【一粒萬倍/株の宝典】米国株は下げたのではなく、上昇したのだ。

2019/04/12

【一粒萬倍/株の宝典】
30年の悲喜こもごもの経験から、個人投資家に必須の投資理論を集大成。
「一粒萬倍の株式投資宝典(パンローリング社)」を教材として、ここでは具体例を挙げて、マクロ、ミクロ、ポジション管理、銘柄選別、売買手法すべてにわたり、コラムを書いていきます。
 
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(米国株は下げたのではなく、上昇したのだ。)
昨晩の米国株市場は一見すると主要株価指数の多くが下落したので、「下げた」というコメントが多い。どうもこの世の中のこの悪い癖が治らない。重要なのは、先行指標のダウ輸送株指数がとうとう戻り高値を更新したこと。また、リスク指標であるジャンクボンドが連日の続伸でやはり高値更新をしているということ。
この二つがそろって高い、それも重要な水準を切り上げているわけですから、アメリカ市場は「上がった」のです。

(マネーの移動は、国債→株)
一方、マネーの循環を示す米10年国債は売られ、利回りは2.504%と2.5%台を回復しており、マネーの流れとしては国債売り→株買い。毎週発表される新規失業保険申請件数が、なんとこれが1969年10月以来、49年半ぶりの低水準に改善。雇用市場の逼迫は続いており、経済が急減速しているという過剰な懸念が修正を迫られるような経済指標。ちなみに、この申請件数は4週連続で減少中。
さらに言えば、同じくリスク指標の金先物は25日線突破に失敗、昨晩は反落。
そして、変動指数VIXも13.02と、年初来では最低水準にほぼ到達。

(決算発表前の様子見)
強いて言えば、総合株価指数のダウ工業株やS&P500などが、下げ幅縮小したとはいえ、小甘く終わったのは、ひとえにこれから始まる銀行株の決算発表を前に、様子見を決め込んだことが大きい。
しかし、面白いことに、これら総合株価指数の足を引っ張ったものに、ヘルスケアセクターがあるということ。つまりディフェンシブが売られているということになる。
決算発表を警戒しながらも、売ったのはディフェンシブだということになりますと、思惑としては景気敏感系を手ぐすね引いて買いに備えているとも見える。

(欧州ですら、高い)
一方欧州株は、全般に高く終わった。
ECBが連銀と同じく、前日の時点で金融政策を明確にハト派に転じて見せたことが大きいが、加えて英国の離脱期限が10月末まで再延期されたことで、それまで売られていた旅行や娯楽関連株が大きく上昇。空運株も上がっていた模様。目立ったのは、高級ブランドのLVMH(ルイ・ビトン・モエ・ヘネシー)で4.6%の大幅上昇。空運も旅客増を見込んで大きく上昇。

(GW中の懸念が一つ後退)
本日マイナーSQですが、この調子ですと、「ただのイベント通過待ち」という結果に終わり、なんなくソフトランディングしそう。
海外勢は、昨日円高気味になっていたこともあり、SQ前に大型株に売りを出したという声も聞こえたが、日銀のETF購入で吹き飛んでしまうほどの程度だった模様。
とくに日本の特殊カレンダーであるGW中に、英国の無秩序離脱など不確定な悪材料で相場が波乱になるといったような懸念が、また一つ消えたので、相場もじわりと上値をうかがう展開に発展していってもおかしくなさそう。

(SQは、ただのイベント通過で終わりそう)
昨晩は日経CME円建てが21715円、日経平均先物夜間取引も21715円。
昨日現物指数の大引けが21711円でしたから、SQはたいして波乱なく着地できそうです。
確かにボラティリティがあまりに低いので、オプション市場では荒れようもないう感じかもしれない。
さあ本日、手持ちのカードで言えば、ディフェンシブのサンリオが上がるのか、それともシクリカルのツガミが続伸するのか。、面白い展開になりそう。

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増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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