アムンディ・ヨーロッパ通信~欧州経済・市場、2019年の展望

2018/12/14

政治要因に振り回された1年

2018年のユーロ圏経済は前半は好調でした。実質GDP成長率は前期比年率+1.9%と、潜在成長率(+1%台前半)を大きく上回りました。しかし、後半は、年率+1%を割り込む公算が大きくなっています。この背景として、政治要因が強く影響したと見られます。米国の、自国優先の通商・外交政策の影響で、輸出が減速したほか、原油高となり、成長力が削がれました。ユーロ圏自体も、中心国の政治的混乱が、経済への信頼感を動揺させました。アムンディの18年景気予想は、春頃までは前年(+2.4%)並みの実質GDP成長率としていましたが、企業マインドが徐々に冷え込むにしたがい、予想を下方修正しました。

市場は打たれ強くなる?

2019年の実質GDP成長率については、現時点では+1.6%と、依然として潜在成長率以上の景気拡大が続くと予想しています。ただし、感覚的にはやや重苦しいすべり出しを余儀なくされそうです。一方、ユーロ圏の資本市場については、政治要因のマイナス面がかなり織り込まれたと見られ、政治イベントを一つひとつこなしながら、景気減速の割には打たれ強くなる可能性があると考えます。

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