最近の指標から見る中国経済(2017年1月)安定成長を維持

2017/01/20

最近の指標から見る中国経済(2017年1月)安定成長を維持

【ポイント1】昨年の成長率は+6.7%

政府目標をクリア

■中国国家統計局が、20日に公表した2016年10-12月期の国内総生産(GDP)は、物価変動を除く実質値で前年同期比+6.8%でした。市場予想(ブルームバーグ)の同+6.7%、7-9月期の同+6.7%を僅かながらも上回りました。

■年間では+6.7%成長となり、習近平指導部の16年の目標「+6.5%~+7.0%」をクリアしました。かつてのような高成長とはいえないものの、安定した軌道を辿っていると評価できます。

  20170120ch1

 

【ポイント2】消費、生産は堅調に推移

民間投資も持ち直しの方向

■月次の統計を見ると、12月の小売売上高は前年同月比+10.9%でした。10月の+10.0%、11月の同+10.8%から緩やかに加速しています。鉱工業生産は同+6.0%と、11月の同+6.2%から鈍化したものの、堅調に推移しています。

■一方、1月から12月までの累計の固定資産投資は前年同期比+8.1%でした。前月の同+8.3%(11月までの年初来累計の前年同期比)から鈍化しましたが、民間投資は8月の同+2.1%を当面の底として12月の同+3.2%まで持ち直しています。

20170120ch2
 【今後の展開】経済は安定成長を維持へ

■良好な雇用環境を背景とした個人消費の堅調な拡大、民間投資の持ち直しなどから、17年も前年比+6%台後半の安定した成長が続く見込みです。ただし、米国第一主義を掲げるトランプ新政権の貿易政策には、注意を払っておく必要がありそうです。

(2017年 1月20日)

印刷用PDFはこちら→

今日のマーケット・デイリー 最近の指標から見る中国経済(2017年1月)安定成長を維持

関連マーケットレポート

2016年12月22日 2017年中国経済の見通し

2016年12月22日 安定重視の「中央経済工作会議」(中国)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ