インドネシア経済の現状と市場展望~17年7-9月期GDPより

2017/11/07
  1. 実質GDP成長率は前年同期比+5.06%でした。+5%近辺の安定した成長が続いています。
  2. インフラ投資が活発なほか、貿易は輸出入共に大幅増加し、世界経済回復の恩恵も受けています。
  3. 好調な企業業績で株価は下値切り上げが期待され、外貨準備潤沢で通貨ルピアは底堅そうです

内需、外需共に堅調で安定成長続く

6日、インドネシア中央統計局が発表した17年7-9月期の実質GDP成長率は前年同期比+5.06%でした。最近2年ほど、+5%近辺の安定した成長が続いています。

需要項目別の寄与度を見ると、最終消費が+3.3%、固定資本投資が+2.4%、純輸出(輸出-輸入)が+0.7%でした。固定資本投資は60%強を建設投資が占めており、引き続き政府によるインフラ投資の活発さがうかがわれます。また、貿易は輸出が前年同期比+17.27%、輸入が同+15.09%でした。双方とも2ケタ増となったのは6年ぶりのことで、世界経済回復の恩恵を受けています。IMF(国際通貨基金)の予想では、18年が前年比+5.15%、19年が同+5.30%と、引き続き安定成長が予想されています。中銀であるインドネシア銀行の予想も、それぞれ+5.0~5.4%、+5.1~5.5%と、ほぼ同水準です。

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良好な投資環境で先行き明るい

経済の安定成長に沿ってインフレ率は目標(+4±1%)圏内で安定しており、中銀は8、9月と利下げを実施しました。今後も、利下げの景気刺激効果が期待できます。良好な投資環境を受け、株式市場ではJCIが初めて6000ポイントを突破しました。17~19年は年平均16%のEPS(1株当たり利益)増加が予想されており、今後も下値切り上げが期待されます。また、外貨準備が過去最大を更新し続けているなど信用状況も良好で、ルピアは底堅い推移が当面続くと思われます。

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