退職金を捨てる運用・育てる運用 1.なぜ退職金を運用するのか?

2017/02/01

私は2001年より個人投資家として株式、商品先物取引、外国為替証拠金取引(FX)の各市場で投資を行い、利益を上げるとともに、現在、株式とFXの教育プログラムを運営・提供しています。また全国各地で投資セミナー、投資スクールを開催しており、これまで1万人以上の個人投資家の方にお会いし、20万人以上の方にメールやインターネットを通じて投資に関する情報をお届けしてきました。私自身は初めて投資を行った際、何も知らないままに株の投資を行い、随分損を出しました。また多くの個人投資家(ほとんどといった方が正確ですが)の方も、残念ながらなかなか利益を出すことができません。その理由の1つが「正しい投資への向き合い方、勉強方法、考え方、ノウハウ」を知らない、あるいはそれらの情報がどこにもない、ということに他なりません。

 

このコラムでは、多くの方が「資産運用」をする上で直面する最も大きな問題「退職金の運用」に焦点を当て、私の一個人投資家としての視点や取引を行う上でのポイント、気をつけるべき点についてご紹介していきます。私も全ての運用商品や方法に関して精通しているわけではありませんが、投資家として種々の市場で取引を行う立場から、何を見て、何を重視し、どう考えていくべきか、という点に関して市場や商品の差はなく、全てに共通していると感じます。そのような視点で、あなたの大切な資産運用のご参考にしていただきたいと思います。

 

老後を不安なく快適に過ごすために私たちの多くは、ある一定の年齢に達すると自分に適した職を探し、それぞれが様々な職業に従事します。特定の会社や団体で長く勤めあげて定年を迎えると、それまでの業務への対価としてまとまった退職金を受け取ります。この退職金はお勤めを終えた後の暮らしを支える大切な資金となり、在職中に納めた年金と同様、退職後の生活を支える糧となります。しかしながらその制度上の問題から、年金制度は現状のまま運営することに無理が生じてきており、受給開始年齢の引き上げや受給額の縮小等、今後様々な問題が出てくるものと思われます。少子高齢化や長引くデフレ不況によるGDPの低下、国内の景気低迷等、様々な原因が考えられますが、年金を「1つの財布」に見立てると、その問題をシンプルに理解することができます。

 

年金制度を1つの財布として見立てた時、問題となるのは「入ってくるお金が少なく、出ていくお金が多い」という点にあります。これではそのお財布が機能するはずもなく、破産してしまうのは時間の問題です。しかし、お財布の存在そのものが無くなってしまえば年金制度自体が崩壊してしまうことになりますので、何とかお財布を機能させ続けるための対策を行う必要があります。このお財布を機能させるために必要なことは、単純に「入ってくるお金=私たちの年金の納付(負担)額」を多くし、「出ていくお金=私たちの年金の受給額」を少なくするしかありません。つまり、現在の年金制度の最も大きな問題点である、年金の負担額増加と受給額の減少という構図が見えてきます。

 

なぜそのような問題が起きているのかを議論し、解決していくことも確かに大切ですが、一方でこの問題は既に進行しており、その是非に関わらず年金という制度がこのような状況にある以上、それに対して準備を行う必要があると私は考えます。年金制度の弱体化や日本経済が閉塞している状況から、退職金を手にする多くの方がその資金を効果的に運用し、少しでも安定した老後を過ごせるようにと願うのは必然と言えます。

 

多くの方の目的は「少しずつでも安定的に増やす」というものです。例えば1,000万円のお金を単に定期預金として貯蓄し、仮に1年に0.3%の利息が付いた場合、10年間預けた後には約1,030万円まで増えます。これを何らかの金融商品に投資し、その商品の利回りが1年に3%だったとすれば、10年間の運用の後には、約1,344万円まで増えることになります。その金融商品の安定性を確保できれば、複利効果を有効に使うことで資金を増やすことができるため、多くの方が投資を検討されるのは適切なことと言えます。

 

しかし、安定的な運用というのは想像するほど簡単なものではなく、しっかりと知識を蓄え、準備を行い、確実な管理のもとに行われて初めて可能になるものです。私は専ら株式投資や商品投資、為替投資に通じているに過ぎませんが、多くの個人投資家にお会いする中で、残念ながらほとんどの方が必要な準備を行わないまま投資を行っていると感じます。そんな現状を目の当たりにし、少しでも必要な知識を得て準備を行えるようにと投資セミナーやレポート、DVDなどの教育商品を提供しているような現状があります。これは株式投資等に限った問題ではなく、全ての金融商品において共通する問題だと思います。このコラムはそういった部分に気づいていただき、必要な準備を行っていただきたいという意味も込めて執筆させていただきました。

 

各種金融商品に資金を投じて資産運用を行えば、うまくいけば資金が大きく増えたり、また少しずつ着実に増えたりと様々な可能性があります。しかしながらご存知の通り、投資の世界にはハイリスク・ハイリターンという言葉があり、それは文字通り、大きく利益が上がる可能性がある反面、大きく損失を被ることもあるのです。

 

つまり、資金を確実に大きく増やしたいという希望はあるものの、それを追い求めるためにはリスクを取らなければなりません。簡単にいえば、損する可能性のある商品を買わなければ利益を得ることはできないのです。日本ではまだまだ資産運用の考え方が欧米ほど一般に浸透しておらず、投資リスクに対する理解や扱いに慣れていない投資家が多いのが現状です。

 

あなたが退職金を手にし、着実に運用したいと取り組む金融商品はそのような性格を持った世界です。積極的にリスクを取れば大きな利益を手にする可能性がありますが、同時に大きな損失の可能性も出始めます。それは嫌だからとリスクの少ない金融商品で運用を行えば、当然得られる利益も小さく、当初目標とした着実で安定的な資産の増加は望めないかもしれません。その点をよく理解する必要があります。

 

そのことを理解した上で、ご自身の好みや目的、性格などに応じて取捨選択を行っていくことになりますが、事前の準備や心づもりがなければ当初の目的は達成されません。それどころか逆に資金を減らしてしまい、精神的にも痛手を負うことになってしまいます。ですからまずは、その意識を新たにしてください。退職金を捨てる運用を行うのか、それとも育てる運用を行うのか。その分かれ道はあなたご自身の選択と行動にかかっています。これからそれぞれの金融商品の特徴や問題点についてご紹介していきます。

まこと投資スクール株式会社
松下 誠★相場の見立て   まこと投資スクール株式会社
投資家が儲けるために必要な哲学・理論・技術を解説します。実際に、市場で利益を上げ、大勢の個人投資家を導いてきた松下誠ならではの相場分析。この見立てを参考に、自分の投資スタイルを作り上げましょう。
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