10月の物価指標について(米国)

2016/11/21
  1. 10月のCPIは総合が前年同月比+1.6%と拡大方向にあり、コア指数(同+2.1%)に近づいています。
  2. PPI中間財コア指数が23カ月ぶりに前年同月比プラスに転じ、デフレ脱却が確かになってきました。
  3. PCEは年内に+1%台後半に達する公算が大きく、年内だけでなく、来年も利上げが可能と思われます。

底堅い個人消費が下支え

11月17日、米労働省が10月のCPIを発表しました。中心指標のコア指数(食品・エネルギー除く総合)は前年同月比+2.1%と、+2%台が続いています。エネルギー下落の効果剥落で総合指数は同+1.6%と年初来最大のプラス幅となりました。

コア指数の鈍化は、サービスコア指数が前年同月比+3.0%と鈍化した影響を受けていますが、住宅など中心品目が安定しているほか、個人消費自体も底堅く、継続的な減速リスクは小さいと見られます。

 

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PPI中間財+1%台乗せでCPIは+2%到達?

総合指数は、今後も原油価格等の動きで上下するものの、一方的に上昇、下落する状況ではなく、むしろ世界的な景気持ち直しの流れが反映されると見込まれます。

インフレ圧力指標とされるPPI中間財コア指数が前年同月比+0.3%と、23カ月ぶりにプラス圏を回復しました。過去のCPI総合指数との関係を見ると、PPI中間財コア指数が前年同月比+1%前後まで上昇してくると、CPI総合指数が同+2%程度に達する可能性が高まります。

PPI中間財コア指数は10月までで7カ月連続の前月比プラスで、年内横ばいでも+1%台に乗せ、今後半年間プラスならば+2%台乗せも見えてきます。CPI総合指数は、FRB(米連邦準備理事会)が参照しているPCE価格指数(総合)との連動性が高く、来年前半での目標到達を展望し、年内のみならず、来年も緩やかな利上げが継続される可能性が高まってきたと見られます。

 

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