ECBの追加緩和と市場動向~追加策が期待に届かず、株安、ユーロ高の反応~

2015/12/04

ECBの追加緩和と市場動向~追加策が期待に届かず、株安、ユーロ高の反応~

【ポイント1】預金金利のマイナス幅拡大

資産購入期限を延長
■欧州中央銀行(ECB)は3日、預金金利のマイナス幅拡大、資産購入策の期限延長と購入対象の拡大を柱とする追加緩和を決定しました。一方、政策金利や資産購入の規模を据え置きました。

■変更の理由は、2%近くとする物価目標をより確実に達成するためとされました。今回、ECBの物価見通しが下方修正されたように、このところの物価の下振れ傾向が背景です。

20151204eu1

【ポイント2】市場の期待に届かず

株安、ユーロ高の反応
■今回、預金金利の引き下げは小幅で、市場で一部期待された資産購入の規模拡大がなされませんでした。その結果、株価は下落、国債利回りは上昇、ユーロは対円、対米ドルで上昇し、米国や日本などの株式市場にも下落が波及しました。

■期待が高まっていた要因としては、ドラギ総裁が前回の理事会以降、再三にわたり追加緩和を示唆したことが大きいと思われます。

20151204eu2

【今後の展開】追加緩和の効果見極めへ

■当面はさらなる追加緩和には慎重となり、今回の緩和効果を見極める姿勢と見られます。しかし、原油価格の一段の下落や景気の腰折れなどで物価目標の達成が危ぶまれる場合は、一段の緩和が想定されます。

■各市場は、期待以下の追加策に対して短期的には不安定な展開が続くことも想定されますが、徐々に日米欧の金融政策の方向性の違いが意識される展開へと戻ると考えられます。

 ■ドイツ国債の利回りは、強力な金融緩和が続くことから、低位での推移が見込まれます。為替市場では、米国の利上げが予想され、ユーロは対米ドルで弱含み、対円では日銀の緩和姿勢から方向感が出にくいと見られます。株式市場では、強力な金融緩和と堅調な企業業績を背景に、底堅い展開が予想されます。

(2015年12月4日) 

印刷用PDFはこちら→

今日のマーケット・デイリー ECBの追加緩和と市場動向 追加策が期待に届かず、株安、ユーロ高の反応

関連マーケットレポート

2015年11月25日 最近の指標から見る欧州経済(2015年11月)

2015年10月23日  ECBは12月に追加金融緩和へ

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ