FOMCとG20が焦点の米国株式市場 G20の内容を見極める展開となろう

2019/06/18

FOMCとG20が焦点の米国株式市場 G20の内容を見極める展開となろう

【ポイント1】戻り基調にある米国株式市場20190618us1

利下げ期待を織り込む展開

■S&P500種指数は、利下げ期待やメキシコへの制裁の見送りなどを好感して6月3日を底に値を戻す展開となりました。6月17日現在S&P500種指数は+5.3%の反発となり、主要セクターでは「一般消費財」が+7.9%、「情報技術」が+7.8%、「金融」が+3.6%となりました。

【ポイント2】FOMCで緩和方向を確認後はG20の内容を見極める展開

■6月18-19日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目されます。今回は利下げは実施されず、“辛抱強く”という表現を除くなどして、予防的な利下げを示唆する内容になると予想されます。市場では利下げ期待はかなり織り込まれているため、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言がハト派的な内容となれば市場の期待が維持され、株価にもプラスに作用すると思われます。弊社は7月、9月にそれぞれ0.25%の予防的利下げの実施を予想しています。

■さらに6月28-29日に開催される主要20カ国・地域(G20)大阪サミットでの米中交渉を見極める必要がありそうです。首脳会談の開催を含め米中交渉の進展が疑問視されてはいるものの、交渉の継続が確認されれば、市場の期待をつなぐことになります。その後は、米国側が中国からの輸入品3,000億米ドル分に新たな追加関税を発動すると予想される7月中旬ごろまでが、当面の米中交渉の山場となりそうです。

【今後の展開】7月以降は業績見通しと金融緩和期待の綱引きに20190618us2

■米中交渉の行方やトランプ大統領の発言などが引き続き株式市場の波乱要因ですが、7月中旬以降は決算発表の時期でもあり、4-6月期決算と今後の業績見通しに注目が集まることになりそうです。

■足元のリビジョンインデックスは、「情報技術」が再び0を下回るなど低下傾向です。米中貿易摩擦が業績見通しに影響を与え始めている可能性があります。7月以降は業績見通しと金融緩和期待の綱引きとなりそうです。

(2019年6月18日)

印刷用PDFはこちら↓

FOMCとG20が焦点の米国株式市場 G20の内容を見極める展開となろう

関連マーケットレポート

2019年06月10日 市場予想を大きく下回った米雇用統計(2019年5月)

2019年06月07日 パウエル発言が注目を集めたFRB『カンファレンス』

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
三井住友DS マーケット・レポート   三井住友DSアセットマネジメント株式会社
世界の経済やマーケットの動向や、マーケットで注目される旬なキーワードを運用のプロがわかりやすく、丁寧に説明します。
■当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
■当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、当社は責任を負いません。
■当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
■当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
■当資料は当社が信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
■当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
■当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第399号
加入協会:一般社団法人投資信託協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ