利上げを進める米国の金融政策(2018年6月)今年の利上げ予想を年3回から4回に上方修正

2018/06/15

利上げを進める米国の金融政策(2018年6月)今年の利上げ予想を年3回から4回に上方修正

【ポイント1】政策金利を引き上げ

全会一致の決定

■6月12日~13日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は、市場の予想通り、政策金利(FFレート)の誘導レンジを0.25%引き上げ、1.75%~2.00%とすることを決定しました。全会一致の決定です。

 

20180614us1

 

【ポイント2】政策金利の予測を上方修正

経済見通しへの自信を深める

■FOMCの声明文によれば、「経済は堅調な速度で成長した」と評価し、前回5月の「緩やかな速度」から上方修正しました。

■FOMC参加者による経済見通しも、18年のGDP成長率と物価上昇率が小幅に上方修正される一方、失業率は18年~20年ともに下方修正されています。物価については、「先行きの動向を注意深く見守る」との評価が、声明文から削除されました。

■トランプ政権による拡張的な財政政策もあり、景気や物価の見通しに対する、FOMC参加者の自信が深まったことを示すものといえるでしょう。

■政策金利についても、FOMC1回当たりの利上げ幅を0.25%とすると、18年の予想利上げ回数が前回の3回から4回に上方修正されました。

 

20180614us2

 

【今後の展開】緩やかな利上げが継続される見通し

■今回の声明文では、従来の「政策金利は、長期的に妥当と見られる水準以下に維持される公算が大きい」との文言が削除されました。利上げが軌道に乗り、中立金利(景気を刺激も抑制もしない金利水準)に近づいてきたため、その文言が必要ないと判断されたと考えられます。

■今後の焦点は、「どの水準まで利上げが行われるか」になります。現時点で予想するのは難しいことですが、景気の拡大が続く一方、物価上昇のペースが急加速する可能性は低いと見られること等を踏まえると、3%前後の水準を目指して緩やかな利上げが継続されると思われます。

 

(2018年 6月14日)

印刷用PDFはこちら↓

利上げを進める米国の金融政策(2018年6月)今年の利上げ予想を年3回から4回に上方修正

関連マーケットレポート

2018年 6月 4日 堅調に推移する米国の雇用統計(2018年5月)

2018年 5月29日 米国経済と長期金利の見通し(2018年5月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ