プロに勝つ投資運用
どの世界でもそうですが、投資運用の世界でも上手い下手が存在します。野球の打率で言うと、1割台のバッターと3割台の選手のようなもので、短期では大きな差が無いようでも、特に長期投資ではその差が顕著に表れます。
投資信託の良いところは、本当に腕のいいプロでも比較的安いコストで運用を任せることが出来る(特に直販投信は)ところだと思います。それなのに、プロに負けじと、朝から晩までパソコンの前に座って、株の売り買いするのはあまりお勧めできません。上昇相場で大儲けしても、下落相場の途中で捕まって、損切り出来ないで何年も凍結というのがお決まりのパターンのようです。なによりも貴重な人生、意味のないマネーゲームに、大切な時間を浪費するのはあまりにももったいないと思います。
しかし、あえて素人が腕のいいプロに勝てるチャンスがあるとすれば、それは「お客の目線」での直感ではないでしょうか。長期で株価が上昇する際は、かならず業績を伴うことが前提です。そして、その業績を支えるのは「投資家」ではなく「顧客」なのです。アナリスト達も、社長やIR担当者、取引先から、競合他社まで、さまざまな角度や数字から見てみて長期の業績を予想していますが、(当然、そんなことは素人にはできないのですが)、情報が多いからといって正しい判断が出来るとは限りません。
その点、個人は「顧客」の視点から、店舗に行ってみたり、さらには実際その商品を使ったり、サービスを受けたりがメインの判断材料となります。私の友人に企業の広告だけをみて、「心に響く」内容だったら投資するという変わり者?もいました。たったこれだけですが、これが、結構正しいことが多いのでびっくりします。本当に良い企業からの顧客に向けた広告や、商品やサービスには、力強いメッセージがあるものなのです。そして長期的に業績が向上していくには投資家よりも何よりも顧客の支持が不可欠ですからね。
あらゆる雑音(投資の指南書、ニュース、噂、日々の株価の数々)をシャットアウトし、顧客から見て魅力的な「会社」を、魅力が失われない限り持ち続ける(場合によっては下落時に買い支える)ことが、個人が出来る、プロに勝つ唯一の運用方法と言えるでしょう。
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