ブラジルの経済・市場動向(2017年11月) 景気回復や相対的な高金利が通貨レアルを下支え

2017/11/22

ブラジルの経済・市場動向(2017年11月) 景気回復や相対的な高金利が通貨レアルを下支え

 

【ポイント1】国内経済は堅調

生産も消費も回復基調

 

■ブラジルの国内経済は回復基調にあります。2017年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+0.3%と、2014年1-3月期以来のプラス成長となりました。

■9月の鉱工業生産は前年同月比+2.6 %と、8月の同+3.9%に続き、増加基調となっています。また、9月の小売売上高は同+6.4%と、8月の同+3.6%から伸びが加速しました。ブラジル経済は生産と消費の両面で順調に回復しています。

 

20171121lt1

 

 

 

【ポイント2】インフレは落ち着いた水準

利下げペースは落ち着く見込み

 

■10月の消費者物価指数は前年同月比で+2.7%と、ブラジル中央銀行(中銀)の目標レンジ(4.5%±1.5%)の下限を下回り、インフレは落ち着いた状況が続いています。

■中銀は、最近の経済指標からブラジル経済は徐々に回復してきており、世界経済も好ましい環境にあると見ています。中銀は、インフレの落ち着きにより2016年10月から利下げを続けてきましたが、こうした経済環境から、政策金利は構造的な中立水準を下回る緩和的な水準がふさわしいとしつつ、緩やかに利下げペースを落としていくとしています。

 

 

20171121lt2

 

 

 

【今後の展開】景気回復や相対的な高金利が通貨レアルを下支え

 

■ブラジルでは、これまでの金融緩和の効果や資源価格の落ち着きなどにより、国内経済が回復してきています。こうした経済の回復基調に加え、インフレが落ち着いた水準にあることから、政策金利は次回12月会合で7%まで引き下げられた後、当面は据え置かれると見込まれます。経済の回復と相対的な高金利は、通貨レアルの下支え要因となりそうです。

 

(2017年 11月 21日)

印刷用PDFはこちら↓

今日のマーケット・デイリー ブラジルの経済・市場動向(2017年11月) 景気回復や相対的な高金利が通貨レアルを下支え

関連マーケットレポート

2017年11月17日 原油価格の動向(2017年11月)

2017年11月10日 メキシコの金融政策(2017年11月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ