AI相場は再び上を目指せるか?

2026/06/26

今週の国内株市場ですが、週初の22日(月)に日経平均が初の72,000円台に乗せた後、翌23日(火)と24日(水)は続落し、一時は68,000円台まで下落したものの、続く25日(木)には反発して再び7万円台を回復させて取引をスタートさせるなど、株価の上下の激しい展開が続いています。

こうした荒い値動きを主導しているのは、AI・半導体関連銘柄になります。とりわけ、最近までの相場を牽引してきた半導体メモリ関連企業で材料が相次いだことが影響しました。

下落の材料としては、韓国のSKハイニックスが、AIデータセンター向けの高付加価値メモリ(HBM)の設備投資を抑えて、生産能力を汎用DRAM市場に振り向ける方針に切り替えたと報じられ、これが、旺盛なAI需要を背景に上昇してきた株式市場にとって冷や水を浴びせる格好となりました。ちなみに、SKハイニックスについては、7月に米国預託証券(ADR)をナスダックに上場する方針が発表され、IPO銘柄としても注目されそうです。

その一方で、株価反発の材料となったのは、米国時間24日(水)の取引終了後(日本時間では25日(木)の朝)に公表された、米メモリ大手マイクロン・テクノロジーの決算です。売上・利益・ガイダンス(業績見通し)のすべてで市場予想を上回り、あらためて旺盛なAI需要が確認され、時間外取引で同社の株価が急上昇する動きを見せた流れが日本株にも波及しました。

いずれにしても、今後の相場の焦点は、「直近の高値(日経平均ならば6月22日の取引時間中につけた72,831円)を超えて上昇基調を維持できるか?」と、「直近の高値を超えられず、しばらく相場の調整局面が続いてしまうのか?」になります。

これまでのAI相場では前者のように、急落の場面を迎えてはそれを乗り越える格好で上昇トレンドを描いてきており、今回も同様の展開になることが期待されますが、先ほどのSKハイニックスのように、メモリ市場で価格のバランスが偏り始めていることをはじめ、最近になって、積極的にAI投資を行っているハイパースケーラーを中心に、新株や社債の発行などのファイナンスや、機関投資家やファンドと組んでジョイントベンチャーを立ち上げてデータセンターを建設する動きなどが活発化しています。

確かに、AIに対する投資需要の高まりと継続は、ほぼ既定路線となっており、それに伴って関連企業の高成長が見込めます。とはいえ、すでに巨額のAI投資を行っているハイパースケーラーが、それに応える投資を続けられるのか、また、ファイナンス活動が活発化していることにより、資金の出し手からの結果を求める視線が厳しくなってくることを踏まえると、AI投資の勢いに陰りが見えたり、利益成長の伸びが期待に沿えない状況となった場合には、AI相場が大きく調整してしまう展開も想定され、現時点ではまだ早いですが、「次の相場の論点」として意識しておく必要がありそうです。

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