株式投資はなぜこれほど過酷になってしまうのか
投資とは、始める前の想像と、始めた後の実感が驚くほど異なる、ものすごくギャップの大きい世界です。始める前には想像もしなかった気持ちや感情の揺れに誰もが驚きます。これはなかなか適切な言葉で、言い表せないものです。投資を始めると、生活や性格が変わってしまうことさえあります。
それは、お金と脳の関係に起因しています。私も経験上、この強い刺激や大きい感情の変化に気づいていましたが、それが脳の働きや機能、生理のせいだったと知ったのは、数年前に読んだある本のお陰です。その本とは、「あなたのお金と投資脳の秘密 神経経済学入門」 ジェイソン・ツヴァイク 日本経済新聞出版社
この本を読むと、なぜ投資がこれほど過酷になってしまうのか、その理由がはっきりと分かります。お金は強い刺激を持っており、強い刺激を脳に与えます。それは文字通り、人が死の恐怖を感じるのと同じ脳の部位で、同じ強さで伝えられます。つまり、私たち投資家は、損失に遭遇すると、文字通り「死ぬかもしれない」という恐怖を脳で感じてしまうのです。
これは本当に大きい感情や気持ちの動揺を招きます。この状態で冷静に動ける人などいません。投資家なら誰もが経験する、巨大な損失の前で、体や頭が硬直し、震えが来て、呆然とした状態になるのは、このような理由だからです。
そんな世界に何十年もいると、嫌でも損失のコントロールを始めます。なぜなら損失をコントロールしなければ、資金がいくらあっても足りず、命がいくらあっても足りないからです。しかし冒頭に書いたように、人はこのことを、投資を始める前に、想像することはできません。なぜなら、これまでの人生の中で、それほどダイレクトに、急激にお金の変化の中に身を置いたことがないからです。
投資を始めると、とてつもない感情や気持ちの動揺の中に放り込まれ、生活や性格が一変してしまうことがあります。人によっては、生活や性格が壊れてしまい、体を壊してしまう人もいます。それはお金の刺激のせいです。
そのお金の刺激に気づいた人は、資金のコントロールを始めなければいけません。なぜなら投資家は生き残って、資金を増やさなければならないからです。投資において、資金管理が最も大切だと言われるのは、そのような理由からです。
投資の過酷さに気づいた人は、すぐに資金管理を学び身に着けてください。松下誠は、日本でも指折りに厳しく、明確に資金管理を教えています。

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