日本株、ギリシャ不安で大幅下落

2015/06/29

<日本株、ギリシャ不安で大幅下落>

【ポイント1】 一時600円超の下げ、2万円台はキープ

米ドル円レートは円高へ

■29日の日経平均株価は、前日比▲596.20円の20,109.95円と大幅に下落しました。ギリシャの債務不履行(デフォルト)懸念が強まったことで、リスクを回避する売りが優勢となりました。円高が進行したこともあり、下げ幅は一時600円を超えました。

■米ドル円レートは、リスクを回避する動きが強まり円が買われ、一時122円台前半まで円高が進みました。

 20150629jp1

【ポイント2】デフォルトのリスクが高まる

国民投票の結果が注目される

■明日、30日には、ギリシャは国際通貨基金(IMF)への約15億ユーロの返済期限を迎えます。支払いが滞った場合は、債務不履行(デフォルト)となり、市場が再び不安定化することも想定されます。

■また、7月5日の国民投票で、EUが示した財政改革案を受け入れないという結果になれば、ユーロ圏離脱の可能性も高まります。予断を許しませんが、ユーロ圏を離脱した場合のギリシャ経済への影響は深刻と見られ、ギリシャ国民の賢明な判断に期待したいところです。財政改革案を受け入れれば、EUとの交渉が再開されると見られ、金融市場に安心感が広がると見られます。

  20150629jp2

【今後の展開】 世界的な金融危機へ発展する可能性は限定的

■ ギリシャ情勢の不透明感は残り、週末の国民投票をにらみ、市場が再び不安定化する可能性もあります。仮にデフォルトとなったとしても、ギリシャの債務は公的部門が約7割強を保有していることなどから、世界的な金融危機へ発展する可能性は限定的と見られます。

■ 景気回復と公的年金資金などによる株式需給の下支えもあり、株式市場を取り巻く環境は今後も良好と見られます。ギリシャ問題に落ち着きが見られれば、株価は企業収益拡大に沿った展開に戻ることが期待されます。

 (2015年6月29日) 

印刷用PDFはこちら→

http://www.smam-jp.com/market/report/marketreport/__icsFiles/afieldfile/2015/06/29/news150629jp_2.pdf

関連マーケットレポート

2015年06月24日  日本株、ITバブル期の高値を上回る

2015年06月24日  最近の指標から見る欧州経済(2015年6月)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ