季節は巡る

2019/04/15

◆朝夕1時間以上、毎日犬の散歩に行く。最近路上で交わす挨拶は「寒いですね」。この春は桜の花が4月半ばまでもっている異例の寒さ。4月でこれほど寒いのは記憶にない。このコラムのタイトルを「寒の戻り」としようと思ったが、調べたら4年前の4月10日に「寒の戻り」というタイトルで【新潮流】を書いていた。

◆そこでは、「真冬に逆戻りしたかのような寒さだ」と述べている。しかも、「4月に東京都心に雪が降ったのは、2010年4月17日 以来5年ぶり」ともある。前段で、「異例の寒さ」「4月でこれほど寒いのは記憶にない」などと書いたが、この程度の寒の戻りは4、5年おきにあり、過去10年も経たないうちに3度経験している。人間の記憶とはなんと不確かなものか。

◆キリスト教で春の到来を祝うイースター(復活祭)は、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日と決められている移動祝祭日である。最も早いイースターは3月22日で、最も遅いイースターは4月25日。今年のイースターは4月21日だから、かなり遅いほうだ。寒の戻り、散らない桜、遅いイースター。まるで春の訪れに抗うかのようだ。あと半月となった平成を名残惜しむかのようでもある。しかし季節は巡り、時は春である。

◆花冷えで震えていた我々にはピンとこないが、世界のマーケットは<春>を通り越して、はや<夏>である。中国の株価は年初から3割近く上昇し、ハイイールド債や新興国の債券も思い切り買われ、ビットコインは急騰した。世の中は「リスクオン」全開だ。米国株も再び史上最高値が目前である。

◆日本だけがおいてけぼりだが、季節は確実に移ろう。油断していると急な気候の変化で体調を崩しかねない。ゴールデンウィークの頃は案外、季節外れの暑さになったりするものだ。我が愚犬のフレンチブルドッグにとって暑さは大敵だが、日本株市場には初夏の陽気がそろそろほしいものである。

 

マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木 隆

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