日本株を見通す上で注目しておきたい10月の重要イベント

2026/10/01

日本株を見通す上で注目しておきたい10月の重要イベント

    • 中東情勢・原油・物価の動向に注目、10月は日米とも利上げ見送りで日本株に波乱なしとみる。
    • 決算は日本企業の好業績の持続性、米AI・半導体関連企業のクラウド事業の業績などが焦点。
    • 2年先1年金利も2.50%とやや行き過ぎの水準、日銀は引き続き慎重に政策判断を行うとみる。

中東情勢・原油・物価の動向に注目、10月は日米とも利上げ見送りで日本株に波乱なしとみる

今回のレポートでは日本株を見通す上で注目しておきたい10月の重要イベントを整理します(図表)。まず、中東情勢について、ホルムズ海峡とイランの核問題を巡る米国とイランの立場は依然隔たりが大きく、戦闘終結の道筋はみえない状況です。ただ、中東からの原油輸送量は両国の戦闘開始前の8割弱まで回復したとの報道もあり、戦闘終結に向けた協議が難航しても、原油の供給が続く限りは、価格の急騰は避けられるとみています。

原油相場が落ち着いた動きとなれば、日米で利上げ観測が幾分後退し、長期金利の上昇圧力も和らぎ、日本株には好ましい状況となります。なお、物価は引き続き注目材料で、9月分の消費者物価指数(CPI)は、米国で10月14日、日本で23日に発表されます。日米の金融当局は、原油価格とCPIの動向を見極め、慎重に利上げの判断を行うと思われますが、弊社は日米とも10月の利上げは見送りと予想しており、日本株に波乱はないと考えます。

決算は日本企業の好業績の持続性、米AI・半導体関連企業のクラウド事業の業績などが焦点

日本では10月下旬から3月期決算企業の中間決算発表が本格化し、27日に信越化学工業、28日にアドバンテスト、30日に東京エレクトロンなどが決算を発表します。中東情勢の不透明感とコストの上昇が続くなかでも、前回4-6月期の決算は総じて良好な結果となり、2026年度は順調な滑り出しとなりました。この流れが続き、会社予想の上方修正が顕著にみられるか否か、また、配当や自社株買いの動向などにも注目が集まります。

米国でも同じく10月下旬から企業決算シーズンを迎え、特に人工知能(AI)・半導体関連企業の業績が市場の焦点になっています。10月28日にマイクロソフト、グーグルの親会社であるアルファベット、メタ、29日にアップル、アマゾン・ドット・コムが、また、欧州・アジアでは14日にASML、15日にTSMCが決算発表を予定しています。決算では、クラウド事業の業績や設備投資の動向、半導体需要などへの関心が高まっています。

10月の日本株は底堅い推移を予想するが米中間選挙の不確実性がいくらか上値を抑えることも

なお、10月のイベントではありませんが、11月3日に米中間選挙が実施され、現時点の各種世論調査では、上院は共和党、下院は民主党が優勢です。市場では、下院で過半数議席を占める党が民主党に変われば、追加的な財政支出は抑制される一方、引き続き共和党なら追加的な財政支出が実施される可能性が高いとの見方もあり、中間選挙を巡る不確実性が、10月に株価の重しとなることも予想されます。

以上をまとめると、米国とイランの協議は難航が見込まれるものの、原油供給が途絶える恐れは小さく、少なくとも原油価格急騰は回避されると思われます。また、日米の金融当局は物価動向を慎重に見極め、利上げを急がず、そして、日米とも企業業績は全体的に良好な内容が確認される公算が大きいと考えています。したがって、10月の日本株は底堅い推移を予想しますが、米中間選挙の不確実性がいくらか上値を抑える要素になるとみています。

(2026年10月1日)

三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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