アジアの通貨動向(2017年6月)経済の改善が続くなか、人民元安定もあり、底堅く推移

2017/06/29

アジアの通貨動向(2017年6月)経済の改善が続くなか、人民元安定もあり、底堅く推移

 

【ポイント1】人民元が一時上昇

中国当局の管理強化

 

■人民元は対ドルで安定して推移していましたが、5月下旬から上昇し、一時7カ月ぶりの水準をつけました。中国経済が堅調なことや通貨当局の為替相場の管理強化が奏功したことが背景です。

■中国政府は7月の米中包括対話や今秋に開催される5年に一度の共産党大会を控え、元安と資金流出を起こさぬように金融の統制を強めたと考えられます。このため元は安定すると見られます。

 

 

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【ポイント2】インドルピーは堅調維持

インドネシアルピアは安定推移

 

■経済改革期待からインドへの資金流入が続き、インドルピーは、対ドルで15年8月以来の高値圏で推移しています。同国経済は高成長が続くと見込まれ、今後もルピーは堅調を維持しそうです。

■インドネシアルピアは17年に入り、対ドルで横ばい推移となっています。インドネシア中央銀行によるドル買いルピア売り介入が要因と見られます。大手格付け会社S&Pがインドネシア国債の格付けを投資適格へ引き上げるなど経済が改善するなか、ルピアは下値不安が乏しいと思われます。

 

 

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【今後の展開】アジア通貨は底堅い動き

 

■アジア各国・地域の多くは経済状況が改善しており、成長見通しも良好です。米国の利上げは緩やかに進むと見られるなか、アジアからの資金流出は起こりにくいと思われます。中国当局の管理強化で人民元が安定することも下支えとなり、アジア通貨は今後も底堅く推移すると予想されます。

 

 

 

(2017年 6月28日)

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