FOMCの結果からみる市場へのインプリケーション 金融緩和の早急な縮小は避けられ株価は堅調推移へ

2021/06/17

FOMCの結果からみる市場へのインプリケーション
金融緩和の早急な縮小は避けられ株価は堅調推移へ

【ポイント1】FRBは金融政策を据え置き

■米連邦準備制度理事会(FRB)は6月15日、16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催し、政策金利であるフェデラルファンド(FF)レートの誘導目標レンジを0.00~0.25%に据え置きました。

■また、債券購入プログラムについて、「雇用の最大化と物価安定に向けて一段と顕著な進展があるまで」現行ペースを維持すると改めて表明しました。

【ポイント2】利上げ予想は上方修正   

■声明文では、「ワクチン接種の進展は、公衆衛生の危機が経済に及ぼす影響を引き続き減らす可能性がある」と指摘し、経済の正常化に期待を示しました。

■FOMC参加者による成長率見通しの中央値では、2021年10-12月期の実質GDP予想が前年比+7.0%と前回3月の+6.5%から上方修正されました。

■また、利上げ予想の中央値では、2023年中に2回の利上げ見込みが示され、前回3月の0回から上方修正されています。

【今後の展開】金融緩和の縮小はゆっくり

■16日の米国市場では、株式市場、債券市場ともに下落しました。利上げ予想の中央値が上方修正されたことで、金融緩和縮小への警戒感が出たことが理由です。ただし、パウエル議長はFOMC後の記者会見で、「利上げ予想は参加者個人の予想であり、FOMCとしての予測や計画ではない。今回の会合では利上げをいつ実施すべきという議論はなかった。利上げの議論は時期尚早だ。」と述べました。インフレについても、「供給制約で一時的に上昇した価格はいずれ落ち着くだろう」と述べています。こうしたことから、金融緩和の縮小はきわめてゆっくり行われると見られます。今後の市場については、金融緩和縮小が意識されつつも、企業業績拡大によって株価は上昇を続けると予想します。

(2021年6月17日)

印刷用PDFはこちら↓

FOMCの結果からみる市場へのインプリケーション 金融緩和の早急な縮小は避けられ株価は堅調推移へ

関連マーケットレポート

2021年6月11日 最強の資産形成戦略を考える

2021年6月7日 米雇用統計で雇用者数は56万人増

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ