来週の金融市場見通し(2026年7月27日~2026年7月31日)

2026/07/24

■来週の見通し

今週は、中東情勢の緊張がさらに高まりました。米国とイランによる攻撃の応酬が続く中、イエメンの親イラン武装組織フーシが紅海の封鎖を宣言し、同海域を航行中の船舶を攻撃しました。これを受け、原油価格が急上昇したほか、インフレ懸念から日米の長期金利も上昇しました。株式市場は、中東情勢や大手ハイテク企業の財務悪化懸念が強まり、米国株を中心に軟調な動きとなりました。

来週は、主要ハイテク企業の決算に加えて、米国のGDP(国内総生産)、日米の中銀会合に注目です。

◆株価 :決算に注目

今週の日本株は、一進一退の動きとなりました。週初は、先週大きく株価が下落したことを受けた値ごろ感から資金が流入し、買いが優勢となりました。ただ、週末はアルファベット(グーグルの親会社)を中心に米主要ハイテク企業の株価が大きく下落したことが嫌気され、売りが優勢となりました。

来週は、国内ではアドバンテストや東京エレクトロン、海外ではSKハイニックスやサムスン電子などの内外の半導体企業の決算が予定されており、これらの企業の決算発表が相場を大きく動かしそうです。これらの企業の決算が市場予想を大きく上回ると株価の押し上げ要因となる一方、期待外れの内容となった場合は、下げ幅が大きくなる恐れがあります。日米の金融政策会合も株価を動かす材料となりそうです。

◆長期金利 :日米の金融政策を確認

今週の長期金利は、40年国債の入札は「強め」の結果だったものの、中東情勢の悪化に伴う原油高や円安・ドル高で国内のインフレ圧力の高まりが意識され、上昇する動きになりました。日銀が「物価の上振れリスクを警戒し、利上げペースを半年に1回程度の市場見通しよりも加速させることに柔軟な姿勢」と伝えられたことや財政悪化懸念も、金利を押し上げました。

来週は、中東情勢に加え、日米の金融政策を確認しながらの神経質な動きとなりそうです。日銀金融政策決定会合は現状維持の見込みですが、インフレへの警戒が強まる中、物価見通しに加え、植田総裁の発言が注目されます。米連邦公開市場委員会(FOMC)も現状維持の見込みですが、今後の金融政策についてのウォーシュ議長の発言にも注目が集まります。

◆Jリート :底堅い展開か

今週のJリート市場は、週初、上昇して始まったものの、その後、長期金利が上昇したことなどが重しとなりやや上値の重い展開となりました。政府が閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2026(骨太の方針)」については、財政悪化への懸念が指摘されており、長期金利の上昇圧力となりました。今週末の分配金利回りは4.939%(東証上場REITの予想分配金利回り、QUICK算出)となりました。

来週は、長期金利や株式市場の動向、中東情勢をにらみつつ、底堅い展開を想定しています。「骨太の方針」の公表を受け、長期金利に上昇圧力がかかることが想定されますが、引き続き値下がりした局面では下値を拾う買いや割安感に着目した買いも期待されることから、下値も限定的になると想定しています。

◆為替:方向感を探る

今週のドル円は、米国とイランとの戦闘が継続するなか、基軸通貨で流動性の高いドルに有事の買いが入ったことに加え、原油相場の上昇で、日本の貿易収支が悪化するとの観測などから、ドル買い・円売りが優勢になりました。米国の早期利上げ観測の高まりによる米金利上昇も手伝い、ドル円は163円台後半まで上昇しました。

来週は、日米の金融政策をにらみながら方向感を探る動きになりそうです。FOMCは現状維持の見込みですが、物価高に対応するため、米連邦準備理事会(FRB)が早晩、利上げに動くとの観測が浮上しています。会合後の会見での、金融政策についてのウォーシュ議長の発言に注目が集まります。日銀会合も現状維持の見込みですが、植田総裁が利上げについて前向きな姿勢を示すと、ドル円の上値を抑える可能性があります。

◆米国株 :荒い動きか

今週の米国株は、中東情勢の緊迫化を受けて、軟調な動きとなりました。加えて、主要ハイテク企業の株価が大きく下落したことも指数を押し下げました。23日に決算を発表したアルファベットが、半導体などAI関連の設備投資を増やすと発表したことで、財務悪化懸念が強まり、同社の株価が大きく下落し、指数を押し下げました。

来週は、荒い値動きが見込まれます。マイクロソフトやメタなどの主要ハイテク企業の決算発表が予定されているほか、FOMCも予定されており、こうしたイベントを受けて、株価は大きく動くことが予想されます。ハイテク企業については、好決算が発表された場合、株価を押し上げる可能性がありますが、設備投資の増額が示された場合、財務悪化懸念から株価の下押し圧力となる恐れがあります。

来週の注目点

東京都区部・消費者物価指数(7月)7月31日(金)発表

6月の東京都区部・消費者物価指数は総合指数が前年比+1.7%、コア指数が同+1.6%と前月から加速しました。政府の電気・ガス料金支援が終了したこと、診療報酬が改定されたことなどが背景です。

7月の消費者物価指数は、横ばい圏で推移するとみられます。政府のガソリン補助金や暫定税率の廃止、コメ価格の下落などが物価の伸びを抑制するとみられます。

ただし、足元で再び中東の緊張感が高まる中、先行きの物価が加速するリスクには注意が必要です。

米GDP統計(26/4-6月期)7月30日(木)発表

2026年1-3月期の米国GDPは、前期比年率+2.1%と底堅い伸びとなりました。個人消費が増加したほか、設備投資が力強く成長しました。

4-6月期の成長率は、底堅い動きが継続すると見込まれます。AI需要を背景に設備投資が堅調であることに加え、富裕層が個人消費をけん引する構造が続いていると考えられます。先行き、インフレ圧力にさらされながらもAIブームが経済をけん引していくと見込まれます。

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/report_column/weekly/02/

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
しんきん投信「来週の金融市場見通し」   しんきんアセットマネジメント投信株式会社
来週の金融市場の見通し、注目点を、コンパクトにまとめてお伝えします。
<本資料に関してご留意していただきたい事項>
※本資料は、ご投資家の皆さまに投資判断の参考となる情報の提供を目的として、しんきんアセットマネジメント投信株式会社が作成した資料であり、投資勧誘を目的として作成したもの、または、金融商品取引法に基づく開示資料ではありません。
※本資料の内容に基づいて取られた行動の結果については、当社は責任を負いません。
※本資料は、信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。また、いかなるデータも過去のものであり、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。
※本資料の内容は、当社の見解を示しているに過ぎず、将来の投資成果を保証・示唆するものではありません。記載内容は作成時点のものですので、予告なく変更する場合があります。
※本資料の内容に関する一切の権利は当社にあります。当社の承認無く複製または第三者への開示を行うことを固く禁じます。
※本資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。

しんきんアセットマネジメント投信株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商) 第338号
加入協会/一般社団法人資産運用業協会

このページのトップへ