は、現在2,000円の手前で横這いで推移しています。そして、今は長期の下落トレンド中に、コロナ・ショックの影響を受け、まだ株価が回復していない段階です。そのような中、第1四半期決算発表を迎える同社ですが、株価はどれくらいの範囲で推移することが考えられるのでしょうか?データ分析の結果がこちらです。

【1,897円~2,113円】
※2020年4月中旬の月間株価1,995円を基準に計算しています

データ分析によると、この第1四半期決算発表を挟んだ1ヶ月間は、株価が上下5%前後で推移する可能性が考えられます。同社の4月中旬時点での株価が2,000円前後ですので、上値の目安として「2,113円」、下落する場合は「1,897円」まで下がることが想定されます。ただし、今、長期の下落トレンド中であることをふまえると、下値はこの範囲を超えることも想定したほうが良いかもしれません。

なお、同社は高配当銘柄として注目されている銘柄の一つでもあります。よって、そのような動きも加味すると、第1四半期決算発表を挟んだ1ヶ月間は、株価がこの範囲を上にも下にもブレる可能性があるとも考えると良いかもしれません。そのようにお伝えすると、どちらにも取れる内容に聞こえるかもしれません。

しかし、同社は第1四半期決算発表の時期に、比較的大きく変動していることも考慮すると、「きっと上昇だ!」「きっと下落だ!」と片方の可能性を考えるのではなく、「おおよそこれくらいの範囲で動くが、より大きく動く可能性もある」というスタンスでいるのが良いと考えられます。もちろん、これはチャートを見て気がつくことができるかもしれませんが、こういったデータ分析の結果で考えるのと、チャートを見続けて考えるのでは、その結論や、判断の精度が変わるではないでしょうか。

 

【無料】なぜ、高値掴みをする投資家と、安く買って高く売れる投資家がいるのか?の違いが分かる「日本株5つの法則」無料レポートプレゼント。今すぐこちらをクリックしてください。

 

傾向を知っている投資家と、知らない投資家の違い


このように、データ分析から見える傾向を知っているだけで、情報の精度は変わります。おそらく、このような傾向を知らない投資家は、最近の調子の良さや、決算発表がどうなるかを予測して投資判断をするでしょう。しかし、私たちのようにデータ分析による傾向を把握していると、このような精度の高い情報から、投資戦略やスタンスを決め、投資判断することができるでしょう。

これがまさに、どのような株式市場の状況でも「底値付近で買って、天井付近で売り抜ける投資家」と「天井付近で買って、底値付近で売る投資家」の違いだと、私は考えています。ぜひ、このようなデータ分析の情報をもとに、あなたの投資戦略を考えてみてはいかがでしょうか。

 

【無料レポート】なぜ、高値掴みをする投資家と、安く買って高く売れる投資家がいるのか?今すぐこちらをクリックしてください。

 

なぜ、高値掴みをする投資家と、安く買って高く売れる投資家がいるのか?の違いが分かる「日本株5つの法則」無料レポートプレゼント。今すぐこちらをクリックしてください。

 

【高橋佑輔の関連記事】

株式会社シナジスタ
なぜ「高値掴みする投資家」と「底値付近で買える投資家」がいるか?それは「値動きの法則」の知識の差です。その法則を使い、過去12年で11年間利益を上げる現役トレーダー高橋佑輔が相場を分析。法則を学び、底値付近で買える投資家を目指しましょう。
株式会社シナジスタの提供する、コラム・教育サービスは、投資に関する考え方の一例をご紹介するというものですので、その正確性や完全性等について保証するものではありません。 実際の投資はお客様のご判断・ご責任で行って頂くものであり、当社は、お客様の投資におけるいかなる利益も保証するものではなく、また、お客様の投資によるいかなる損害に対しても補償を行うものでもありません。 本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

このページのトップへ