【一粒萬倍/株の宝典】FOMCに対する反応は、第二次反応で好感。

2019/03/22

【一粒萬倍/株の宝典】
30年の悲喜こもごもの経験から、個人投資家に必須の投資理論を集大成。
「一粒萬倍の株式投資宝典(パンローリング社)」を教材として、ここでは具体例を挙げて、マクロ、ミクロ、ポジション管理、銘柄選別、売買手法すべてにわたり、コラムを書いていきます。
 
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(ポイント)
・現地20日のFOMCに対する米国株市場の第一次反応は下落。連銀は、年内利上げの想定を0回に、また資産プログラム縮小は9月と示唆。
当初株式市場はダウ工業株が271ドル安まで下落しましたが、FOMC結果を見て反発し、42ドル高まで上昇。その後押し戻され、最終的には141ドル安。
金融セクターの下げが大きく、指数を押し下げたようです。10年国債利回りが1月4日の2.5457%を下回り、2.5271%まで低下してしまいました。株が売られ、国債に買いが向かったことを意味します。
ただ、これは市場の第一次反応です。たいていFOMCの結果に対する市場の第一次反応は間違っていることが多いので、この後の相場の動きが重要です。
実際、乱高下した現地21日の相場ですが、最終的にダウ工業株は25日線を割ったものの、ナスダック指数はわずか0.06%とは言え、プラスと逆行高。
一番弱かったダウ輸送株ですが、この日50日線割れとなり、きわめて重大な分岐を割り込んだことになりますが、わずか0.2%割り込んだだけですし、下ヒゲです。
初動で下ブレした株式相場がこの程度であったとすれば、この後はむしろ出尽くしでむしろゴルディロック(適温相場、ぬるま湯相場)に回帰していく公算が高いでしょう。
実際、現地20日の米国株相場を受けて、翌21日の上海市場では上海コンポジット指数が0.35%上昇で終わっています。。

・現地20日の相場のもう一つ注目すべき点は半導体大手マイクロンテクノロジーMUの決算でした。
12月~2月の、第2四半期決算です。売上・利益ともに減少したものの、市場予想ほどひどい内容ではありませんでした。問題は株価の反応です。終値では1.34%下落。
3月8日の安値(これは今回の下落相場の最安値です)23.09ドルを下回らず、23.63ドルで引け。アフターマーケットでも23.60ドルと、微弱に軟化した程度です。
これが反発するかどうかも、指数と合わせて見ておく必要がありました。反発であれば、先行業種は最悪期を出した、という市場の認識が確実になってくるからです。

・さて現地21日の米国株市場のFOMCへの第二次反応は力強く反発。
くだんのマイクロンテクノロジーMUはなんと9.6%の高騰でわずかながら200日移動平均線を超えるという快挙。これで同銘柄はすべての移動平均線を超えたことになります。
株価指数では、総合株価指数のS&Pが1%以上の上昇です。これは大幅上昇といっていいでしょう。戻り高値更新です。これで史上最高値まであと3%に迫ったことになります。
前夜25日線を割ったダウ工業株も奪回して終わりました。
しかし、なんといっても今回のパイロット役はハイテク・ネットでしょう。ナスダック・コンポジットはSPを上回る1.4%の大幅上昇で戻り高値更新。これも最高値まであと3.4%に迫りました。
ラッセル2000小型株、ダウ輸送株はそれぞれ1.2%、1.4%といずれも大きな上昇でしたが、前者は25日線にほぼ到達。しかし後者は、まだ25日・50日線がやはり抜けません。

・マネー需給を示す米10年国債利回りですが、これが一時2.5%ちょうどまで低下し、年初来最低水準を更新したものの、最終的には売られ、大きな陽線で2.537%に上昇。かなり激しい乱高下となりました。連銀の金融政策が完全にハト派に転換したという受け止めかたなのでしょう。セオリーでは金利低下でしょうが、それをここまで織り込んで来たわけで、結果が出た第二次反応としては、国債は益出し売りで価格下落、利回り上昇となったとみるのが自然です。
次は、金融緩和のシナリオを模索しなければならないような、米国景気の減速→後退→失速となっていることになるのか。それとも、これはまだ一時的な景気減速に過ぎず、やがて持ち直し、再浮上するということになるのか。この答は連銀でもわかっていないはずです。少なくとも1月のFOMCで政策変更の示唆をし、今回それを現実に見せたことで、やなり年央までは、政策の次の転換は無いとみてよいでしょう。
つまり、長期金利は底辺での持ち合いか多少なりともレンジ内で上昇してくるか、その程度の動きしか出せないと考えます。
この間に、株式相場がこれをいいことに、調子に乗って上がるかどうかですが、税還付金の後押しもあり、景気・業績のソフトランディングが当面見えてくれば、思いのほか過剰流動性相場のような上昇をしてしまう可能性があるということです。もちろんこれは、連銀の意図するとことではないのでしょうが、バブルに発展するリスクも内包しています。
ちなみに、市場ではジャンクボンドは逆に一貫して買われており、高値圏を維持していることから、市場は少なくとも現時点では、リスクがゼロだと言っています。

(ポジション)
・【梁山泊】は、ダウ輸送株が依然として25日線割れですから、「やや警戒、キャッシュ1割」を維持。

・【巌流島】は、1570の買い持ちのままフルポジションを維持。

※検証実験中の【梁山泊バスケット(逆張り)】は、引き続き4銘柄リストアップですが、TATERUはもしかすると本日売りシグナル点灯で終わる可能性あり。新たに今週また買いシグナル点灯銘柄がでてくると思います。

(個別)
相変わらずREITやディフェンシブが買われるのか、マイクロンを「のろし」とみて景気敏感(シクリカル)が来るのか注目です。
ただ、週末ですし、アメリカも第二次反応を終えたばかりですから、一応来週の相場展開を待って、あまりここでは積極策に出ないほうが良いでしょう。一時的にフルポジションであることはいいですが、引けには、キャッシュは空かしたほうが無難だと思います。
飛び石前の水曜日には、【梁山泊】では、小林産業(8077)を買い入れ、キャッシュ比率16%を10%に縮小してありました。
新規買いの候補として注目するのは、小部物産(3038)、クイック(4318)、東映アニメ(4816)、岡部(5959 これは梁山泊で保有中)、平田機工(6258 梁山泊で買いたかったのですが、値がさで手がでず)、京セラ(6971)、福井コンピュータ(9790 これも梁山泊では保有中)などでしょうか。

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増田経済研究所
増田経済研究所が、今週の東京株式市場の動向を展望します。米国を中心とした国際情勢を踏まえ、誰が今、何を考え、我々個人投資家はいかに対応すべきなのか、分かりやすく解説します。
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