【一粒萬倍/株の宝典】一触即発が続く米国株。

2019/05/21

【一粒萬倍/株の宝典】
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★50日線割れが続く米国株指数。
週明けの米国株市場は続落でした。中国華為(ファーウェイ)を標的にした米ハイテク製品輸出禁止の大統領令発動です。
ダウ工業株は一時203ドル安まであり、最終的には84ドル安、0.34%の下落で終わっています。
主要指数は軒並み先週末50日線割れでしたが、週明けさらに下方乖離拡大。まだ、5月13日の直近安値を割るというところまではいっていないので、基本、様子見で良いと思いますが、いつでもポジションを1357による買いヘッジを行う機動性は確保しておきましょう。

★主要指標の移動平均線との位置関係。
総合株価指数S&P500、グローバル指数のダウ工業株、
とくに先行指標のダウ輸送株指数と、株価指数の中では最もリスク感応度の高いラッセル2000小型株指数は50日線・200日線をこれで二日間割り続けていることになります。
輸送株の構成銘柄のうち、ベンチマークである鉄道株ユニオン・パシフィックUNPは、これで10日間にわたって、25日線の攻防戦を繰り広げており、失速ということになると、ダウ輸送株指数も命運が尽きかねません。
またラッセル2000小型株指数は、5月13日の直近安値とほぼ同じ水準まで下げてきているのが大変気がかりです。

★先行業種・半導体は危険な動き。
しかも、業種として先行性の高い半導体SOX指数は、まだ200日線を割ってはいないのですが、5月13日の直近安値を完全に割り込んで、安値更新状況です。
先行き、大変不穏な状況になりつつあると考えたほうが良さそうです。

★最大のリスク指標・ジャンクボンドはぎりぎり、まだ踏ん張っている。
幸い、ジャンクボンドは、50日線割れとはいいながら、これで3日間ほぼ同じ水準で横這いですから(5月13日の直近安値を割っていません)、まだぎりぎりなんとか事態の好転に希望がつながっているというところです。

★VIX(変動、恐怖)指数は、なんとか200日線下に収まっている。
一方、相場の変動(=下落)リスクに関しては、VIX指数が一時200日線を突破し、17.63まで急伸したのですが、最終的には16.31と、200日線下で落ち着きました。
これが、200日線を再び突破して上昇基調にはいってくるようですと、相場の波乱が再燃することになります。ジャンクボンドの底割れと、このVIX指数の上放れは、同時に発生するでしょうから、両にらみで注意していましょう。
こうしてみると、米国株相場は下落というリスクという点では、どうやら一触即発という状況が続いているということになりそうです。

★マネー循環は、国債も売っている。
株が、非常に不穏な状況にあるのですが、ではさぞかし米国債には資金が流入したことだろうと思いきや、米10年国債利回りはむしろ上昇し、2.4160%でした。これは不思議なことです。
株も国債も売られ気味だったということになります。
株のほうは、米中関税協議に対する懸念で下げたという話になっており、一方国債のほうは、逆です。セントルイス連銀のプラード相殺が、この問題は長期化しない限り、実質的に米国経済に害は及ばないという見解を述べたため、むしろ国債は売られた、というのです。
両者でまったく違う反応を示したということになります。国債が売られている以上、株式市場がにわかに崩れるというマネーの流れにはなっていないと考えられそうです。

★株の軟調さは、3連休前が多少影響しているか?
今週末、米国株市場はメモリアルデーを来週月曜日に控え、3連休前ということになります。
たいてい、この連休前というのは以前も指摘したように米国市場というのは、前週にポジション調整がかさむ傾向があります。つまり、先週です。
ちょうど米国株相場が反発から反落に転じたのが、先週末金曜日でしたから、まだその残存部分が残っているのでしょう。もしかすると、今週一杯そうした、ポジション調整が続くのかもしれません。
それが株軟調、国債軟調(利回り堅調)という不思議さの実質的な答えかもしれません。だとすると、さほど深刻な相場の動きとは考えられません。
ただ、先述のように、移動平均線との位置関係が微妙ですから、ここは慎重にキャッシュ温存でいきたいと思います。

★利下げ観測の高まり~本当に利下げで上がるのか。なにが上がるのか。
昨日の東京市場は、不動産セクターが上昇を牽引しましたし、昨晩の米国ではファーウェイ(華為)関連株、つまりハイテクや半導体が一番下げていました。
日米市場ともに、景気敏感株が弱く、ディフェンシブがしっかりという展開が続いています。いかにも、利下げ依存の相場展開ということになります。
しかし、利下げで本当に株は上がるのでしょうか。そして、その場合何が上がるのでしょうか。
実際にこの答えが出るのは、6月18-19日のFOMCに置いてです。おそらくいきなり利下げということは無いでしょうから、あるとして、従来の利上げスタンス→利上げ中断ときて、今度は、「状況次第では、利下げも視野に入れる」というていどのスタンス変更でしょう。
もし、そういう流れになっていった場合に考えられるのは、現在東京市場で起こっている利下げ期待(不動産中心に堅調な相場展開)→景気再浮上のシナリオ(景気敏感株動意)へと転換していくはずですから、不動産の後は、景気敏感株が浮上してこなければならないはずです。
どこで転換が起こるかが、ポイントになりそうです。(つまり、東証REIT指数が反落し始めて、村田製作所が安値を叩いた後、反発してくる流れ)
一つのきっかけになるとすれば、アメリカ発であれば、6月7日の雇用統計あたり、ということにでもなるのでしょうか。ちょうど今週末はアメリカが3連休ですから、連休明けからのアメリカの相場展開は、ポジション調整から解放されて、新たな動きを示してくれるかもしれません。ただ、そこでさらに現在と同じ傾向(シクリカル忌避、ディフェンシブ選好)の動きが一段と加速するようですと、いささか先行き心配です。

★日経平均先物。
日経CME円建ては、21170円、日経平均先物夜間取引は21150円。
昨日の日経平均現物指数終値は21301円ですから、またぞろ下押し圧力にさらされることになりそうです。ただ、一日一日、まさに一喜一憂ということで、明確に弱い相場展開、強い相場展開とは言い切れない、なんともはっきりしない状況が続いています。

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増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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