17年1-3月期GDP速報(米国)~金融政策、ドル・円の展望

2017/05/01
  1. 実質GDP成長率は前期比年率+0.7%でした。大幅な減速ですが、季節調整にも問題が残ります。
  2. 個人消費と在庫投資が大幅減速した一方、設備投資が好調です。先行き景気の底堅さが示唆されます。
  3. 年内1-2回の利上げが見込まれ、ドル・円は日米金利差拡大から110円台中心の推移が予想されます。

一時的な減速の可能性

4月28日、米商務省が発表した17年1-3月期の実質GDP成長率(速報)は前期比年率+0.7%でした。速報ベースでは4期ぶりに+1%を割り込みました。

主な減速要因は個人消費と在庫投資です。個人消費減速の3分の1程度が自動車販売の減少によります。1-3月期の自動車販売台数は年率1,716万台、前期比-4.6%でした。その他も、幅広く伸び悩みが見られました。在庫投資は、全般的に生産が抑制的であったこともあり、製品在庫および卸売段階での流通在庫が抑えられました。これに対し、設備投資は建設・機械投資が大幅に増加し、前期比年率+9.4%と堅調でした。なお、1-3月期の数値については、季節調整が不十分で大幅に減速する傾向があるとの指摘があり、今後上方修正される可能性があります。4-6月期以降は成長の勢いを取り戻し、17、18年共に+2%台の成長率を確保すると予想しています。

201705013

金融政策正常化は前のめりにならず

ドル・円相場、および米長期金利は、トランプ政権の政策実現性に対する懸念が強まる中、年初以降ドル安、金利低下傾向となっています。

しかし、世界的な景気持ち直し傾向で、設備投資の増加に見られるように、企業の前向きな動きが目立ち始めました。こうした中、追加利上げは年内は1-2回が見込まれます。緩やかな景気拡大傾向は変わらず、利上げが加速する可能性は低いと見ています。それでも、日米金利差は再び拡大傾向となり、ドルは底堅く、ドル・円相場は1ドル110円台を中心とした推移が続くと予想されます。

201705014

アムンディ・マーケットレポートはこちら

http://www.amundi.co.jp/report/list.html

アムンディ・ジャパン株式会社
アムンディ マーケット・レポート   アムンディ・ジャパン株式会社
グローバル経済、金融政策、マーケットなどの動向、展望を、投資家の皆様に向けてタイムリーに分かりやすく解説します。本体であるアムンディ・パリからの経済、市場等の見通しも随時ご紹介します。
当資料は、アムンディ・ジャパン株式会社(以下、弊社)が投資家の皆さまに情報提供を行う目的で作成したものであり、投資勧誘を目的に作成されたものではありません。当資料は法令に基づく開示資料ではありません。当資料の作成にあたり、弊社は情報の正確性等について細心の注意を払っておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に記載した弊社の見通し、予測、予想意見等(以下、見通し等)は、当資料作成日現在のものであり、今後予告なしに変更されることがあります。また当資料に記載した弊社の見通し等は将来の景気や株価等の動きを保証するものではありません。

アムンディ・ジャパン株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第350号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会/一般社団法人 日本投資顧問業協会/日本証券業協会/一般社団法人 第二種金融商品取引業協会

このページのトップへ