株式市場の地合いを知りたいですか?地合いとは、こうして読みます。
5-2 投資スタンスに合った地合いを見極める
前節で紹介した地合いは、マクロ経済下における長く大きい株価の動きと言えます。しかし、株価の上下動には、その期間や値幅にかかわらず、同じ心理が働いています。つまり、投資家の期待による買い=上昇と、投資家の失望や満足による売り=下落です。この上昇と下落の動きが無数に繰り返されて、株価の上下道を常に形作っています。チャートを見れば、その動きは一目瞭然であり、短い1 分足から長い月足まで、さまざまな規模での上下動を確認できます。
株式市場に参加する投資家は、それらの無数に存在する上下動の中で、効果的に上昇局面で株式を購入し、買い値よりも高い値位置で決済し、利益を上げることを目標としています。株式の投資家は、その時々の地合いがどういうものであるかを理解し、自分がどのような地合いを利用して利益を上げるかを知る必要があるのです。1分足には1 分足の地合いがあり、月足には月足の地合いが存在します。短期から長期まで、さまざまな地合いが存在する中で、株式投資で利益を上げていくためには、自分が乗ろうとする地合い=自分の投資スタンスに合った地合いを見極める必要があるのです。
株式投資家は、「地合いを知りたい」と言います。しかし、地合いとは、一言で「良い」or「悪い」、あるいは「上」or「下」と言い表せるものではなく、過去のあるA という時点から見れば地合いは良いが、直近のB の時点からは悪いというように、視点が変わると、地合いそのものは変わるのです。これを考えると、株式投資家は、「地合いが知りたい」と言うのではなく、「自分のスタンスでの地合いを知りたい」と考えるべきなのです。これこそが、勝てる投資家と勝てない投資家の地合いの差なのです。
株式市場の地合いを読むのは、売買ルールにおける環境認識にあたります。環境認識は、各種テクニカル指標で可能になります。テクニカル指標による環境認識と、そこからスタートする利益を上げる売買について学びたい人は、私が書いた書籍「誰も教えてくれなかった 結果を出す株式投資理論」を読んで手に入れてください。環境認識も、個人投資家に大きく欠落している課題です。

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