サマーラリーはおわらない。 個別銘柄のねらい目。

2016/06/20


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※以下は、6月17日夜の会員向けオンラインセミナー、18日掲載の会員向け週報から抜粋したものです。

▼サマーラリーはおわらない。
今回の急落で、あたかもサマーラリーは無くなったと思っている人が多いでしょう。
が、それは間違いだと思います。
変化日は、ずいぶん以前から告知していたように、今回13日でした。ただ、FOMC・日銀会合が15日かさなるので、13-15日が事実上変化日ととらえていたほうが良いだろう、としていました。
いまのところ、日経平均の直近安値は16日になっています。
2月など、以前の変化日想定でも、1日ズレることはしょっちゅうありましたから、今回もそうかもしれません。

▼ダウ理論。
まず、肝心の米国株の趨勢の大枠を確認しておきましょう。
通常当レポートでは、先行指標としてダウ輸送株1083だけをいつも取り上げて説明するようにしています。
話が混乱してしまうかもしれないと危惧するからです。
本日は、これよりさらに先に動いているダウ公共株指数を取り上げて、タイミングを比較していたいと思います。

(ダウ公共株とダウ輸送株) …図表割愛。

一目見てお分かりのように、ダウ公共株が先行しています。
このダウ公共株指数というのは、公益性の高い銘柄で構成されています。成長性にあまり期待が無い一方で、配当利回りの高いことで知られています。
したがって、相場循環においては、まだ景気循環の期待が不透明な環境ではダウ公共株優先的に上昇し、景気循環が始まるとみるやダウ輸送株に資金がシフトするということが普通です。

▼ダウ公共株と輸送株の時間差から、天井が見える。
先述の図を見る限り、2011年(サブプライムショック後の、欧州債務危機のときです)、最後のボトムをダウ公共株が、輸送株より2ヶ月ほど先行していたことがわかります。
図表の中の「1」の時点のことです。
次に、ピークですが、2015年でした。これは図表の「2」の時点です。
ダウ公共株が最後の高値をつけてから、輸送株がやはり最後のピークをつけるまでに、やはり2ヶ月ほど時間差があります。
そして、「3」の時点です。
昨年12月から今年初め、大きく金融市場が混乱したときですが、ダウ公共株の最後の安値は昨年12月7日、ダウ輸送株のそれは今年1月18日でした。これは一ヶ月ちょっとの時間差ということになります。
おおむね、1か月から2ヶ月の時間差で、ダウ公共株が先行しているわけです。
現在、どうかというと、主要な総合株価指数が各国で下げ着ていた中、ダウ公共株は連日の高値更新です。またピークを打った形跡が見られません。
このダウ公共株のピークアウトが明らかになって、そこから1か月から2ヶ月で、ダウ輸送株がピークを取りに行くはずです。
ダウ工業株やS&P500、日経平均は、さらにそこから遅れてピークをつけることになります。
そうなりますと、目下高値更新中のダウ公共株がどこまで天井を打つかで、ずいぶん話が違ってきます。
もし仮に、今まさに、ダウ公共株がピークを打ったのだとしたら、ダウ輸送株のピークは7月16日から8月16日あたりになると想定されるわけです。
日経平均のピークはさらに遅れることになるでしょう。
しかし、ダウ公共株が、今ピークとは限らないということです。まだ続伸してこれからさらに日柄が経過してピークアウトするのだとすると、ダウ輸送株のピークはさらに遅れて、8月から9月、10月に後ずれするはずです。日経平均のピークはそれよりさらに遅れてくるということになります。
この流れは、6月4日付【赤備え・週報】で、「アノマリーがくつがえる」で解説した話と一致してきます。
つまり、例年ありがちな、年前半相場が高く、秋には調整するというパターンが今年は反対になるということです。年前半下げた相場は、秋にファンドの損益通算で、ショートカバーが断続的に行われることで、妙なことに上がって終わる、という「アノマリー破り」の話です。

▼底入れの兆候。
以上が、米国主導の世界的な金融市場の循環論ですから、サマーラリーはまだ終わっていないという結論になります。
問題は、日本が今後十分それに追随できるかどうかという厄介な問題は残っているものの、相応には後追いすることになるのが普通でしょう。
ただ、外人持ち株比率が高く、200日移動平均線を割っているものが多い主力大型株は、下手をすると、米国相場に追随できないか、できたとしてもそこそこでしかない、という懸念が非常に強いと考えなければならなくなります。
したがって、できるだけ、外人比率が低く、200日線を余裕で上回っている銘柄、たいていそういうものは中小型株に多いわけです。さらに、主力大型と違い、これらの多くは、信用倍率が1倍以下であるものが多いのです。
銘柄の選択で明暗がかなり分かれるということになると見ているわけです。
さて、そこで東京市場に底入れの兆候はあるのか、という点ですが、これは日々の【赤備え・日報】で解説していますから、詳細は割愛しましょう。
25日移動平均乖離率は、目安の売られ過ぎ水準5%を超えていること、変化日を経過したこと、各国主要株価指数・長期国債利回り・為替などのチャートの四次元の窓でも、下げ渋りが想定され始めていることなど、いろいろあります。
が、ここでは直近で指摘した「新安値更新銘柄数」です。
年初来安値更新ということなのですが、この銘柄数のピークアウトで、およそ日経平均など東京市場全体の底入れが判断できます。
いくつもあるこうした定点観測項目の代表的な一つが、この「新安値更新銘柄数」です。
今回の急落が始まる直前が、10日でした。
直近までの「新安値更新銘柄数」の推移を見てみましょう。

6月10日 75件
6月13日 137件(ここで100件超え。下げが始まります。)
6月14日 341件
6月15日 223件
6月16日 459件(ここが、直近安値を叩いた日。)
6月17日 164件

いかにも、安値を叩いた16日にそれまでの2倍の459件という突出した年初来安値更新銘柄を記録したことがわかります。
週末は、日経平均が反発して(まだ中途半端ですが)急減しているわけです。
先日、この「年初来安値銘柄数と日経平均の推移比較」を図表を使って解説しています。
もう一度見てみましょう。

(年初来安値更新銘柄数と日経平均の比較)

図表は前回示したものですが、この後、先述のように年初来安値更新銘柄数は激減しています。
過去は、ダマシを含んで二回、年初来安値更新銘柄数がピークを打ったときには、5日間のズレがありますが、それ以外は、すべて年初来安値更新銘柄数のピークと日経平均の底値は、同日に発生しています。
今回もおそらく、同日発生であろうと推察されるので、この点からも底入れが始まったと考えられそうです。

★今後の戦略。
詳細は、また「20日用、早出し版【金斗雲・日報、朝刊】を見ていただくとして、ざっくり週明け以降の流れを確認しましょう。
まず、週末の反発は、予想されたショートカバーですし、中途半端なだけで、大勢に影響はありません。
売り方が、従来と違って、利益確定を急ぎたいという思いと、まだ叩けば相場を崩せるという期待とのはざまにあります。
これまでの、安心しきった、調子に乗った売り叩きとは、立ち位置はがらっと変わってきています。
いずれにしろ、23日の英国民投票までに、もう一度売り攻勢をしかけたいと思うのは自然ですから、この彼らの逆襲に備える必要があります。
戦略方針は、週末前場(号外配信済み)で、【赤備え・モデル】では、「現物4割(条件付きで5割可)、残りキャッシュ」としました。
おおざっぱにポジションの半分は現物株を買って良い、ということです。
この週前半の底値波乱でこれを行えばよいでしょう。
万一、今後、相場が結局反発できず、安値更新の滑落局面に舞い戻ってしまう場合には、キャッシュを総動員して、日経ダブルインバースETF1357をヘッジ買いし、それでも相場の下げが収まらないという場合には、現物を投げて、すべてETFで固めてしまうという機動性が要求されることになります。

▼東京市場底入れ、反発の場合の個別銘柄の絞り込み。
英国のEU離脱問題をめぐる国民投票は、かねてから述べていますように、個人的には「泰山鳴動して鼠一匹でず」で終わるとしていました。
「錯覚だった」で終わる話だ、としてきました。
個人的にはそうですが、実際にはどうなるかわかったものではありません。
一応、この楽観シナリオでいった場合、個別銘柄をどう買っていくかについて、考えます。
相場が底入れし、上昇・反発局面の初動ということですから、この初動で高値をとってくる銘柄に注目するべきです。
それが、この上昇ラウンド全体の、パイロット銘柄(先導銘柄)ということだからです。
そして、おうおうにしてこのパイロット銘柄というのは、そのラウンドが終わるまで、基本的にはずっと上がっていくトレンドを維持します。
つまり、後から追随してくるさまざまな銘柄に比べて、最終的には最も上昇期間(飛距離)が長いはずなのです。
出遅れを買うな、とよく相場で言われる格言は、このことです。
切り込み隊を買わなければならないということです。

▼銘柄の目移りをしない。
ともすると、銘柄は毎日日替わりメニューのように入れ替わりますから、個人投資家は目移りをしてしまい、虻蜂取らずになりがちです。
したがって、黄金・チャンピオン銘柄リスト、といったような、一定の基準でだいたい顔ぶれいつも変わらないものばかりの母集団を決めておくことが必要です。
そのほかの銘柄には、目移りしないようにするためです。
その母集団は、黄金・チャンピオンのみならず、どのような基準で行われたものでも構いません。
当レポートでは、参考例として黄金・チャンピオンを常用しているだけのことです。
その中で、買いシグナル点灯(大三元)してくる銘柄が、投資対象として絞り込まれます。
今回、残存する58銘柄の黄金・チャンピオン銘柄リストから、チェックポイントを設けて、絞り込んでみました。
チェックポイントは以下の通りです。(すべてを網羅している必要はありませんが、ほとんどクリアしていることが望ましいです。)

・ 信用倍率が、「できれば」1倍以下であること。(必須ではありません)
・ 外人持ち株比率が、「できれば」12%以下であること。(必須ではありません)
・ 25日足前後か、それを上回って3日足が位置していること。
・ 200日移動平均線の上に位置していること。

この4点が重要なチェックポイントです。
週末の段階で、3日足がピンクですと、即時買い対象になっていることになりますが、ブルーでも待ち伏せという観点から言えば、見逃せません。
とくに注目していただきたいのは、この一週間の急落時において、逆行高を見せた日がある、という銘柄です。
なお、現時点で【赤備え・モデル】に組み入れている銘柄については、順列番号のところを灰色で網掛けしてあります。

(黄金銘柄の絞込みリスト) …リスト割愛。

3日足が、25日足を割る、割らない、割ったが戻した、といったような動きは、日々異動が頻発するのが底値波乱ですから、表中の銘柄の動きはいつもチェックしてください。
多少割ったからといっても、そう心配入りません。
ただ、カゴメ2811(この表には入れませんでしたが)は、週末に3日足が25日足をかなり大胆に割ってしまっているので、いささか懸念です。そのため、この表からははずした経緯があります。ケンコーマヨネーズ2915、フロイント6312も同じ理由で、はずしました。

★現時点で、3日足がピンクのもの。
即時対応が可能な状態になっているのは、当然3日足がピンクで終わっているものです。
これも、週明けの底値波乱でどうなるかわからないのですが、一応一番強い銘柄と考えていてよいでしょう。
それは、以下の通りです。

(黄金)
日本製鋼所5631(5月20日組み入れ)
日本電波工6779(6月3日組み入れ)
小林産業8077(5月26日組み入れ)

(チャンピオン)
日本調剤3341(5月12日組み入れ)
Jマテリアル6055(6月10日組み入れ)
平田機工6258(4月21日組み入れ)
象印7965(6月3日組み入れ)
福井コンピューター9790(6月13日組み入れ)

どうもやはり、優良株が多いチャンピオン銘柄優位の展開のようです。
いずれも3日足がピンクですから、反発・上昇局面入りに関しては、スタンバイ状態です。
とくに、これらのうち、恐るべきことに、この急落・底値波乱の中で、なんと年初来高値更新をしているのが、黄金では小林産業8077と、チャンピオンの福井コンピューター9790
です。
前者は、建設用ボルトナットの総合商社ではトップ、後者は建設設計の三次元図形作成のCADのトップ企業です。
両方、建設がらみというのが、非常に気になります。
とくに、小林産業は、一度週足を見ていただきたいです。とんでもない長期的な下落相場から、劇的な反転をしていることがわかります。

以上

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商号等:有限会社増田経済研究所/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第1069号