【一粒萬倍/株の宝典】一般調整か、本格的なベアサイクルか。

2018/11/01

【一粒萬倍/株の宝典】
30年の悲喜こもごもの経験から、個人投資家に必須の投資理論を集大成。
「一粒萬倍の株式投資宝典(パンローリング社)」を教材として、ここでは具体例を挙げて、マクロ、ミクロ、ポジション管理、銘柄選別、売買手法すべてにわたり、コラムを書いていきます。
 
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(ポジション)
1357(日経ダブルインバースETF)が75%。キャッシュ25%を維持。
一般調整(10-15%下落)か、それとも本当の調整(20-30%下落)か、それとも、景気後退を踏まえた相場の終焉(30%以上の下落)か、非常にクリティカルな状況。静観が一番です。

(ポイント)
今回の下落は日経平均で12%前後の下落。年初1-3月の下落率は14%前後。いずれも、一般調整の域を出ません。
が、移動平均線は非常に危険な信号を発しています。
25日線が、75日線を上から下に割り込んでしまう、デッドクロスは、ナスダックが10月17日、先行指標のダウ輸送株指数が19日、そしてNYダウ工業株も30日に形成しています。
遅れて、日経平均がこの分では一両日でデッドクロスにいなります。
恐ろしいのは、週足です。これが本来のトレンドですが、日米主要株価指数は、今のところまだ13週線が、26週線を上から下に割り込むデッドクロスを形成していませんが、危険性が高まってきています。
よほど、一気にすべての移動平均線を上にブレイクしない限り、このままでは週足でもデッドクロスが形成されてしまうことになります。
2015-16年の大きな下落相場では、27%の下落。このときは、景気絶好調でリーマンショック以降初の利上げに踏み切ったときです。金融相場→業績相場への移行期に当たっていたために起こった、「中間反落」ですから、下がれば買いで良かったわけです。しかし、今回は、日米ともに、戦後の景気循環を平均すれば、今年から来年でピークを迎える公算が高いタイミングに来ているので、先行する株式相場がそれを織り込み始めたのであれば、事は重大。
景気後退の場合は、サブプライムショックという金融市場の未曽有の混乱材料があったとはいえ、2008年の暴落に見られるように、52%の下落に発展する危険線をはらんでいます。今回、あのような暴落は無いかもしれませんが(バブルが発生しているとは言えないので)、しかし、ずるずる下げては中途半端に戻し、また下げてを繰り返されるかもしれません。これが上述のように、景気後退を踏まえた相場の先行下落だとすれば、30%以上の下落に発展するリスクも潜在していることになります。
そうならないとすれば、(つまり相場が大きく反転上昇していくとすれば)それは、連銀の利上げ中断、ECBの出口戦略頓挫、日銀(早くも目標引き下げ)の出口戦略放棄などによる、バブル相場に発展する以外には、なさそうです。
外人の裁定買い残は1兆円ちょっと、と3週連続で減少。累計1兆8800億円減少。通常、ここまで減れば、相場を本格的に崩すパワーはありません。が、ここから実弾の(たとえば、海外年金)売りが出てきてshまうと、恐らく裁定買い残は、1兆円を割るということも、ありうるでしょう。2015-6年には、4000-5000億円水準まで減少。サブプライムショック後は、2000-3000億円まで減少した経緯がありますから、この1兆円を守れるのか、さらに縮小が進むのかは要注意。

(個別)
景気後退の織り込みで下げているのだとすれば、下手に安いからといって買えないことになります。とくに、10-11月ですから、ファンドは益出しを急ぐ一方、損益通産期限に向けて、敢えて実現損も出して、合わせ切り。ネットの利益を少なく見せる節税対策用の売りをすれば、年初から下げて、もうこれ以上下がらないだろうという銘柄が、そこからとんでもない下落になりがちなのが、今の季節です。安いものは、手出し無用ということです。
確かに、一部、すかいらーく(3197)やニチイ学館(2792)のような、堅調な相場を維持している銘柄はありますが、期間益回りはさほど大きくはなさそうですから、この状況下で敢えてやる意味があるのか、という気もします。

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増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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