ユーロ圏の8月景況感について~為替相場との関係は?

2017/08/28
  1. 8月のIFO景況感指数は7カ月ぶりの前月比低下でした。現況の上昇一服に対し、期待は堅調です。
  2. 他のユーロ圏の景況感指標も上昇一服感があります。ユーロ高が影響し始めた可能性があります。
  3. ユーロ高は発足後の平均的な水準に近く、景気を大きく押し下げるほどではないと思われます。

「周り」が気にし出す?

25日、独調査機関CESIfoが発表した8月のドイツ企業景況感指数(IFO指数)は、前月比-0.1の115.9でした。小幅ながら7カ月ぶりの低下です。期待指数が上昇を続けるなど、先行き期待は根強い一方、現況指数の上昇が一服しました。業種別には製造業が堅調な一方で、小売業が短期的に盛り上がった反動が出たことが影響したと見られます。

他のユーロ圏の景況感指標は、PMI(総合)が前月比+0.1の55.8、ZEW期待指数が同-6.3の29.3、センティックス指数は同-0.6の27.7となり、IFO指数とほぼ整合的です。市場参加者が調査対象となっている後2者の指数が弱含みだったところから推測すると、このところのユーロ高の企業の景況感への影響が、企業の周辺から意識され出したとも考えられます。

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経済の好調さを素直に反映するユーロ

ユーロ・ドル相場は足元1ユーロ1.19ドル台で、年初来約14%のユーロ高・ドル安となりました。通貨高で企業業績もマイナスに影響するとの懸念が強まるのは日本と同様でしょう。

ただし、現在のユーロ・ドル相場は99年のユーロ発足来の平均水準(1ユーロ1.21ドル)近辺であり、ユーロ圏の景気を大きく押し下げるほどではないと思われます。ユーロは当面底堅い推移が見込まれますが、そろそろ景況感をにらみながらの展開になってくると思われます。

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