来週の金融市場見通し(2026年6月29日~2026年7月3日)

2026/06/26

■来週の見通し

今週初め、米国とイランの包括的な和平に向けた協議がスイスで始まりました。戦闘終結を背景に、ホルムズ海峡を通過する船舶が徐々に増加し、原油価格は下落しています。しかし、25日にはホルムズ海峡を通行中の貨物船が攻撃を受け、再び緊張感が高まっています。

今週の株式市場は内外のAI関連企業の報道を受け、荒い値動きとなりました。来週は、引き続きホルムズ海峡の動向に加え、日銀短観・米国の雇用統計も注目されます。

◆株価 :荒い値動きか

今週の日本株は、荒い値動きとなりました。米国とイランの和平協議が進展するとの期待や米半導体大手マイクロンテクノロジーの好決算が追い風となり買いが優勢となる場面がありました。ただし週末は、米オープンAIが「2026年後半に計画していた新規株式公開(IPO)を27年に延期することを検討している」との報道を受けて、ソフトバンクグループの株価が急落し、軟調な動きとなりました。

来週も、荒い動きが続きそうです。最近の株式市場は、内外のAI関連企業の動向を受けて、一喜一憂する展開が続いています。関連企業の業績やAIサービスに関する報道を受けて、株価が大きく変動する可能性があります。3日の株式市場は、2日の米雇用統計を受けて、特に値動きが激しい展開となる可能性があり、注意が必要です。

◆長期金利 :居所を探る

今週の長期金利は、米国とイランの戦闘終結に向けた協議の先行きに不透明感が根強い中、上昇して始まりました。ただ、その後は米長期金利が低下したことやホルムズ海峡で船舶の航行が正常化に向かっていると伝わったこと、また、米・イランの戦闘終結に向けた交渉の進展などを受けて原油高に伴うインフレ懸念が後退し、2.60%前後まで低下する動きになりました。

来週は、引き続き中東情勢をにらみながら、居所を探ることになりそうです。米・イランの戦闘終結に向けた実務者協議が30日にも再開されると伝わっています。協議が進展し、原油価格が一段と下落した場合には、国内金利にも低下圧力がかかる可能性があります。もっとも、日銀が利上げを進めていく方針であることから、金利低下は限定的になることも想定されます。

◆Jリート :戻りを試す展開か

今週のJリート市場は、米AI・半導体関連株の調整を受け、国内株式市場が値動きの激しい展開となる中、底堅く推移しました。米・イランの和平合意の履行状況については、まだ不透明感が残るものの、長期金利の動きが落ち着いているほか、割安感も意識されたと思われます。今週末の分配金利回りは5.012%(東証上場REITの予想分配金利回り、QUICK算出)となりました。

来週は、長期金利の動向や米・イランの和平合意の履行状況を確認しつつ、戻りを試す展開を想定しています。日米長期金利の動きが落ち着いていることが安心材料であるほか、ホルムズ海峡の運航再開が着実に進捗すると、長期金利が低下する可能性もあり、Jリート市場を下支えすることが期待されます。また、割安感に着目した買いにも引き続き期待したいところです。

◆為替:方向感を探る

今週のドル円は、狭いレンジの中、堅調な動きになりました。日米の財務相がオンライン協議を実施したと伝わり、円買い為替介入への警戒が高まったことから、円買い・ドル売りが優勢となる局面があったものの、堅調な米経済指標を受けて米利上げ観測が強まったことや、イランがホルムズ海峡で貨物船を攻撃したとの報道を受けて、ドル円は上昇する動きになりました。

来週は、引き続き中東情勢をにらみながら、方向感を探ることになりそうです。米国の年内利上げ観測が強まっていることから、ドル買い・円売りが優勢になる場面もありそうです。ただ、米・イランの戦闘終結の最終合意に向けた実務者協議が進展し、原油価格が一段と下落した場合には、円買いが強まることも想定されます。為替介入への警戒もドル円の上昇を抑制しそうです。

◆米国株 :経済指標に注目

今週の米国株は、米国とイランの和平協議が進展するとの期待から底堅い展開となりました。半導体株は、半導体大手マイクロンテクノロジーの決算を控え、利益確定の売りが広がり、週の前半は軟調な動きでした。ただ週の後半は、25日の同社の決算が市場予想を上回る好調な内容であったことを受けて株価が急騰し、その他の関連銘柄も堅調な動きとなりました。

来週も、企業の景況感や雇用に関する経済指標が注目されます。とくに、2日に発表が予定されている雇用統計が相場を動かす材料となりそうです。労働市場の堅調さを示唆する内容になると、米利上げ観測が強まり、株価の下押し要因となる可能性があります。半導体株は、AI関連企業の業績やAIサービスに関する報道を受けて、株価が大きく変動する可能性があります。

来週の注目点

日銀短観(6月調査) 7月1日(水)発表

日銀短観(3月調査)の業況判断DIは、大企業・製造業が小幅に改善、大企業・非製造業は横ばいでの推移となりました。

6月調査では、大企業・製造業が小幅な下落、大企業・非製造業が横ばいでの推移が見込まれています。資源価格の高騰やナフサの不足などがどの程度企業の景況感を下押ししているか、注目されます。

今後のインフレ動向を占ううえでは、仕入れ価格判断、販売価格判断、企業の物価見通しも重要です。企業の物価見通しが急速に高まった場合、価格転嫁の積極化を通じて消費者物価が一層上振れる可能性もあるでしょう。

米雇用統計(6月) 7月2日(木)発表

5月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月差+17.2万人と増加し、事前予想(Bloomberg:同+8.8万人)を上回る堅調な動きとなりました。失業率も4.3%と前月から横ばいで推移しました。

6月の非農業部門雇用者数は同+11.5万人、失業率は4.3%と引き続き底堅い動きが見込まれています。仮に、雇用統計が市場予想を上回るような力強い結果になった場合、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが意識されることで、米長期金利の上昇や円安が進行する可能性があります。

図表、スケジュール入りのレポートはこちら

https://www.skam.co.jp/report_column/weekly/02/

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しんきん投信「来週の金融市場見通し」   しんきんアセットマネジメント投信株式会社
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