株式投資の利益はこの損切りから始まる
前回のコラムで、「株を買うのはこの日のこの価格です」と題して、買いエントリーについて解説しました。今日はその続きで、損切りについて解説していきます。
買いエントリーの時点で、既に損切りを決めておく必要があります。事前に損切りを決めておいても、実際にその時になるとためらう人が多いのですから、いざその時に決めて、実行しようとしてもほぼ100%損切りすることはできません。
そうしてずるずると損失を抱え込んで、どうにもできないくらい巨大な損切りになって初めて、諦めるように損切りします。その時資金は壊滅状態ですので、投資を止めてしまいます。これは100年以上続く、「投資家あるある」です。
投資で利益を上げるためには、事前に損切りを決めて、必ず実行する必要があります。
そんな損切りですが、ただ損切りすればいいというものではありません。正しい損切りのやり方というものがあります。
まず損切りの場所について。損切りというのは、それを続けて実行して、最終的に利益が上がる場所でなければなりません。その意味で、損切りは単独で成立しているのではなく、エントリーポイント、利食いポイントと関連して成立しています。
損切りの場所は、エントリーの条件や根拠が消滅・破綻する場所であり、利食いとのバランスが計られていなければいけません。そして損切りした時に失う金額については、投資資金を安全に守る、そんな金額でなければいけません。
私は書籍「マーケットの魔術師」や、「魔術師たちの心理学」を読んで、「1回あたりの損切りを、投資資金の1~2%以内」と学び、実践し、教えてきました。損切りには最低限、上記のような意味や力が必要です。
そのような視点で、日本の投資環境を眺めて見ると、正しい損切りを実践している投資家はほとんどゼロであり、正しい損切りを教えている人や組織も、ほとんどゼロという恐ろしい状況に気づきます。これではお金が増えるはずはありません。多くの人が投資に失敗するはずです。
「投資で最も大切なものは資金管理だ」と言われます。その資金管理の、最初で最大の要素が損切りです。
投資で利益を上げるために、まずは損切りを学び、検討し、実行できるようになってください。利益が損切りから始まるのは事実です。
株式投資の正しい損切りは、私が書いた書籍「誰も教えてくれなかった 結果を出す株式投資理論」で学び、手に入れることができます。何度も読んで、正しい損切りを手に入れてください。

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